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外務大臣会見記録 (平成12年3月31日(金)9:10~ 於:外務省会見室)(外務大臣)閣議は、年度末であり、4月1日から施行される介護保険、地方分権について、総理及び各担当大臣から発言があった。
その他は、予定された案件がそれぞれ了承された。
今朝、自分(大臣)からは、中国共産党中央組織部長曾慶紅(そう・けいこう)氏の訪日について報告する。4月4日から8日まで政府及び自由民主党の招待で訪日される。今回の訪日で5回目の訪日と聞いている。今回は、東京の他、関西、九州を訪問され、関西空港から帰国される。自分も4日に会談を予定しており、夕食を共にして更に話ができればと考えている。曾慶紅中国共産党中央組織部長の訪日
(問) 曾慶紅氏は九州も訪れるとのことだが、サミットが開かれる福岡や宮崎に行かれる予定はあるか。
(外務大臣)否。大分に行かれると聞いている。
(問)なぜ大分か。
(外務大臣)承知していない。
自由党の連立離脱の動き
(問)自由党が連立から離脱しようとしており、自由党内に分裂の動きがあることについて大臣はどう見られているか。
(外務大臣)自由党内部の問題であるので、自由党の動きに自分(大臣)がとやかく言うのは控えたいと思うが、連立を組む自民党としては、或いは内閣の一員としては、与党3党によって支えられた政権であり、自分(大臣)はかなりの成果をあげたと思っているので、引き続き支持を頂きたいと考えている。しかし、それぞれの考えがあるわけなので、これ以上踏み込んで申し上げることは控えたい。
(問)自由党と自民党との間には、連立を組むにあたっての合意が党首間で交わされ、たとえば安全保障の問題などは実行に至っていないまま(自由党の)連立離脱となると、いろいろな思いがあると思うが如何。
(外務大臣)公明党が加わって3党の合意事項があり、3党の合意が必要であろうという部分があろう。
日朝国交正常化交渉
(問)日朝国交正常化交渉直前の昨日、日米韓の調整グループ協議が開かれ、日朝交渉を歓迎するというステートメントが出たわけだが、これが来週の交渉に与えるインパクトについてのお考え如何。
(外務大臣)時期がたまたま日朝国交正常化交渉の直前であったというふうに見れば、それはその通りであろうが、振り返れば、米朝協議がニューヨークで行われ、その結果を踏まえてアメリカからもそれらについての説明があったということであろう。
いずれにせよ、3カ国で構成される調整会議では、日朝国交正常化交渉が始まることを歓迎するという意志表示があった。このことは、我々にとっては、そうした合意ができたこともあって、正常化交渉への臨み方という意味で、協議に入るにあたっていい作業ができるだろうと思う。(問)北朝鮮が最も重視して日本側に求めている「謝罪と補償」の問題について、日本政府としてどういう立場で望まれるのか。
(外務大臣)国交正常化交渉なので、国交の正常化について協議をするというのが大きな問題であることは当然だと思う。正常化のためになすべき作業がどういう作業であるかは、我々は我々なりに考えている。どうやれば国交の正常化ができるかは、我々には我々の見解がある。と同時に、今回の会談でも我々と北朝鮮側との間にある諸々の問題について話し合うことも考えている。
(問)来週の交渉で、どういう状況が生まれれば成果があったと言えるのか。
(外務大臣)この1回の交渉で決着がつくというふうにも思えないので、次の会合にうまく引き継がれることが大事である。
(問)日本側としては、交渉で提起する議題については制限を設けるべきではないという基本的立場でよいか。また、昨日の3カ国調整会議では、金大中大統領のベルリン演説を取り上げ、北(朝鮮)は前向きに対応すべしと言及しているが、第1回の(国交正常化)交渉から、南北対話の促進について北(朝鮮)側に言うつもりはあるか。
(外務大臣)恐らく最初の会合なので、双方ともお互いの基本的立場について述べあうことから始めるのではないかと自分(大臣)は想像している。今それぞれが考えている基本的立場の中にどこまでが入るかということであろうが、基本的立場の中に含まれることには限度があるであろう。
外務大臣会見記録 (平成12年3月28日(火)9:40~ 於:院内外務省控室)(外務大臣)本日の閣議においては、自分(大臣)の韓国訪問及び東チモールのNGOに対する支援の報告を行った。
質疑応答
(問)(閣議後大臣がこちらに来られるまで)時間がかかった理由如何。
(外務大臣)総理に韓国訪問の報告を行っていたためである。
(問)特にどのような報告を行ったのか。
