- (4)教育・学習機会の充実
- 我が国では、人々が生涯のいつでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価される生涯学習社会の構築を目指して、地域における生涯学習推進体制の整備、リカレント教育の推進、放送大学の整備等の施策を推進している。このことは、女性が男性と同様に社会のあらゆる分野に参画するためにも重要な意義を持つ。
- (5)女性のエンパワーメント
- 文部科学省(文部省)では、1999年度から、男性とのパートナーシップを図りつつ、女性のエンパワーメントを促進するため、地域の実情を踏まえて、「男女共同参画基本計画」の11の重点目標に沿ったテーマに取り組む「女性のエンパワーメントのための男女共同参画学習促進事業」を実施した。
- また、2002年度からは、従来職場中心であった男性の意識や生活を見直し、男女がともに社会に参画していくために、家庭や地域活動の両立を支援する学習事業を実施することとしている。
- (6)教育分野関係者への研修
- 学校における男女共同参画の推進等を図るため、学校長を始めとする教職員が男女共同参画の理念を理解し、男女共同参画意識を高めることができるよう、教職員等中央研修講座において男女共同参画社会についての講義を行っている。
- また、社会教育指導者向けに、男女共同参画や女性に対する暴力について理解を深めるための資料を作成・配布した。
- さらに、独立行政法人国立女性教育会館では、教育職員の男女平等に関する理解の促進に必要な知識の習得等を目的として「教師のための男女平等教育セミナー」を開催している。
- 2. 国立女性教育会館
- 国立女性教育会館(2001年4月より独立行政法人に移行)は、女性教育指導者その他の女性教育関係者に対する研修、女性教育に関する専門的な調査および研究等を行うことにより、女性教育の振興を図り、男女共同参画社会の形成の促進に資することを目的として設置された。文部科学省(文部省)は、国立女性教育会館をはじめ各地の公私立女性教育施設が行う各種の活動を支援している。
- 国立女性教育会館では、女性教育に関する我が国唯一のナショナルセンターとして全国の女性教育指導者などに対する実践的な研修や専門的な調査研究、国内・国際交流の事業を実施するとともに、各種データベースを公開して国内外の女性情報ネットワークの形成を図るなどの情報収集・提供事業を行っている。
- (1)研修・交流事業
- 全国規模の研修・交流事業としては、「女性関連施設職員のためのセミナー」、「女性のエンパワーメント支援セミナー」、「教師のための男女平等教育セミナー」、「家庭・地域で担う子育て支援セミナー」、「ヌエック2001・全国交流フェスティバル」、「フォーラム家庭教育」を実施した。
- また、全国4カ所の生涯学習関連施設等との共催により「男女共同参画学習推進フォーラム」を実施し、2000年度には、女性2000年会議を踏まえ「女性学・ジェンダー研究国際フォーラム」を実施した。
- (2)調査研究事業
- 専門的な調査研究事業としては、1999年度から「高齢社会に向けての男女共同参画学習に関する調査研究」、2001年度から「ジェンダー統計に関する調査研究」、「女性の学習関心と学習行動に関する国際比較調査」等を行い、その成果を各種事業に反映させている。
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