1月23日(水曜日)朝(ニューヨーク時間22日(火曜日)午後),昨年12月12日の北朝鮮による「人工衛星」と称するミサイル発射に関し,発射を決議違反としつつ,これまでの制裁を拡充・強化する安保理決議第2087号(PDF)が全会一致で採択されたところ,概要は以下のとおり。
【決議の概要】
1.違反認定・非難・決議遵守要求
- 今般の発射を決議違反であるとして非難。
- 北朝鮮による更なる発射の禁止,決議の遵守・すべての核兵器・核計画放棄を要求。
2.制裁拡充・強化
- 新たに4個人・6団体を指定(金融機関関係者含め,ミサイル計画に関与した個人・団体)。
- 核・ミサイル関連禁輸対象品目リストを更新。
- 核・ミサイル活動に寄与し得る品目の移転に係る各国独自措置の重要性を強調。
- 制裁違反を支援した個人・団体を制裁対象に指定する等,制裁違反事例への適切な対処を制裁委に指示。
- 資産凍結対象個人・団体の関与が疑われるすべての取引を禁止。
- 北朝鮮との金融取引への警戒要請の明確化。
- 貨物検査による押収品目の処分方法を明確化。
- 貨物検査が拒否された場合の対応に係るガイドライン作成を制裁委に指示。
- 決議履行報告未提出の加盟国に提出を要請,違反事例の情報提供を奨励。
- 国際機関に対し,北朝鮮関連プロジェクト実施の際の制裁との整合性確保を奨励。
3.警告
- 更なる発射・核実験の場合に安保理が重要な行動をとる決意を表明。
4.決議別添で指定された個人・団体
- 個人(渡航禁止/資産凍結)(4名)
- ペク・チャンホ(PAEK CHANG-HO)
- チャン・ミョンジン(CHANG MYONG-CHIN)
- ラ・ギョンス(RA KY’ONG-SU)
- キム・グワンイル(KIM KWANG-IL)
- 団体(資産凍結)(6団体)
- コリアン・コミッティー・フォー・スペース・テクノロジー(朝鮮宇宙空間技術委員会)
- バンク・オブ・イースト・ランド(東方銀行)
- コリア・クムリョン・トレーディング・コーポレーション
- トソン・テクノロジー・トレーディング・コーポレーション(土星技術貿易会社)
- コリア・リョンハ・マシーナリー・ジョイント・ベンチャー・コーポレーション(朝鮮蓮河機械合営会社)
- リーダー(ホンコン)インターナショナル