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外務大臣会見記録 (平成12年6月30日(金)9:15~ 於:本省会見室)(外務大臣)閣議についてはそう大きな議題もなかった。とりたててお知らせするようなことはない。従って私の方から申し上げることは何もない。
閣議の模様
(問)閣議の後、短時間総理と会われたが、総理と何かお話があったか。
(外務大臣)閣議の後は実は堺屋経企庁長官と閣議室の脇で少し話をした。OECD(経済協力開発機構)から帰られたものだから、何かうかがっておくことはあるかということで堺屋長官と話をした。その後で総理とお目にかかり短時間サミットの準備状況のことで1、2ご報告申し上げ、総理のご判断を仰ぐことがあった。
そごうの債権放棄
(問)今日の閣議及び閣僚懇談会でそごうの再建に協力する問題について何か話し合われたか。
(外務大臣)ない。
(問)これに関して新生銀行がそごうに有する債権の一部を預金保険機構が買い取り、そのうち970億円について債権放棄をするという方針が出されているようである。これに関し国民負担による救済だという批判が一部にあるようだが、大臣はこれについてどのようにお考えか。
(外務大臣)これは金融監督庁が担当されて、金融機関の作業について充分助言をしたりしているわけだから、私の方から特別申し上げることはない。
日朝交渉
(問)日朝交渉が延期されてかなり長い間そのままになっているが、再開の見通しや日程は全くたっていないのか?
(外務大臣)5月に(北朝鮮側から)当分の間延期したいということでおっしゃるとおり延期されたままになっていた。現時点ではまだ再開のためのシグナルを見ていない。
(問)森総理は日朝交渉の件で金大中大統領から首脳間の直接対話を推められたことを披露されたわけだが、日朝首脳会談の可能性とARF(アセアン地域フォーラム)での日朝外相会談の可能性はあるのか?
(外務大臣)まず日朝外相会談の可能性について申し上げれば、ARFでの参加をタイのスリム外相から北朝鮮に向けて連絡があったと思う。まだこれについて具体的に北朝鮮が出席をされる、という具体的返事は聞いていない。おそらく出席をされるのではないかと思うがまだ具体的な話を聞いていない。従って今の段階では会談をするとかしない、ということはここでは申し上げられない。出席をされれば同じテーブルを囲むことなるので、何らかの接触はあるかもしれないが、まだそこまで話をするのは早いと思う。日朝外相会談がそういう状況であるから、首脳会談についても今の段階ではまだコメントをするのは早すぎる。
(問)日朝首脳間の対話を金大中大統領から勧められた経緯について、外務省は当初総合的な判断という理由で貼りだしで情報を出さなかったが、その後森総理は政治的な判断で外務省の知らないまま会見で出された。森総理と外務省の判断がそれぞれあるが、どちらの判断の方が良かったと思うか?
(外務大臣)それについては私は総理から聞いていた。総理が電話で直接聞かれたわけで、直接聞かれた総理から私はこういう話があったと聞いていたものである。しかしこれは言葉は悪いが、いわゆる「また聞き」であり直接聞いたことではないから、外交の担当閣僚である自分(大臣)の判断からすれば、これは今自分から申し上げることではない。もし言われるとすれば直接聞かれた総理のご判断が当然あるべきでということで、直接聞かれた人が言わないのに「また聞き」の私どもが先にどうだったとか言うことはないと思う。
(問)韓国側が「言わないでくれ」と言った、ということはないのか。
(外務大臣)それは聞いていない。
(問)今朝の一部報道で日朝交渉再開に向けて米(コメ)の追加支援も視野に入れて再開の道を探る、という報道があったがこれは検討されているか。
(外務大臣)全く検討していない。
外務大臣会見記録 (平成12年6月27日(火)10:30~ 於:本省会見室)(外務大臣)お陰様で無事に選挙で当選することができた。今朝の閣議では自分(大臣)からはパキスタンにおける干魃災害に対して資金供与及び物資供与、併せて4100万円相当の緊急援助をした。もう一点は中東和平プロセスを支援する観点から、パレスチナ暫定自治地域の社会・経済基盤の整備を支援するために、国連開発計画(UNDP)日本・パレスチナ開発基金に対して、1050万ドルの拠出を行うこととした旨、報告をした。
