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記者会見

事務次官会見記録(平成12年6月)


INDEX


・ 事務次官会見記録(6月26日付)
  ・在外選挙(冒頭発言)
  ・ ジンバブエ議会選挙(冒頭発言)
  ・ 九州・沖縄サミット


・ 事務次官会見記録(6月19日付)
  ・海外安全週間(冒頭発言)
  ・ 南北朝鮮首脳会談(冒頭発言)
  ・ 九州・沖縄サミット


・ 事務次官会見記録(6月12日付)
  ・ソロモン情勢
  ・ アサド・シリア大統領の死去
  ・ 官公庁への放射性物質の送付


・ 事務次官会見記録(6月5日付)
  ・インドネシア地震災害に対する調査チームの派遣(冒頭発言)
  ・ ペルー大統領決戦投票の結果(冒頭発言)
  ・ ソロモン情勢(冒頭発言)
  ・ 米ロ首脳会談(冒頭発言)
  ・ 小渕前総理の葬儀への台湾弔問使節団
  ・ 森総理の「神の国」・「国体」発言




事務次官会見記録 (平成12年6月26日(月)17:00~ 於:会見室)

・ 在外選挙(冒頭発言)

(事務次官)最初に、在外選挙について申し上げる。今回の衆議院選挙で、初めて在外選挙が実施された。これは、外務省にとっても初めての経験であった。海外に在住する邦人の方々による選挙権の行使として初めての選挙であり、意義深いものであった。
 実施の仕方としては、ご承知の通り、在外公館に来ていただいて投票するか、郵便投票で直接最寄りの選挙管理委員会に送るか、いずれかの方法であった。在外公館投票は、163カ所の大使館、総領事館等で実施され、順調に終了したと考えている。在外選挙による投票者数は、既に発表された通り、16,996人であり、そのうち在外公館における投票が9,899人であった。事前に広報をしたり、いろいろなことをしたわけであるが、今後こういう在外選挙制度がより広く定着していくためには、どういうことがより効果的か等、今回の経験を考えて生かしていきたい。いずれにせよ、来年にはまた参議院選挙があり、定着していくプロセスの第一歩であったと思っている。

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・ ジンバブエ議会選挙(冒頭発言)

(事務次官)次に、ジンバブエの議会選挙について申し上げる。20年前に内戦を克服して国が独立し、今の体制ができて、現在に至っている。今後民主主義がジンバブエでどうなっていくかということで、特に今年の春過ぎから、ご承知の通り、退役軍人による農地の占拠等、いろいろ暴力沙汰が多くなって、国際的に関心が高まっていた。そういう背景の中で、選挙監視として、駐ジンバブエ大使の新田大使を団長として、外務省員6名が選挙監視活動を行った。ちなみに、EU、英連邦、米国等も選挙監視団を派遣したということである。選挙に先立つ期間に、政治的暴力等が相当あり、野党の選挙活動がそれによって妨げられたということが報じられているが、投票自体はそれほど大きな混乱はなかったのではないかと思われる。いずれにせよ、これから報告書を取りまとめるという段階である。また、選挙結果自体は、これから出てくるというふうに承知している。

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・ 九州・沖縄サミット

(問)昨日の選挙の結果、森総理が続投し、森総理を議長として九州・沖縄サミットに臨む、ということについて、外務省としての立場は如何か。

(事務次官)(サミットまで)もう1ヶ月を切っているので、準備も最終段階に入っており、成功のために全力を挙げるという姿勢に変わりはない。

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事務次官会見記録 (平成12年6月19日(月)17:00~ 於:会見室)

・ 海外安全週間(冒頭発言)

(事務次官)冒頭、PRをさせていただく。19日から25日まで1週間、「海外安全週間」というキャンペーンをやっている。タレントの早見優さんにイメージキャラクターをお願いし、いろいろなイベント等をやっていただこうということを計画している。その背景は、要するに、海外に出かける方には、くれぐれも自分で自分の安全に注意を払ってください、ということに尽きる。何しろ、昨年の日本人出国者数は1636万人で、およそ国民の8人に1人が海外へ出かける時代である。一方、先週末の時点で、海外危険情報が177件ある。そのうちの4分の1が、過去1年間に新規発出されたり、あるいは危険度が引き上げられたものである。先日も、ソロモン諸島でガダルカナルから邦人の退避を行う等、むしろ緊急事態に巻き込まれる可能性は高まっているのではないか、という気がする。テロも、幸いに本年に入ってから日本人の被害は出ていないが、例えばフィリピンのゲリラによる誘拐事件等、誘拐されている方々の国の政府が一様に大変心を痛めて、未だに解決を見ないような話がある。
 そこで、なぜ今の時点で安全週間かと言えば、1番渡航者の多い夏休みの前にやろうか、という考えがあり、2点訴えたい点がある。1つは、海外旅行滞在中は、とにかく「海外旅行は国内旅行の延長ではない」という認識を持って、「自分の身は自分で守る」という心構えで、事件・事故等に巻き込まれないよう、くれぐれも注意を払っていただきたいということである。これが第1点。それから第2点目は、海外に出かける前には、できるだけ出発前に渡航先の情報を入手して、自ら安全対策をどう考えるか頭の中で整理していただきたいということである。それから、その際に、クーデターや地震等の不測の事態が起きた場合には、とにかく安否の確認というのが第1で、われわれもしなくてはならないので、日本のご家族に詳細な日程をお渡しいただくとか、なるべく頻繁に留守宅と連絡を取るとか、是非ご自身の安全という観点から広くアピールしたい。

