外務本省

伴野外務副大臣のカンボジア・ベトナム訪問(概要)

平成23年2月15日

 伴野豊外務副大臣は,2月11日(金曜日)から2月14日(月曜日)までの間,カンボジア(プノンペン,ネアックルン)及びベトナム(ハノイ,ホーチミン)を訪問したところ,概要以下のとおり。

1.カンボジアにおけるネアックルン橋梁建設計画起工式出席(2月12日)

 2月12日午前8時より,伴野副大臣は,日本政府が支援しているネアックルン橋梁起工式に出席した。カンボジア側からは,フン・セン首相始め多数のカンボジア側閣僚や約7,000名の周辺住民が出席するとともに,テレビ中継が行われた。伴野副大臣は,日本政府を代表し,挨拶を行った。その中で,同橋梁により飛躍的に改善される物流スピードと利便性の恩恵を受けて,カンボジアの様々な産業が発展することを期待するとともに,メコン地域南部の経済圏の発展につれて,我が国からカンボジアへの投資が増え,両国間の経済交流が活性化していくことを期待する旨述べた。また,同橋梁が,カンボジアと日本の友好のシンボルとして長く親しまれ,両国の子ども達にいつまでも語り継がれる 橋となることを祈念する旨述べた。

 また,フン・セン首相は,日本の協力に心からの謝意を示すとともに,本橋梁がカンボジアの産業の発展に資する旨述べた。

2.カンボジアにおける会談・表敬(2月11日)

 フン・セン首相,ソック・アン副首相兼閣僚評議会担当大臣,ハオ・ナムホン副首相兼外相と会談。

 会談ではネアックルン橋梁建設計画を含め,日本とカンボジアとの経済協力,貿易投資促進について話し合われた他,カンボジア・タイ国境情勢,クメール・ルージュ裁判等について意見交換がなされた。カンボジア,タイ国境情勢については,伴野外務副大臣より,カンボジア・タイの親しい友人として情勢を憂慮しているとした上で,対話を通じて平和的に国際ルールに則った形で解決することを期待する旨改めて述べたのに対し,カンボジア政府要人からは本件に係るカンボジア側の見解について種々説明があった。

3.ハノイにおける会談・表敬(2月14日)

 キエム副首相兼外相,フック官房長官,ソン外務次官,フン・ベトナム共産党対外委員会副委員長と会談。

 会談ではベトナム側と日越関係の一層の進化/深化についての考え方について意見交換がなされた。本年1月ベトナム共産党大会を経て,ベトナム側が新しい指導部となる中,引き続き,「戦略的パートナーシップ」を推進し,特に,昨年10月の日越首脳会談合意事項のフォローアップ(原子力発電所建設,レアアース開発,各種インフラ関連ODA案件の実施等)を着実に進めていくことで一致した。また,要人往来,安全保障分野での対話・協力の深化や文化交流・人的交流の推進等を含む幅広い分野で日越関係を進めていくことを確認した。

4.視察等(2月11日~2月14日)

 11日,カンボジアにて日本政府が支援している第二次プノンペン洪水防御及び排水計画における洪水防御施設,プノンペン経済特区,クメール・ルージュ裁判特別法廷を視察し,また,日系企業関係者と会談した。

 12日,カンボジアにて日本政府が支援をしている国道一号線の住民移転地,ホーチミンにて市内を視察し,夕刻には,日系企業関係者と会談した。

 13日,ホーチミンにて日本政府が支援しているサイゴン東西ハイウェイ建設現場,ハノイにて文廟,軍事博物館を視察した。

 14日,タンロン工業団地を視察し,また,日本企業関係者と会談した。

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