今日の閣議は案件もそう多くなく、予定された案件が了承された。衆議院選挙結果
(問)今回の選挙に関し、自民党も議席を減らしたが、選挙結果に関する大臣の評価・感想はいかがか。
(外務大臣)選挙は有権者の判断であるから、候補者であった人間にとっては、全くそれに対してあれこれ言うべき立場ではない。ご支持を頂いた方に感謝し、ご支持を頂けなかった方にも更に今後努力をして、ご理解を頂けるように頑張るというのが基本的な考え方である。
若干評論家的に申し上げれば、これは選挙については昔から言われていることは、事前の評判がいいときはなかなか結果は難しいものだ、一人一人の候補者も有力だ、優勢だと書かれると、必ず選挙の結果は大変難しい結果になる、というのは昔から選挙に関わる人間は、繰り返し繰り返し聞かされ、経験している。今回特別新しい事態が起こったと分析をされる方ももちろんあって、そういうこともあると思うが、自分(大臣)は非常に古典的な言い方をすれば、非常に優勢だと言われると結果はなかなか厳しい結果が出ることが多い、従来の選挙に関わる一般的な経験則から言われていることが今回も起こった、というふうに考えるのも、一つの考え方だと思う。(問)この結果を受けて与党三党で森総理の続投ということになりつつあるが、大臣は森総理の続投についてどう思うか。
(外務大臣)それは安定過半数を国民から頂いたわけだから、それはそれでいいと、むしろ当然だと思う。
(問)自民党は最初の目標がかなり低めに設定されたといわれるところがある。そして自民党の議席自体は事実関係として減っているということがあると思うが、これに関してはどう思うか。
(外務大臣)もう終わってしまったことを今から結果論としてとやかくいうのはどうかと思うが、最初の議席数の設定は、前回の選挙の結果から見れば、それは一つの設定として十分意味のある数字であったと思う。むしろ、自民党は非常に謙虚にこの選挙に臨んだということではないか。当初の設定した数値を越えたわけだから、それはまさに頑張ったと言われれれば、素直にとっていただきたい。
(問)森総理は「サミットの関係閣僚に関しては留任」という意向を示していて、その中では大臣も留任させたいというようなことを言っているが、これに関する見解はいかがか。
(外務大臣)これから特別国会が召集されて、そこで首班指名が行われ、内閣総理大臣が決定をされて、そこから組閣構想がスタートするわけだから、自分(大臣)とすれば正式な話はもしあるとすればそれからだと思う。
(問)今の件に関し、もちろん形式的には組閣がスタートしてからだが、森総理も確か会見で仰っているようである。直接かあるいは官房長官を通じてかは別として、そういった「引き続き(河野大臣に外務大臣)をお願いしたい」といった話は伝わってきているか。
(外務大臣)直接、正式に具体的にそうした話はない。
(問)冒頭質問に戻るが、大臣は今回の選挙結果についてマスコミの世論調査のことを指して仰っているようだが。
(外務大臣)必ずしもそういっているわけではないが。
(問)大臣も都市部の選出議員であり、東京を始め有力な方が落選しているわけであり、都市部を中心にかなり自民党が負けているわけであるが、これは必ずしもマスコミの世論報道ばかりではなくて、自民党の構造的な問題ではないのか。
(外務大臣)それはいろんな原因はあると思うが、その原因は何かと言われれば自分(大臣)は今すぐに具体的にこれがそうですと言うほど分析をしているわけでもない。であるから、非常に古典的に、経験則に則って言えば一つ考えられるのはこういうことはないかと申し上げたものである。
(問)選挙結果を受けて、報道では「森首相は信任されたとはいえない」というような意見もあるようだが、大臣は森首相が有権者に信任されたと考えるか。