(外務大臣)(日韓)外相会談で北朝鮮問題について説明を行った旨報告した。
(問)韓国でも発言されていたが、プーチン氏の露大統領当選についてのコメント如何。
(外務大臣)プーチン大統領が、憲法の規定に従って選挙が行われ、国民の過半数以上の支持を得て当選されたということは、プーチン氏がこれまでのエリツィン路線というか、エリツィン前大統領と我が国首脳との間で交わされた合意及び共同声明というものを必ず継承するということを繰り返し述べていることを考えれば、我々としては(プーチン大統領当選を)歓迎すべきものであると思っている。この歓迎の祝意は、総理からプーチン氏に伝えられているところである。
自分(大臣)は、こういう新しい指導者が確定すれば、クラスノヤルスク宣言に基づいて、出来る限り2000年という今年、懸案の事項を解決するために努力するという基盤が整ったと思うので、自分(大臣)も大いに努力したいと思っている。
外務大臣臨時記者会見記録 (平成12年3月21日(火)16:50~ 於:院内外務省控室)(外務大臣)先ず日朝国交正常化交渉開催の日程について申し上げる。日朝国交正常化交渉本会談の日程は、4月4日から8日までと決まったのでご報告申し上げる。この日程は、具体的な協議の時間帯についてはまだ未定であるが、今申し上げた4日から8日という日程は、我が方代表団が4日にピョンヤンに入り、8日にピョンヤンを発って帰国する、そういう意味であるのでそうご理解頂きたい。
我が方代表は、先般本件交渉の政府代表に命ぜられた高野幸二郎大使である。また、念のため申し上げれば、先方北朝鮮側代表は、鄭泰和大使であると聞いている。
平成4年に日朝国交正常化交渉が中断して以来、日朝関係は様々な紆余曲折があったが、今般、漸く8年振りに国交正常化交渉が再開されることになった。本件交渉は、我が国外交における極めて重要な課題の一つであり、外務省としては全力を挙げて、粘り強く本問題に取り組みたいと考えている。本大臣の韓国訪問(冒頭発言)
(外務大臣)この度、自分(大臣)は、李廷彬外交通商部長官のお招きを受け、国会のご了承が得られれば来る26日日曜日、27日月曜日を利用し、韓国を訪問する方向で調整中である。
日韓間では、機会ある毎にハイレベルの政治対話を行ってきているが、今次訪韓は、自分(大臣)の外務大臣就任以来、初の公式な形での訪韓となる。今回の外相会談の議題については、韓国側と調整中ではあるが、今次訪韓においては、当然4月に予定されている日朝国交正常化交渉再開の前に、李廷彬外交通商部長官をはじめ、金大中大統領、朴泰俊国務総理ともお会いし、日韓が対北朝鮮政策で緊密に連携し、突っ込んだ意見交換を行うということが、一番大きな目的である。日朝関係が正に動き出そうとしている中で、今回の訪韓は極めて重要な意義を持つものと考えている。
なお、李廷彬外交通商部長官とのいわゆる外相会談においては、その他にも、経済問題、或いは地方参政権の問題、サミットの問題、ASEMの問題、地域情勢等々話し合いたいと思っているが、相当盛り沢山になるので、先程申し上げた通り議題は調整中である。
もう少し韓国訪問について申し上げれば、冒頭申し上げたようにまだ国会との関係で調整中であるので、右を是非念頭に置いてお聞きとり頂きたいが、今回の訪韓が実現した際には、韓国アンザン市にある在サハリン韓国人永住帰国者住宅施設訪問も行いたいと考えている。日程が日曜日の午後韓国到着、月曜日の午後にはもう日本へ帰国しなければならないという非常にタイトな日程であるが、この在サハリン韓国人永住帰国者住宅については、出来るだけ訪問して施設センターを見てきたいと考えている。質疑応答
(問)日朝国交正常化交渉についてであるが、議題としては、前回の8年前の議題を踏襲するような形で行われるのか、どういう議題を想定されているのか。
(外務大臣)お互いに関心を持つあらゆる議題をテーブルに載せたいと考えている。
(問)韓国訪問について、今回、在サハリン韓国人永住帰国者住宅施設を訪問する目的如何。
(外務大臣)本件はご承知の通り、我が国が長い間の懸案としてこの問題に取り組んできた。かなりの時間が経過した訳であるが、施設も出来上がり、永住者も帰国し施設への入居も進んでいることもあり、そうした方々には更に施設或いは今後の問題について、色々希望也お考え也があるというふうにも一部伺っているので、先ずとにかく施設を拝見したいと考えている次第である。
(問)国交正常化交渉においては、再度拉致問題を取り上げることになると思うが、あらためて(大臣の)決意をお伺いしたい。
(外務大臣)(国交正常化交渉においては)先程申し上げたようにあらゆる問題をテーブルに載せるということであるので、当然、我々にとり「拉致問題」というものは極めて重要な関心事項であるので、問題解決のために出来るだけの努力をしたいと考えている。