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・ 南北朝鮮首脳会談(冒頭発言)

(事務次官)先週は、歴史的と言うべき南北首脳会談を受けて、いろいろと展開があった。金大中大統領特使として、黄源卓(ファン・ウォンタク)大統領府外交安保首席秘書官が、正にこれから大臣と会談し、南北首脳会談のやりとりについて、日本側にブリーフすることになっている。詳細にわたる話、あるいは韓国側の受けとめ方等を参考にして、日本としても、好ましい方向に動きかけている朝鮮半島情勢のために、どういうふうに対応していくか考えたいと思っている。

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・ 九州・沖縄サミット

(問)7月20日の宮中晩餐会が中止になったが、サミットを契機に、東京に一堂に首脳たちが集まる場面はもうないのか。

(事務次官)これから各国とも連絡を取って、考えたいと思っている。

(問)例えば、日米首脳会談等は、沖縄で行うことになるのか。

(事務次官)その辺も含めて、もう1度、7月20日に先立つ日程を見直したい。各国の意向もあるかと思うので。何しろ、こういう機会というのは、日本と各国との会談だけでなく、それぞれの国がいろいろなバイの会談をやる機会でもあるし、その辺をどう考えるか、日本だけで決める話ではないし、速やかに詰めようと思っている。いろいろな連絡をやるつもりである。

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事務次官会見記録 (平成12年6月12日(月)17:00~ 於:会見室)

・ ソロモン情勢

(事務次官)最初に、ソロモン諸島の情勢について申し上げる。すでにご承知の通り、武装勢力の衝突が散発的に続いていて、不透明な状態が続いている。こういう中で、豪州とニュージーランド政府が、自国民等の退避支援のために軍艦と航空機を派遣しており、日本政府としては、ソロモンからの出国を希望する邦人は、これに乗せてくれということを申し入れてきた次第である。すでに発表したと思うが、10日午前中に、オーストラリアの軍艦「トブルク」に乗船して、女性14名、男性7名の計21名の民間人および青年協力隊員が退避をした。本日、日本時間午後3時半、先ほどであるが、さらに男性22名、女性5名の民間人および青年協力隊員計27名が、ニュージーランド政府が手配した航空機に乗せてもらって、オーストラリアに向けて退避をしたということである。この機会に、協力してくれた豪州、ニュージーランド両政府に対し、謝意を表明したいと思っている。  まだ邦人の方々が若干残っており、中には「引き続き残ります」という意向の方もいるが、いろいろな手だてで、さらに退避を進めていく方針である。水産会社や船会社の方は、自分で船を持っておられ、いろいろな方がいるが、いろいろな手だてで退避を進めようというのが現状である。

(問)あと何人ぐらい邦人は残っているか。

(事務次官)12日現在で、ソロモン諸島全体で105名である。

(問)男女比はわかるか。

(事務次官)男女比については、あとで資料を用意する。

(問)邦人退避について、自衛隊の航空機あるいは艦船の利用は、現時点まで検討はしなかったのか。

(事務次官)今のところ考えていない。船で行くと相当時間がかかるので、その前にすでに艦船、飛行機の利用を投入しようとしていた正に豪州とニュージーランドに助けてもらった、ということである。あの地域は、船で行くと相当遠いようである。

(問)豪州とニュージーランドに要請した時点で、自衛隊の航空機あるいは艦船の使用は、検討のオプションから外れていたということか。

(事務次官)今のところも、またその当時からも考えていない。こちらの方が先であろう、ということである。

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・ アサド・シリア大統領の死去

(事務次官)週末に、(シリアの)アサド大統領が突然に死去された。これは、森総理大臣の談話という形で哀悼の意を表した発表をしており、これに尽きているが、やはりアサド大統領というのは、30年間にわたって中東地域において重要なキープレーヤーだったわけである。中東については、「エジプトの参加なしには戦争はできないし、シリアの参加なしには平和は完成しない」と言われており、要するに、エジプトとイスラエルの和平が成立したことによって、もはや中東戦争というオプションはなくなったけれども、他方、本当の和平というのは、シリアとイスラエルの和平が実現しない限り完成しない、というのがよく言われていたことである。そういう状況がずっと続いてきたわけであるが、今年になって、もしかしたら和平のプロセスが完成するかもしれないという、ある意味で期待感が持たれていたこの時期での、突然の大統領の死去ということで、残念であるし、運命的なものを感じる。シリアの国が、大統領の突然の死去という事態を乗り越えて、国造りを進めて、地域の平和と安定のためにいろいろと役割を果たすことを期待したいと思う。前から健康についていろいろと憶測や記事などが出ていたことがあったが、突然の死去ということで、やはりこれは驚きだったという気がする。