(外務大臣)どうして過半数をとった人を信任していないと言えるのか。自分(大臣)は数は減ったということは認める。しかし、少なくとも過半数を超えた人達によって支持されたというのも事実であると思うから、過半数の方々に支持された政権は、国民から支持されていると考えて、全く不思議ではないと思う。
日本赤軍
(問)タイにいる日本赤軍の田中容疑者を日本に引き渡す日程についてはまだでてきていないのか。
(外務大臣)聞いていない。
外務大臣会見記録 (平成12年6月20日(火)12:20~ 於:本省会見室)(外務大臣)閣議は予定通りの案件を処理した。特段のことはありません。閣議の前の月例経済報告も、経済企画庁長官から、さらに日本経済も足取りがしっかりしてきたという、明るい話があった。私(大臣)からは国際的にみても日本経済についてはいろいろ意見があるが、やはり景気対策、構造改革をとにかく一生懸命やって欲しいという発言、議論が私(大臣)の耳にはよく入ってくるということだけ申し上げた。
朝鮮半島情勢
(問)米政府は北朝鮮に対する経済制裁の緩和を発表した件につき、日本政府はどのように受け止めているか。
(外務大臣)米朝協議というものもあって、米は米なりに色々なこれまでも協議の中で対応を考えていたと思う。これと同時に今回の南北首脳会談を受けて、首脳会談の成果を具体化するためにサポートしようという気持ちも入っていると思う。これはおそらく、日本としても日米韓3ケ国の政策調整等で議論をするということになれば、日本はじゃあどうするのかということを、政策調整の議論によっては考えなければならないと思っている。
(問)韓国の黄源卓氏が訪日しており、昨日は大臣と今日は森総理と会われているが、その中で金正日総書記が日本が国交正常化交渉に意欲があるということをありがたく受け止めたいという風なことを言ったということを紹介しているが、日朝国交正常化交渉の見通しはどうか。
(外務大臣)森総理から日朝間の国交正常化に日本は強い意欲を持ってますということを金大中大統領から先方に伝えて欲しいということを要請して、金大中大統領はそれを伝えたという報告である。それについて向こうはありがたく伺いましたというご返事をいただいた。私(大臣)が思うに、こうした話が直接金総書記に間違いなく届いたとこちらが確認できるのは初めてである。今まではすべて間接的な話で、それがどういう形で届いているか確認できないわけであるから、今度ははっきり首脳会談で言っていただいて、それに対する向こう側の反応がわかった。それから、ごく最近の北朝鮮の新聞報道を見ると、日本がそのつもりがあるのなら扉は開いているよというような報道がある。こういう報道は、我々はある種のメッセージだと受け止め、我々としても今は正常化交渉は当面延期するということにになっているわけだが、北朝鮮側が扉が開いているという気持ちを持っているなら、我々としても早期に交渉に臨む気持ちがあるし、そういう準備もするということを申し上げてもいいだろうと思っている。
(問)具体的な日にち等は。
(外務大臣)まだそこまではいってない。
(問)日米韓の政策調整の中で日本としてもいろいろと議論がという発言があったが、日本として議論する中には、日本としての経済援助も含まれるのか。
(外務大臣)そこまではまだ申し上げられる段階でない。これから南北首脳会談を受けて三国の政策調整がいずれ行われるだろう、そこでそれぞれの国が考え方を述べ合ったり話し合うということになる、というところまでしか今日は申し上げられない。
(問)米の追加支援については。
(外務大臣)いや、まだそこまでいっていない。
総選挙
(問)新聞等の世論調査で自民党の数字がかなりいいが、どう受け止めているか。
(外務大臣)これは各候補者が大変努力をしているし、国民のみなさまが現在の連立政権に対する評価、これにかわる政権構想が野党にないということであればこういう結果になる。これは国民みなさまのご判断ですから、大変ありがたいことだと思っている。
外務大臣会見記録 (平成12年6月9日(金)8:25~ 於:本省会見室)(外務大臣)閣議では各閣僚から有珠山で被害を受けた方々に対する農水省、通産省等各省が今後どのような支援策をとるかということについて、発言があった。総理から昨晩小渕前総理夫人から感謝の電話が総理にあり、みなさんにお礼をお伝えくださいとのことだったとのご披露があった。