どうも一部には本交渉では「拉致問題」は棚上げか、というような話があるようだが、決してそんなつもりはない。(問)先日閣議で大臣が日朝交渉の関連で、「拉致問題」等の人道問題とともにミサイルの問題についても粘り強く対応していきたいと発言されていたが、ミサイル問題についてのお考え如何。
(外務大臣)ミサイル問題については、現在は米朝協議の中で、この協議が継続される限りは云々ということになっているが、日本としても当然この問題については重大な関心をもっているので、本件についても話し合いたいと考えている。
(問)国交正常化交渉の日程は承知したが、赤十字会談はこれに並行して行われるということはあり得るのか。
(外務大臣)赤十字会談については、特に具体的な日程は決まっていない。
外務大臣会見記録 (平成12年3月21日(火)9:25~ 於:院内外務省控室)(外務大臣)閣議の席では、大蔵大臣から予算に関し、「これからいろいろやる」という話があった。
日本赤軍関連(冒頭発言)
(外務大臣)日本赤軍メンバーの逮捕・収監について国家公安委員長、法務大臣、自分(大臣)と3人が発言をした。
国家公安委員長からは、「警視庁は日本赤軍メンバーの足立、戸平、山本及び和光についてクアラルンプール事件等により、逮捕状及び収監指揮書を執行しました。同人らは、平成9年以来、レバノンにおいて服役中でしたが、3月7日の刑期満了後、17日、国外退去処分となり、ジョルダンにおいて入国を拒否され、その結果、18日、日本に到着したものであります。警察として、日本赤軍のレバノンにおける活動等について捜査を推進するとともに、今後とも外務省等、関係機関の緊密な協力を得ながら、日本赤軍の実体解明、逃走中のメンバーの発見・検挙につとめて参ります。」というような発言があった。
自分(大臣)からは、「4名の帰国・逮捕が実現し、我が国司法に委ねられることとなった意義は大きい。しかし一方、岡本公三の政治亡命が認められたことは遺憾であり、日本政府としては引き続き同人の身柄確保に努力します。いずれにしても、今後とも警察・法務両当局とともに、テロ防止のための国際協力を推進して参ります」という発言をした。
以上が閣議に関連してのものであり、閣僚懇での発言は今日はなかった。「イスラム研究会」の開催(冒頭発言)
(外務大臣)それから自分(大臣)の方から一点発表をしたい。今夜「イスラム研究会」を開催する。これは今後続けていきたいと思っている。この「イスラム研究会」を発足させる意味は、自分(大臣)が外交演説でも申し上げたように、今日の国際社会が、民族・宗教・文明といった帰属意識の相剋をどう乗り越えるか、対話を進めていくことが問われている、つまり「文明の対話」というものが非常に重要になってきた。国連も2001年を「文明の対話の国際年」とする決定をしているし、これから対話の促進というものが非常に重要だろう。ところがこういう状況の中で、世界全体で現在10億人を超える教徒を有するといわれるイスラム世界というものについて我々がもう少し知っておく必要がある。このイスラム世界は、近年中東にとどまらず中央アジアや東南アジアでもその教徒の数は非常に増えているわけで、我が国としてもイスラム世界との相互理解を進めていくことは非常に大事だという認識を持っている。御承知の通り本年我が国はG8議長国であること、イランのハタミ大統領が訪日される予定があるということ等を念頭に置いて、外務省としてイスラムを巡る諸情勢についての研究を強化したいというふうに考えた次第である。今夜は自分(大臣)も入って、「こういう考え方で行こう」という議論をスタートさせるにあたって、板垣東大名誉教授といった研究者の方々にも集まっていただき、まず懇談をしたい。今後はセミナーを開いたり、シンポジウムを開催したりということを考えており、日本の国内におけるイスラム研究というものを強化したいと考えている。
台湾選挙関連
(問)週末に台湾総統選挙の結果が出て、陳水扁氏が総統になるということになった。その後陳水扁氏は中国に対話を求めていって、江沢民氏も一国ということを前提にならば応じるということを表明した。日本政府とこれをどう見ているか。
(外務大臣)自分(大臣)はかねてから、海峡両岸の対話というか平和的話し合いというものが行われるということが重要だというふうに考えていた。我々の認識はそういう意味で変わらない。選挙の直後であるし、少し落ち着いた段階で考えが整理されて示されるだろうというふうに思うので、それを待ちたいと思っている。
(問)平和的解決・話し合いの動きともとれるが、その点については。
