![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() | ||||||||||
|
トップページ > 各国・地域情勢 > アジア |
![]() |
||||||
![]() |
||||||
|
平成12年10月21日
1.日程・出席者等アジア欧州会合第3回首脳会合(ASEM3)は、10月19日から21日までソウルにおいて開催された。本会合には、アジア側より10カ国(我が国、韓国、中国、及びASEAN7カ国)、欧州側よりEU加盟15カ国及び欧州委員会の首脳が出席した(一部は代理出席)。
2.議長声明
政治対話の促進、経済及び金融協力の強化、その他様々な分野における協力の3つの分野について、参加したアジア及び欧州の首脳の間で活発な議論が行われた。その結果、21世紀に向けたアジアと欧州との協力の強化を強調した議長声明がとりまとめられた。
3.アジア欧州協力枠組み2000(AECF2000)
ASEMの将来の方向性についても積極的な議論が行われ、今後10年のASEMの方向性を示す「アジア欧州協力枠組み2000(AECF2000)」が採択された。
4.朝鮮半島の平和のためのソウル宣言
今回の首脳会談がソウルにおいて開催されたこともあり、南北首脳会談をはじめとする顕著な動きを見せている朝鮮半島情勢については特に活発な議論が行われた。その結果、「朝鮮半島の平和のためのソウル宣言」が発出された。
5.我が国の対応
アジアの一員であるとともに先進民主主義国である我が国としては、現下の国際情勢が直面する諸課題をできる限りグローバルな観点からとらえ、このような課題に関する我が国の立場を包括的に示す発言を行った。このような我が国からの発言の多くは、今回の首脳会合における議論の流れを形成するものとなり、議長声明の中にも反映されたと考えられる。
今回の首脳会合において森総理が行った発言のポイントは次のとおり。(1)朝鮮半島情勢:南北首脳会談をはじめとする最近の一連の新たな動きを歓迎。このような前向きな動きを国際社会として後押しすると同時に、安全保障、不拡散、人道及び人権面での国際的な懸念に対し、北朝鮮の前向きな対応を求めていくべきである。
(2)その他の政治問題:安保理改革を含む国連の改革の早期実現に向けたASEM参加国の協力が必要。また、それぞれの地域の政治・安全保障の問題や、軍備管理・軍縮、不拡散などのグローバルな課題への対応について、アジアと欧州との間での一層の協力が重要。
(3)経済・金融:IT、WTO、石油価格問題、国際金融システム強化等の世界的な課題に関するアジア欧州間の更なる対話と協力により、グローバルな多国間の協力の枠組みを一層強化すべき。アジア経済は順調な回復を示しているが、引き続き一層の努力が必要。
(4)社会・文化:アジアと欧州が共有する課題への取組みにおいては、人材育成や人的交流の発展が有意義。感染症、環境等の共通の課題についてASEMが世界的な取り組みを促進することを期待。
6.ASEMの枠組みの下における新たな活動
今回の首脳会合においては、今後ASEMが新たに取り組むこととなる活動(新イニシアティヴ)が多数承認されたが、その中には、IT等、九州・沖縄サミットにおいて主要テーマとして取り上げられたものに関連するものが少なからず含まれている。九州・沖縄サミット議長国として我が国は、同サミットのフォローアップとの観点から、ASEMの枠組みの下におけるこうした活動についても、可能なものについて積極的に取り組んでいくととしている。
7.議長国韓国に対する協力・支援
我が国は、今回のASEM3の議長国としてその成功に向けて尽力してきた韓国に対して、準備段階より様々な形で協力や支援を行ってきた。今回の首脳会合においても、韓国等と共同で「デジタル・ディバイト対策のためのイニシアテゥヴ」を提案するとともに、韓国が提案した「ユーラシア大陸横断情報ネットワーク」のイニシアティヴの開始を支持する旨を積極的に表明した。こうした議長国韓国に対する我が国の協力や支援は、日韓二国間関係の観点からも有意義なものと考えられる。
8.二国間会談等
総理はソウル滞在中、ブレア英首相、ユンカー・ルクセンブルグ首相、ボルキア・ブルネイ国王と二国間会談を行ったほか、アジア側及び欧州側各国の首脳と昼食や夕食の機会を捉えて懇談し、二国間の問題や朝鮮半島情勢を始めとする共通の関心を有する国際問題について意見交換を行った。
BACK / 目次 |
| ||||||||||
![]() |