世界経済

●複合的な要因が指摘されている金融市場の安定化や一次産品の価格高騰、インフレ懸念を含む世界経済の諸問題につき議論し、一致したメッセージを出す。
  • 原油価格高騰への対応については、需給のバランスや市場の透明性向上に向けた含め、必要な施策を国際的に協力しつつ行っていく決意を示す。
  • その他、世界経済の持続的成長、投資、貿易、知的財産権保護、資源問題などが議論される予定。一層の貿易・投資の自由化に向けて、G8として協調して取り組む姿勢を示す。

環境・気候変動

●地球環境問題でイニシアティブを発揮、特に2013年以降の次期枠組みに関する国連での議論を後押し。また、森林、生物多様性等の環境問題も取り上げる。
  我が国は、次期枠組み構築に際し、(1)途上国を含む主要排出国が全て参加すること、(2)柔軟且つ多様性があること、(3)省エネなどの技術を活かし、環境保全と経済発展とを両立することを重視。

(環境・気候変動を巡る最近の動き)

  • 日本の「クールアース50」提案を受けて、2007年のドイツ・サミットでは「2050年までに世界全体の温室効果ガスの排出量を少なくとも半減することを真剣に検討する」ことに合意。
  • 1月のダボス会議では、福田総理が、「ポスト京都フレームワーク」、「国際環境協力」、「イノベーション」を三つの柱とする「クールアース推進構想」を発表。
  • サミットに先立ち、バリ会議で設置が合意された長期協力行動のための作業部会、主要経済国会合、「気候変動、クリーン・エネルギー及び持続可能な開発に関する第4回閣僚級対話」(2008年3月。於:千葉)、G8環境大臣会合(2008年5月。於:神戸)などが開催されている。
  • 6月9日、福田総理より、『「低炭素社会・日本」を目指して』と題するスピーチを行い、低炭素社会への転換に向け、我が国の長期目標(2050年までに現状から60~80%を削減)、中期目標の考え方、技術開発・普及、排出権取引の試行的実施を発表。

開発・アフリカ

●2015年までのミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けたメッセージを出す
    2008年がMDGs中間年であることも踏まえ、目標達成に向けた国際社会の取組を推進。保健、水、教育分野に焦点を当てるとともに、成長を通じた貧困削減、人間の安全保障といった我が国の開発政策を踏まえ、MDGs到達に向けての考え方を打ち出す。特に最も進捗が遅れていると言われる保健分野における進捗を重視。
●第4回アフリカ開発会議の成果をサミットの議論に反映。
    日本が中心となって開催してきたTICADの第4回会議(TICADIV。2008年5月。於:横浜)においては「元気なアフリカを目指して」との基本メッセージの下、アフリカにおける前向きな変化を後押しするために国際社会の知恵と資金を結集。そのTICADの成果をサミットでの議論に反映していく。
●食料価格高騰に関し、力強いメッセージを出す。
    最近の食料価格高騰が世界の食料安全保障に及ぼす影響とこれに対する包括的な対策につき議論の上、中長期的対応を中心にG8として一致したメッセージを出す。

政治問題

●不拡散体制の強化に向けて強いメッセージを出す。
    大量破壊兵器などの拡散は国際社会にとって深刻な脅威。北朝鮮やイランの核問題が深刻な問題であることからも、不拡散体制強化に向けた強いメッセージが必要。
●平和構築についての議論を主導し、G8としての取組を強化していく。
    アフガニスタン、中東和平、スーダン等の状況を背景に、「平和協力国家」を目指す我が国が重視している平和構築を、G8が取り組むべき主要協力分野として位置づけ、G8としての取組を強化していく。
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