(外務大臣)それも双方の発言をよく伺いたいと思う。
(問)中台の話し合いの結果を見てだと思うが、日本と中国との関係で、緊張緩和に向けて例えば大臣が何らかの形でイニシアティブを発揮することはあるか。
(外務大臣)自分(大臣)は、一昨日発表したコメントの中で、基本的な日本のスタンスは申し上げたつもりでいる。あくまでも我々は、従来通り日中共同声明というものを踏まえて行動もするつもりであり、従って台湾との間には非政府間の行き来というか、あるいは経済問題でのやりとりというものは従来通りやる。そういう従来からの方針は変わっていないということを自分(大臣)はコメントで申し上げたつもりである。このことは、これまでも自分(大臣)が何度か言ってきており、改めて大変な変化が起きたから急いで何かをしなければならないというふうには今は思っていないが、先程も申し上げたように、新しい体制に変われば少し時間を置いて考え方等を当事者も整理されるであろうし、我々も見極めてからにしたいと思う。
(問)李登輝総統の訪日招請の動きが民間や野党の間であり、一方で、駐日中国大使が日曜日のテレビで「そういうことになれば日中関係の基礎が崩れる」と強い不快感を示しているが、この問題について政府としてどのように対応されるのか。
(外務大臣)これはまだ全く具体的な問題になってきていない。少なくとも外務省としてはそれがテーブルにのっているというふうに承知していない。この問題に限らず、仮定の問題についてはコメントしないというのが我々の立場である。
日本赤軍関連
(問)日本赤軍関連について、4人は日本に移送され、逮捕・収監され、日本の法律の下で対応が始まった訳だが、岡本公三については亡命が認められたということで、全体としての評価はどうか。
(外務大臣)まだ決着はつかないわけだが、とにかく4人を逮捕・収監し、いろいろ取り調べがこれから行われるということによって、日本赤軍というものが今どういう力をリザーブしているのか、あるいはいないのか。そうしたことを含めて、これまで取り調べができなかった部分、明るみに出ていない部分がはっきりしてくるということは大事なことだと思う。これは国家公安委員長が発言しているとおりだと思う。ただ、1人政治亡命が認められたというところが、我々にとっては遺憾と言わなければならないと思う。これについても、是非これから先も努力をして身柄を確保したい、していかなければならないと思う。
(問)ただ端から見ていると、レバノンも日本もある程度とれるぎりぎりのところで歩み寄って線が引かれたとの見方もできないわけではないが、その辺のところは。
(外務大臣)国内退去についてどう判断するか、政治亡命を認めるか認めないかはレバノンの判断である。我々が判断したわけではなく、レバノンの判断の結果こうなったわけで、我々としては裁判権を持っているし、裁かなければならない人間がそこにいることが分かっていながら、政治亡命が認められたということは、遺憾である。本来我が国の司法で裁かれなければならない者が残っているわけであるから。
日朝交渉
(問)一部の報道で4月第1週に日朝交渉が行われる、あるいは韓国サイドの報道でも具体的な日付が出ているようだが、現時点で発表できる進捗状況は。
(外務大臣)具体的な日付はまだ申し上げられる状況まで詰まっていないと承知している。これはかねてから4月前半を目標にやってきていることは事実である。
外務大臣会見記録 (平成12年3月17日(金)8:50~ 於:院内外務省控室)(外務大臣)昨日のコーエン米国防長官との会談において、沖縄のいわゆるラプコンの問題につき前進が見られた。これは前回訪米した際、オルブライト国務長官との会談において当方より具体的提起をしたが、それに対する米側の検討結果が今回のコーエン国防長官の発言となったと思う。まだ、最終決定ではなく今後技術的な問題もあろうし、専門家同士の話し合いもあろうかと思うが、米側から本件につき前向きの発言があったことを評価したい。
(問)これまで米側はこれまで難しいという姿勢であったにもかかわらず、返還するといってきた背景に日本側に何らかの見返りを求める姿勢があるのか。
(外務大臣)そんなことはない。我々が提起した時期を考えると何かとリンクしているのではないかと言う人もいるかもしれないが、自分(大臣)はそのようには考えていない。「当分の間」というのが大変長くなってきているが、その間日本側の技術が十分経験を積んで確立されてきたということと相まって、我々の問題提起に先方が応えたという風に考えている。
対北朝鮮食糧支援