弔問外交(冒頭発言)
(外務大臣)総理は弔問にこられた方々との会談を積極的にされているが、外務大臣としてもこの葬儀参列のため日本を訪れた外務大臣の方々との会談を積極的に行っている。昨日も9人の外務大臣とお会いした。本日もトルコ副首相やニュージーランド副首相と会談する予定である。それほど長い会談ではないので内容的に幅のある会談ができているわけではないが、私の方から感謝の気持ちを伝えるとともに、二国間の問題で特別双方が関心がある問題については話し合いをさせていただいているという状況である。
対北朝鮮政策(日米韓間の首脳会談)
(問)昨日の日韓首脳会談で金大中韓国大統領の方から、北朝鮮にとって日本とアメリカとの関係が重要であるとの考えを述べた。これに対して直接総理の方から言及はなかったように思うが、金大統領の発言は間接的に日本とアメリカの経済支援の必要性を言っているようにも思えるが、我が国の対応はどうか。
(外務大臣)昨日東京で日韓、日米、米韓首脳会談が行われたがその会談の中心的話題は南北首脳会談であり、各首脳は南北会談に対する期待認識を述べたものである。日韓においても、伝え聞くところによると米韓においても南北首脳会談がきわめて意義深いものであるとの認識をそれぞれ述べているが、こうした南北首脳会談が実現するに至った理由の一つに金大中大統領の包容政策という一貫した政策・主張というものが非常に大きかったということを日米それぞれに述べ、金大中大統領の努力を高く評価した。さらに各首脳は、それぞれの立場で金正日総書記が国際社会の中に出てきて積極的に発言・行動されるということには非常に意義がある、と発言したと承知している。これは森総理が主として発言されたものである。こうした北朝鮮の外交活動に対して日米韓が共通の認識を持ち、そして一致して北朝鮮が国際社会における責任ある地位を占めるという方向に進むことを期待する。またそのために我々としては努力をするという気持ちが込められた会談であったと思う。
(問)昨日の会談を受け、今後の日本と北朝鮮との関係はどのように動くのか。北朝鮮は経済支援を期待していると思うが、日朝交渉にどのような方針で臨むのか。
(外務大臣)日朝国交正常化交渉に臨む姿勢・方針は変わらない。従来通りの考え方・方針で臨みたいと思う。しかし、南北首脳会談の結果、朝鮮半島の緊張緩和が進めば、会議その他も準備が進む可能性が強くなるとは思う。
(問)北朝鮮が国際社会における責任ある地位を占めるために努力するとのお話があったが、その努力の中には経済的支援も含まれるのか。あるいは、南北会談の結果次第では日本として何らかの経済的支援を考えるのか。
(外務大臣)まだそんなことは考えていない。日朝交渉は日朝交渉として、やろうという合意はできている訳であり、今は当面延期ということになっているが準備が整えば始めるという風に理解している。
(問)米の制裁緩和の話があったり、南北首脳会談の話がある中で日朝交渉だけが若干遅れているのではないか。
(外務大臣)どの時点でそうみるかということであり、つい一月前までは南北が一番遅れているのではないかと言われていた時期もあり、米朝の会談がうまくいかないといわれていた時期もあり、この時期に確かにそのような見方はあるかもしれないが、我々としてはこの時点だけを取り出して日朝だけが遅れていると思う必要はないのではないかと思う。ただ、日朝交渉はねばり強く交渉していかなければならない、とはかねてから思っている。
米による北朝鮮制裁解除
(問)米が北朝鮮への制裁を解除すると言うことは日本政府として聞いているか。
(外務大臣)聞いていない。公式に伝えられていない。しかし、これは米朝がいろいろと作業をやっているわけであるからその作業の中でいろいろな話はあるだろうし、米としていろんなことは考えているだろうということは我々は推測はできるが、公式の連絡はない。
(問)動き自体をどのように受け止めているか。
(外務大臣)外交交渉であるからいろいろなことを考えてやるということがあるだろう。
