北部中学校の廊下(ろうか)には、1クラスに1つずつ高さ40センチメートルほどのバケツが置いてあります。給食で残ってしまったパンを集めるための容器です。パンがごみになってしまうのはもったいない。そこで、クラスごとに残ったパンを集めて肥料にすることにしたのです。
北部中学校では、数年前から生徒たちがごみのリサイクルに取り組んできました。パンを肥料にする作業も、生徒会の環境(かんきょう)委員会のメンバーが中心となって行なっています。クラスに3人ずついる環境委員が「ぼかし」と呼ばれる作業をして、パンを肥料にします。「ぼかし」とは、植物の成長に役立つ菌(きん)をパンに混ぜて、菌を広げる作業のこと。菌がうまく広がると、パンは肥料に変化します。
今年1回目のぼかし作業は、6月中旬から7月中旬(じゅん)にかけて行なわれました。14クラス中12クラスが見事成功。残念ながら2クラスが失敗してしまいましたが、二学期に再びチャレンジするそうです。できた肥料は、学校内の畑にまかれました。秋には、園芸委員会が野菜を植える予定だそうです。
ほかにも、環境委員会は、教室で出るごみの分別を呼びかけたり、家庭で出るアルミ缶(かん)や紙パックを毎月1回クラスごとに集めています。サミットが開かれた今年は、新しい試みとして、どのクラスが一番多くの資源ごみを集めるか競争しています。身のまわりのことからの環境活動はとても大切ですね。