(外務大臣)今朝の閣議において対北朝鮮コメ支援につき報告した。10万トン分に相当する金額を世界食糧計画(WFP)に資金提供する。世界食糧計画はその資金をもって日本からコメを買い入れて北朝鮮に支援をするということである。この問題につき閣議で報告し、了承を得た。
大臣訪韓
(問)一部の報道で大臣訪韓が26日、27日で固まったとされているが、事実関係はどうか。
(外務大臣)いや、まだ、最終的に決定していない。まだ、国会の御了承を得られているわけではなく、韓国側にも選挙その他の事情もあろうから、さらに詰めなければならないことがあると思う。自分(大臣)の心づもりとしてはいつか韓国を訪問し話し合いたい問題がいくつかあるのでいつかは行きたいと考えているが、まだ日程が特定されたわけではない。
台湾総統選挙
(問)明日、台湾の総統選挙が行われるが、これに対し中国からは独立の動きに釘を刺すような発言も目立ってきているが、大臣としてはどのような点に注目しているのか。
(外務大臣)台湾の選挙であるので、我々がこれについて具体的なコメントをすることは選挙前でもあり、控えたいと思う。いずれにせよ我々が一番考えていることは、両岸の話し合いが進んでいくということを期待している。
外務大臣会見記録 (平成12年3月14日(火)9:30~ 於:院内外務省控室)(外務大臣)今日の閣議では、外務省に関係する条約が大変多く出され、了承されたので、これから国会で御了承して頂くために回されることになる。
日朝赤十字会談
(外務大臣)閣僚懇で自分(大臣)から日朝赤十字会談に関して、昨日、日朝赤十字会談が北京で行われ、この会談において、4つの点で合意が出来た、また、会談によって、双方の信頼醸成が進み、今後、両国間が話し合いを行うためのきちんとしたレールが敷かれて、この第一歩が踏み出されたと受け止めている旨の報告を行った。
(問)その報告を受けて、他の大臣からの発言はあったか。
(外務大臣)なかった。
(問)昨日の合意文書を見て、拉致疑惑の部分を含めて、大臣としての評価如何。
(外務大臣)これはかねてより申し上げているように、お互いに誠意を持って会談に臨んで、一歩ずつ進みたいと思っていたので、今回の赤十字会談の議論については、一定の前進があったと思っている。人道上の問題、しかも出来る限り早く解決をみたい、或いは、人道支援を緊急に行うことが重要であるとそれぞれ考えているわけで、このことは今後、本格的に国交正常化交渉へ繋がっていくと思う。
(問)日本人配偶者の里帰り問題では、今回の16人の中に日本国籍以外の方はいるのか。もし日本国籍以外の方がいるとすれば、その方を含めて受け入れることになるのか。
(外務大臣)日本人配偶者の里帰り問題は16人という人数は示されたが、その他、詳細についてはまだ申し上げる段階にはない。
(問)大臣は「一定の前進があったと思っている」と言われたが、具体的に「一定の前進」とは何を指しているのか。
(外務大臣)お互いにテーブルに着いて非常に冷静に話し合うということが出来たことが何より大きな前進だと思う。これまでは双方が遠くから一方的にものを言い合っていたという状況であったが、今度はテーブルを挟んでお互いの話を直接聞き、それに対して質問もし、答えもし、双方の考え方を確認しながら話を進めていくことが出来るようになったことが自分(大臣)としては前進だと思う。
外務大臣会見記録 (平成12年3月10日(金)9:40~ 於:本省会見室)(外務大臣)閣議では、私(大臣)からは、ペルー大統領選挙に対する民主化支援として無償援助を行うことを報告をした。OAS(米州機構)の選挙監視団派遣を支援するために20万ドルを拠出するものである。
エネルギー問題(冒頭発言)
(外務大臣)閣僚懇談会ではエネルギーの問題について通産大臣から発言があり、環境保全や効率化の要請に対応しつつ、安定的なエネルギー供給を実現をするということや各種状況の変化を捉えていろいろな角度からの政策の見直しが必要であるとの発言があった。総理からは新たな世紀に向けて幅広く政策全般について検討を行うことは極めて重要である、エネルギーの供給面での取り組みはもとより、需要に関する各種の努力も必要不可欠であり、関係閣僚に良く努力するよう指示があった。
スーパーテクノライダー試乗会(冒頭発言)
(外務大臣)閣僚懇談会では運輸大臣からスーパーテクノライダーが静岡でつくられたものが上海までいったことが伝えられた。
神環保
(外務大臣)閣僚懇談会後に、官房長官、環境庁長官、厚生大臣、私(大臣)が防衛庁長官の呼びかけに応じて集まり、神環保問題について十分協議して解決にあたらなければならない、今後緊密に協議を続けながら協議を進めようということになった。なお、協議には古川、額賀両官房副長官が参加した。