プーチン露大統領の北朝鮮訪問
(問)プーチン大統領が北朝鮮を訪問するとの報道があるが、大臣の受け止め方はどうか。
(外務大臣)プーチン大統領の北朝鮮訪問についてはあり得るのではないかと想像はしていた。ただ、時期については我々は事実関係をまだ確認していない。
(問)大臣が「ありうる」と考える根拠如何。
(外務大臣)北朝鮮が非常に積極的に外交活動をしているのでそのようなこともあるのではないかと言った。
プーチン露大統領の訪日
(問)ロシア当局者はプーチン大統領の訪日が8月でなく9月の頭になるのではないかと発言している由であるが、大臣の見解はどうか。
(外務大臣)首脳会談で8月末ということを言われて、詳細は外交ルートでということになっており、ロシア側から外交ルートで何らかの話が来れば我が方としても双方の都合のいい時期を選ばなければならないので、連絡があれば対応することになろうが、現時点に於いては9月はじめ等具体的な日にちを聞いているわけではない。
日米首脳会談(二国間問題)
(問)昨日の日米の首脳会談でクリントン米大統領が(NTT)テレコミュニケーションとホスト・ネーション・サポート(在日米軍駐留経費)の問題があるとわざわざ口に上らせたが、米はその2つの問題をどのように受け止めているのか。
(外務大臣)NTTの問題とホスト・ネーション・サポートの問題があるね、しかしそのことは弔問の折りの会談だからそれ以上のことは先方は言わなかった。こういう問題はあるねということをメンション(言及)したということであり、それについて我が方としては特段の返事をしていない。
(問)それを口で言ったということは米は重要視していると言うことではないのか。
(外務大臣)重要視しているかどうかという議論は別として、そのような問題があると言うことは我々も承知している。
外務大臣会見記録 (平成12年6月6日(火)10:50~ 於:本省会見室)(外務大臣)今日の閣議は 、官房長官から先般の国会においては、内閣提出97案件中90案件、条約11件それぞれ成立したという報告があった。
小渕前総理の葬儀の参列者(冒頭発言)
(外務大臣)私の方から御報告することは、小渕前総理の葬儀に参列してくださる外国からのお客様の接遇について申し上げたい。現在のところ7日にシアゾン・フィリピン外相、フリステンコ・ロシア副首相、フェルナンデス・インド国防相、夕刻から銭其シン中国副総理、こうした方々にお会いする予定である。更に8日は午前中にワヒッド・インドネシア大統領、ワヒッド大統領は、先般インドネシアに行った時、長時間時間をとって話をさせていただいたいきさつがある。私の方から表敬をしたいと思っている。夕刻にはASEAN外相、これはまだ人数は確定していないが、ASEAN外相の方々と夕食会を持ちたいと思っている。
これ以外にも7日の午後ザンビアの外相との会談を始めとして、おいでいただく各国の外相クラスの方々と短時間であっても是非できるだけおめにかかりたい。詳細については、事務当局から発表を行いたい。森総理の「国体」発言
(問)大臣は先日の遊説で森首相の神の国発言についてお詫びした以上、もう問題は終わったという認識を示されたが、今度は国体発言というのがあり、あまりにも総理として不用意な発言ではないかという指摘が相次いでいるが、それについてどのように考えておられるか?更に、こうした一連の発言が外交に与える影響についてどのように考えておられるか?
(外務大臣)総理の御発言については、総理御自身からその真意の説明等があるので、私からその真意を申し上げるというよりは、ご本人の説明を聞いていただきたい。外国との関係について申し上げれば、現在のところ私のほうからこれについて申し上げなければならない状況ではないと思う。お尋ねがあれば私のほうから申し上げることはあるかもしれない。しかし、現在の所そうした状況ではない。
(問)それにしても、森総理は失言が多く、一国の総理としてこれだけ失言の回数が多いというのは今までになかったことだが、森総理自身の真意とは別に、これだけ失言が多いということに関して、大臣はどうお考えか?