(問)神環保問題の話し合いの現状と如何なる政策が続けられているのか。
(外務大臣)現在、日米で話し合いをしているとおりバグフィルターの設置、モニタリングをきちんとすることが中心である。
(問)では、バグフィルターの設置、モニタリングをきちんとするという方向で今後とも協力していくことで一致しているということか。
(外務大臣)それだけではない。それ以外にも色々考えているが、これは例えは神奈川県とも協力しなければ行けないし、神環保とも話し合わなければならないこともある。
金大中韓国大統領の北朝鮮政策演説
(外務大臣)昨日金大中韓国大統領がドイツ訪問中にベルリン自由大学で北朝鮮政策について演説を行った。この演説はいわゆる金大中大統領の抱擁政策の考えにもとづいて今後推進していく対北朝鮮政策が包括的かつ具体的に示された非常に重要な演説であると認識している。事前に私どもにも連絡・説明があり、私からもその時この演説については評価すると申し上げた。この演説には4項目の宣言といえるものがあり、南北問題の進展に寄与し、朝鮮半島の緊張緩和に資するものと考え、私どもとしては支持するものである。これまでもそうであったが、今後とも日米韓で緊密な連絡を取り合い、北朝鮮に対する諸々の具体的な政策の遂行にあたりたいと思う。日本としても日朝関係改善のためにこうした協力関係は極めて重要と考えている。
日朝赤十字会談
(問)13日の日朝赤十字会談に臨む政府の方針及び見通し如何。
(外務大臣)13日に日朝赤十字会談が北京で行われるが、この会談で両国はそれぞれこれまで議論してきた、あるいは協議の対象になっていた問題について更に立場を述べることになると思う。私としては、こうした会合を通じて双方の考え方がお互いに理解・了解できる問題が一つずつでも出てきて先に進んで欲しいと思う。
(問)13日の赤十字会談では、どの点を大臣としては重視しているのか。
(外務大臣)これは、赤十字の会談であるから、人道上の問題が協議の重要なポイントとなると思っている。
(問)日本政府は食糧支援を発表し、それは直接伝えると思うが、それに対する前向きの反応を期待しているのか。
(外務大臣)日朝協議を行うときはいつも前向きで臨んでいる訳であり、我々も前進をすることを考えながら今回も当然協議に臨む。
保利国家公安委員長
(問)野党が保利国家公安委員長の辞任を求めて、いろいろ追求してきているが、大臣自身として国家公安委員会が持ち回りで行われていたことや、保利委員長が思い違いだったと言っていることについてどう感じているか。
(外務大臣)保利委員長に対するいろいろな意見があるが、保利さん自身については任命権者である小渕総理が非常に信頼し、保利さんに対して問題解決のための作業に取りかかれといっているわけで、非常に積極的に取り組むに違いない。既に警察行政刷新委員会のような民間の方を指名して委員会を作っていく等々、基本的な問題に触れて解決策を探っており、そうした努力を我々も内閣の一員としてサポートすべきものがあれば、サポートしていきたい。
レバノンへの元日本赤軍メンバー引渡要請
(問)レバノンの日本赤軍メンバーに関しては、その後何か変化はあったか。
(外務大臣)ない。
外務大臣会見記録 (平成12年3月7日(火)9:13~ 於:外務省控室)(外務大臣)閣議は比較的短い閣議だった。私(大臣)からは、モザンビークに対する支援の報告をした。モザンビークはご承知の通り、水害で大変な被害がでており、その被害は死者1,000人以上、被害にあわれた方は300万人を越えるという大変な被害で、1月末の洪水に加えて、2月にもサイクロンにおそわれるということもあって、実は2月に一度援助をしたが、これに加えてさらなる援助をするということを閣議で報告した。
人事案件:日朝国交正常化交渉(冒頭発言)
(外務大臣)さらに閣議では人事案件で日朝国交正常化のための政府代表として特命全権大使・高野幸二郎を任命すると言うことも今日の閣議で決まっている。
日米合同委員会の設置(冒頭発言)
(外務大臣)閣議外でご報告することが2点あり、ひとつは、かなり重要な会議だと思うが、明日、外務省において日米両政府が軍備管理・軍縮・不拡散及び検証問題の全般にわたる両国間の協力をすすめるための協議をおこない、合同委員会の設置に合意をするという予定である。我が方からは軍備管理・科学審議官・服部大使、米側からは国務省上級顧問のジョン・ホラム大使が出席をすることになっている。この協議ではでは軍備管理・不拡散分野での諸問題について幅広い協議を行うが、特にCTBTのもとでの検証問題、及び4月に開催予定のNPT(核兵器不拡散条約)の再検討会議についての議論を行う予定になっている。
ホルブルック米国国連常駐代表の訪日(冒頭発言)