(外務大臣)どれを指して失言が多いとおっしゃっているのかはよく分からないが、総理ご自身も大変いろんな場面に出ていってご挨拶をなさったり、積極的に発言をなさっているわけである。発言をしなければ失言もないかもしれないが、私は総理ご自身がお考えを述べられることは、決して悪いことではない。ただそれが正しく総理の真意が伝わるような表現で話をされるかどうかというところにご質問のようなことがあるとすれば、ある。それについては総理がその都度、真意を説明しておられるはずであるから、その真意を素直に聞いていただきたい。
(問)自民党は、今回の選挙に関して景気とか日本の将来像をどうするかが今回の選挙で問われている。総理の表現の問題によってそういった問題がかき消されてしまう、ということがあると思うが、それに関してどう思われるか?
(外務大臣)総理ご自身は日本新生という総理の考え方の説明をすべく、これからも努力されると思う。
(問)森総理の発言で改めて政治家の発言について注目が集まっているが、大臣ご自身は発言する際、どのようなことに気を付けているか?それと政治家の発言というのは本来どうあるべきだとお考えか?
(外務大臣)何を気を付けているか正面切って言われると、自分自身も何を気を付けているか直に言えないが、できるだけ一つの問題についてAなのかBなのかがはっきり分かるように答える努力をしなければいけないと基本的には思っている。しかし、それは基本的にはそう思っているがなかなか限られた時間の中で言い切れない場合というものがある。それから流動的な状況の中で断定的に言えないこともある。そういうことも分かって欲しいという気持ちはいつも持っている。
(問)そもそも内閣支持率が急落している原因はどこにあるというふうにお考えか?
(外務大臣)非常に残念ながら、内閣の支持率が低下しているということは私も承知をしている。内閣の一員として私自身もできる限りこの支持率の低下を反転させる努力をしなければならないと思っている。
(問)私は原因がどこにあるかとお尋ねしたのだが?
(外務大臣)私は原因を考えるよりもこうした状況を反転させる努力というものが大事というふうに申し上げているわけである。
日米首脳会談(NTT接続問題)
(問)木曜日にアメリカのクリントン大統領が、日本の森総理にお会いになる予定だと思うが、その会談のなかでどういうテーマを取り上げる予定なのか?
(外務大臣)クリントン大統領は、小渕前総理の葬儀に参列をされることが目的でおいでになるということだから、そのことが最大の目的であって、そこで行われる日米首脳会談は、そうしたチャンスをとらえて両国首脳がお話になるということで、特別の議題をもって会うというわけではない。しかしそうはいっても両国の首脳がお会いになるわけだから、両国間の関心事は話し合われると思う。例えば朝鮮半島の南北首脳会談の問題は、当日金大中大統領も日本に来ておられるということもあるが、森総理が先般ソウルへ行って金大中大統領とお目にかかっていろいろな話をしておられるから、そうしたことも議題の一つになるだろうと思う。更には、当然沖縄サミットで議論になるであろういくつかの問題について、G8メンバーとの間のいろいろな話、事務的な話から受けている感触等の中で事前に話をしておいた方がいいというふうに森総理がお考えならば、それは、当然話し合われると思う。
(問)例えばNTT接続料金の問題について、NTTの決算が良かったから、もう少し料金を下げられるのではないかという声はアメリカからあるか?また日本からそのことに対して説明する準備をしているか?