(外務大臣)もう一点は、米の国連常駐代表であるリチャード・ホルブルック閣下及び令夫人が、3月16日から19日まで日本を訪問されることになった。日本滞在中に私(大臣)もお目にかかるし、我が国政府関係者と会談をされることになろうと思う。ご案内の通り、日米両国はこれまでも国連において種々の形で協力をしてきているが、本年秋に国連ミレニアム・サミット、ミレニアム総会が予定されている中で、ホルブルック常駐代表が日本を訪問され、国連における日米両国の協力関係がいっそう強化されることを期待している。
岡本等受刑者の引き渡し
(問)レバノンの話だが、今日で岡本等受刑者がちょうど刑期満期を迎えるということで、これからの対応が気にかかるが、日本政府は昨日正式に引き渡し拒否という方針をレバノン政府から通告を受けたと聞いているが、今の時点で今後の対応如何。
(外務大臣)まだ対応についてはしっかりと確定したものはない。今日で刑期が切れるということになっているようだが、若干拘留期間が延期されるという風なことも聞いており、この問題はどうなるか確定していない。
(問)今までの対応は引き渡しを求めたが拒否された。それから更に何かを求めたか。
(外務大臣)ない。
(問)若干拘留期間が延びると聞いているとのことだが、具体的にはどの程度なのか。あるいは外交ルートを通じてレバノン政府から話がきたのか。
(外務大臣)本来なら今日刑期が終わることになっているが、今日刑期が終わったからと言って外に出るということにはならない。
北朝鮮(拉致関係)
(問)昨日、拉致問題で家族の皆様と会われたが、その中で100%の確信はもてないが、ともかくテーブルについて交渉していくんだと言われた。家族の皆様は、今日も自民党党本部前で抗議行動を続けているが、昨日の会談を踏まえて、今の心境如何。
(外務大臣)協議を行おうとするわけだから、100%の結果が既に予定されているわけではないので、この結果どうなるかと聞かれても、最善を尽くしますと申し上げる以外に申しあげようがなかった。私(大臣)の方は、全く何の方針、考えもなくやっているわけではないので、今この場面はテーブルについて協議をすべき場面だと考えたので、ここでやらしてほしいということを党にも提案してお願いしているところである。拉致家族の皆様には、もう本当に期間も長くなっているし、お話を伺えば本当にお気の毒な状況だと思っているが、これは何もしないでただ黙っていると解決をするという問題ではないので、できる限りの努力をするという決意は、お目にかかってますます思った。
(問)食料支援を政府として与党に提案し、決めたいという段取りかと思うが、今朝の閣議ではこの話はでたか。
(外務大臣)全く出なかった。これはまだ経過中の話であるから。
(問)閣僚懇の中でも何もなかったのか。
(外務大臣)なかった。
(問)拉致と食料支援の関係だが、昨年12月末の予備会談後の記者会見で河野大臣は現段階では食料支援を行う環境整備ではないとおっしゃったが、具体的にその時点と現在で何が変わったか。
(外務大臣)それは随分変わったと思う。北が国際社会に対する対応の仕方も、皆さんもそう思っていると思うが、あの時点と今とでは、相当、周辺国に対する対応は変わってきたのではないか。例えば外交関係を確立する努力をしているように見えるし、米朝関係も進んだし、事実、昨日の情報によれば、最高指導者が中国大使館に行かれるということも、これまでには、私は(大臣)は承知していない状況だし、この国際的な対応の仕方一つをとっても相当変わった。それ以外にも環境として変化の兆しはあると私(大臣)は感じている。しかし、これはあくまでも我々が得ている情報、あるいは情報を分析して外務省で判断をした現在の判断である。
(問)対国際社会ではイタリアやオーストラリアとの間で結ぶ外交関係かと思うが、対日本という意味でも具体的な変化は見られるか。
(外務大臣)こういう提案をしようとする以上、我々が何か感じなければしない、ということでご判断を頂きたい。
(問)拉致の問題で何か具体的に言ってきているのか、それとも環境変化だけか。
(外務大臣)これは、テーブルについて協議ができる状況になる可能性がでてきたと我々が思っているということである。
(問)北朝鮮に滞在しているというか、拘束されている杉島氏の話は最近出てこないが、新たな情報はあるか。
(外務大臣)聞いてない。
外務大臣会見記録 (平成12年3月3日(金)9:30~ 於:院内外務省控室)(外務大臣)閣議で天皇皇后両陛下の御訪欧が正式に了承された。5月20日出発で御訪問はオランダ、スウェーデン、お立ち寄りがスイス、フィンランドである。閣議案件は非常に少なかったが、閣僚懇で有効求人倍率が0.52%になったことについて、宮沢大蔵大臣からこの数字をどの様に見るかということで発言があって、牧野労働大臣や堺屋経済企画庁長官から景気の動向にも触れた論議があった。
グリラフ国連総会議長の訪日(冒頭発言)
(外務大臣)自分(大臣)からご報告申し上げるのは、3月12日から15日まで、外務省賓客として現在のナミビアの外務大臣をされているグリラブ国連総会議長が夫人及び随員と共に訪日される。滞在中自分(大臣)もお目にかかるが、我が方政府関係者と国連関係一般に関する意見交換を行う予定である。本年秋に国連のミレニアム総会が予定されている。そういう国連での大事な節目の時の訪日であり、我が国と国連との一層の強化という点からみても非常に重要であるし、我が国がかねがね主張している国連の改革にも触れた話もしてみたいと思っている。
北朝鮮関係
(問)一部報道で北朝鮮に10万トン程度のコメ支援を再開するという話があるが、事実関係如何。
(外務大臣)日朝関係は昨年暮れに赤十字会談、その他を開いて話し合いをしている。その後非公式の接触があるが、まだ皆さんに発表できる状況ではない。報道は自分(大臣)も承知しているが、会談が行われるべく努力中である。まだ確定的なことを申し上げられる段階ではない。
(問)(会談に向けて)雰囲気は良くなってきていると理解して良いか。
(外務大臣)これまでの経験上、良いときもあるし難しいときもあり、いわゆるタフなやり取りが続いているという状況であるとお考えいただきたい。皆さんもお感じになっていると思うが、今年になってイタリアと外交関係の樹立等の対外的な動きがこれまでよりは見られるということに、我々も関心を持ってこの動きを見ている。イタリアとの外交関係、米朝協議、新聞で自分(大臣)も承知しているが豪州との関係等、かなり国際的な動きが出ていることも一方ではある。しかし、そうした動きはそれぞれの国との様々な環境があるので、一概に言うわけにはいかないというところもある。
新潟県警不祥事に関する警察庁長官懲戒処分
(問)昨日国家公安委員会が開催されて、新潟の不祥事の関係で警察庁長官が懲戒処分を受けたが、これに対する大臣の評価如何。また野党から警察庁長官の更迭要求が出ているが、これに対する大臣の見解如何。
(外務大臣)以前にも自分(大臣)は申し上げたが、神奈川県警を始めとする一連の様々な事件は警察の信用を誠に失墜させた極めて大きな問題であると思っている。従って、国家公安委員会や国家公安委員長も警察の信用をいかに回復するか、一つは警察の綱紀の粛正など、そういったことに大きな関心を持ってやっておられたわけであるし、自分(大臣)はそれなりの努力はしておられると思っている。しかしそういう中で、全国の県警の監査にまわる方が、ああいった状況では信用回復どころか信用失墜に更に輪をかけるという状況であり、これは国民の批判は非常に強いということは我々もよく理解できる。ただこういった時には法律や規則をきちんと守ることが重要であるという側面もある。従って国家公安委員会が法や規則に則った判断をする努力をされた訳である。それは見ようによっては、いかにもこれまでのものに固執した、いかにも保守的でこれで良いのかという批判も一方ではあると思う。ただあまりに感情に流されて、一番の大本が法律も規則もない、秩序もどうやって取り戻すか分からないという状況になることはもっと問題であるので、自分(大臣)はこういう処分を決めたならば、出来るだけ早く制度のあり方等についてその改革に取り組むことが大事である。少なくとも今は与えられた制度、与えられた規則に則って処理・判断をしているわけであるから、その処理・判断があまりにも国民感情とかけ離れた判断しか出来ないじゃないかという批判には、制度の改革を持ってこの批判に応えることが大事であると思う。今までの法律・規則を超越して、超法規的にやってしまうという事ではなくて、今までのものは今までのものとして最大限の努力をし、新しい時代に対応する新しい制度について制度改革に着手するということが大事であると思う。
(問)田中警察庁長官に対する懲戒処分は妥当とお考えか。
(外務大臣)我々がとやかく言う問題ではなく、国家公安委員会が決めるべきものであると思う。
(問)本日の閣議、閣僚懇でこの問題は出たのか。
(外務大臣)国家公安委員長より閣僚懇で発言があった。昨日の国家公安委員会の判断について説明をされるのと同時に、国家公安委員長として今後の決意を述べられた。
日本赤軍関係
(問)レバノンはそれ以降動きはないのか。
(外務大臣)ない。
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