(外務大臣)これは、私はまだ申し上げられないが、一般論としてアメリカ側が非常に関心をもっているので、そうしたことが話題になる可能性はある。
外務大臣会見記録 (平成12年6月2日(火)9:20~ 於:本省会見室)(外務大臣)閣議は案件はあまり多くなく予定通り承認された。特段皆さんに申し上げることはない。もし皆さんが大変大きな関心がある問題について聞こうと思うなら、それは官房長官にお聞き願えればとあらかじめ申し上げたい。
中朝首脳会談(冒頭発言)
(外務大臣)昨日の午後7時に北朝鮮及び中国より公式の発表があったとおり、中朝首脳による会談が北京で行われた。これは何回も申し上げているが、北朝鮮がこのところ対外的な外交活動というか対外的な交渉を持ってきたわけで、こうしたことの一環と自分(大臣)達は見ている。金総書記が直接外国へ出ていって、こうして首脳会談を行うのは、本当に久しぶりのことであるが、これもいわば北朝鮮の積極的な対外活動というか外交活動の一環というふうに自分(大臣)は見ている。このことが、おそらく南北首脳会談にも何らかのプラスの影響を与えることになるだろうと思うし、プラスの影響の質によって日朝国交正常化交渉にも影響が出てくる可能性があると期待をしている。大変注目すべきことであるから、今後も話し合いの成果等については、よく取材をし分析をしたいと思っている。
中朝首脳会談
(問)大臣は「今回の事が日朝にも影響が出てくる可能性があると期待している」とおっしゃったが、具体的にはどのようなことか。
(外務大臣)今申し上げたように直接的ではなく、このことが先ず南北首脳会談にプラスの影響が出るのではないかと考え、南北首脳会談が非常に良い会談ということになれば、南北間というか朝鮮半島の緊張緩和という方向に進む可能性が出てくる。そういったことが、日朝国交正常化交渉にもプラスの影響が出てくるのではないかということである。
(問)日朝交渉が延期になったが、その再調整というのはどのぐらいの作業があるのか。
(外務大臣)先方から当面の間延期ということで、双方がしばらくの間延期ですので、またお会いしましょうということになっているが、それがいかなる理由で延期になっているかというのはまだはっきりしていないが、我が方としては、一つは南北首脳会談があるということも考え、南北首脳会談の状況というのはやはりよく見たほうが良いということを少し頭においているということだけを申し上げておく。
(問)「今回の金総書記の訪中が南北会談にいい影響を与えるだろう」とおっしゃった根拠と、南北首脳会談が大臣から見てどのような中身の会談になったらいいと期待しているのか。
(外務大臣)南北首脳会談まであと10日間というこの時期に中朝首脳会談が行われたということは、おそらく心理的にもあるいは考え方を自分自身の心の中で確信するためにも意味があったと、やや情緒的ではあるが思っている。そして10日後、首脳会談が行われる。自分(大臣)はこの首脳会談は、なんと言っても2人のリーダーが率直に朝鮮半島の問題について語り合うことができればいいと思う。政治的に見れば史上初めての首脳会談であるから2人が直接話し合うことができるだけでも第1段階としては成功であると思う。と同時にその話し合いの中で、「この人ならば引き続き話をしてもいいな」という感じが双方に残れば非常にいいと言っていいのではないかと思う。まず最初から話の中身について、この話し合いの中でどういう問題が解決されるかというよりもお互いに話し合って問題解決のための会談ができる感じが残れば、更にいいことである。まずは会って話し合いができることが第1段階としては必要であると思う。
解散・総選挙関係
(問)閣議では解散について総理なり他の閣僚から発言があったのか。
(外務大臣)官房長官がお答えすることである。
(問)25日投票というスケジュールで進むと思うのだが、大臣はこの選挙は何を国民に問いかける選挙になるとお考えか。
(外務大臣)これまで申し上げてきたが、仮に国会が解散になったとしても、衆議院議員の任期がほぼ満了に近い時期であるわけであるから、いろいろな問題をこれまでに処理をしてきたが、更に問題処理の努力をしようとすれば一度ここで解散をして一定の任期を得てから、言い換えればパワーアップをしてからさらなる努力をすることが望ましいと総理がお考えになったと思う。選挙にニックネームをつけるのはマスメディアの仕事で、自分(大臣)の仕事ではないと思う。自分(大臣)は任期がほぼ終わりに近づいているので、ルールに従って選挙が行われる場合にはそういうことだろうと思っている。
(問)明日から事実上の選挙戦になるが、大臣は自民党以外の連立与党の候補の応援に行かれるのか。
(外務大臣)明日から選挙になるかどうかは言えないが、明日から選挙になるという前提で話をすれば、自分(大臣)は、自分自身の当選が一番大事であるから、自分自身の選挙を一生懸命にやりたいと思うし、と同時に同士の応援はしたいと思っている。もちろん自民党の候補者はすべて同士であるから応援をしなければと思っている。更に言えば、森内閣は与党3党の連立政権であるから連立政権を支えている方々との間の関係にも配慮しなければならないと思っている。
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