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・ 官公庁への放射性物質の送付

(問)各役所や大臣宛てに、放射性物質が送りつけられたという情報が流れているが、そういったことは外務省にはないか。

(事務次官)自分のところには、そういう報告は来ていないので、ないだろうと思う。何かあったら、直ちに(報告が)来ていたであろう。

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事務次官会見記録 (平成12年6月5日(月)17:00~ 於:会見室)

・ インドネシア地震災害に対する調査チームの派遣(冒頭発言)

(事務次官)最初に、インドネシアの地震について申し上げる。日本時間の今日午前1時半頃、インドネシア・スマトラ島南部のベンクル沖のインド洋上周辺で、マグニチュード7.3の地震が発生したということで、震源に近い都市ベンクルでは被害が出ている。ただ、詳しい情報が錯綜していてよくわからないが、まずは緊急援助にどのようなニーズがあるかということを把握するために、4名から成る調査チームを派遣することとし、今晩出発の予定である。その上で、調査結果を踏まえて、緊急に援助の対応を考えるつもりである。

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・ ペルー大統領決戦投票の結果(冒頭発言)

(事務次官)ペルーについては、引き続き状況を眺めているが、4日からOAS(米州機構)総会で、外相レベルで協議をすることになっており、すでにいろいろな協議が始まっているようである。まずは、その取り扱い、対応を見守っていきたいと思っている。域内の各国において、いろいろな面で若干温度差があるようであり、その中でどういうふうに民主化に対応していくか、動かしていくか、ペルーの安定をどう回復していくか、というような話になるのではないかと思う。まだ収斂する方向は見えていないという状況である。

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・ ソロモン情勢(冒頭発言)

(事務次官)ソロモンで、反政府武装勢力が首相を拘束して、政治的な要求をいろいろやっているということである。フィジーの事件で触発されたのかどうか、まだよくわからないが、部族間、エスニックの対立というのがあるようである。要は、そうやって首相を武力で拘束すると政治的要求が通る、というようなやりとりがあちこちで動くようでは、たまらない、大問題であろうと思う。従来から、若干エスニックの摩擦、温度が高いので、危険度2「観光旅行延期勧告」を出していたが、本日付で危険度3「渡航延期勧告」に引き上げたことは、すでにお知らせしたところである。

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・ 米ロ首脳会談(冒頭発言)

(事務次官)米ロ首脳会談が行われた。ご記憶の方も多いかと思うが、冷戦時には、米ソ両超大国の関係が安定化の方向にどう向かうかというのは、固唾をのんで全世界が見守っていた。今回は固唾をのまないとは申し上げるわけではないが、やはりその頃は、戦略核兵器のバランスがどうなるかという中心課題を皆眺めていたものである。その後冷戦が終わって10年経って、米ロ関係のアジェンダも随分自ずから変質したわけである。「久しぶり」と言ってはおかしいかもしれないが、(今回)正に米側のNMD(国家ミサイル防衛)を契機とするABM条約の取り扱い等、米ロ間の戦略核兵器のバランスの話がひとつの中心テーマになっている。要は、米ロ間の協議が整って、バランスが崩れるとか、再び核の問題でぎりぎりした状況が生ずることがないよう期待する次第である。冷戦後わりとすぐに登場して8年間やってきたクリントン大統領と、ロシアの指導者の出会いの最後なわけで、それなりの感慨をもって眺めていた次第である。

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・ 小渕前総理の葬儀への台湾弔問使節団

(問)小渕前総理の葬儀への参列を希望していた張俊雄総統府秘書長が、日本側に対して訪日の希望を打診したところ、日本政府は「無理だ」というような回答をし、ビザを出さなかったということであるが、事実関係如何。

(事務次官)まず事実関係としては、台湾から出席者がどういうふうになるかということが確定したとは承知していない。従って、そもそも確定していない段階で、ビザ発給どうこうという段階にはなっていないということである。ただ、台湾からの弔問使節団については、国の代表、若しくは政府の代表として取り扱わないこととしつつ、これを受け入れることになるわけであり、過去の同様の葬儀にも、台湾からは政党関係者等のいろいろな方々が出席した例はあるわけである。この間のいろいろなやりとりがどうかと言われると、その辺についてはお答えは差し控えさせていただきたい。ただ、最初に申し上げた通り、出席者について確定してどうこう、という話ではないというふうに認識している。

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・ 森総理の「神の国」・「国体」発言

(問)ワシントン・ポスト紙が、森首相の「神の国」発言について、日本の愛国主義に対して警戒感を示す論評を載せたが、さらに今度は「国体」発言があり、これらの外交上の影響をどのようにお考えか。

(事務次官)ワシントン・ポストの記事の論説は、書いてあることに尽きているわけであって、(原文は、この論説を紹介した日本の新聞記事よりは)もう少しバランスの取れた言い方だったと思っている。「国体」発言について外交上の影響と言われるが、そういう関心を今のところ集めている話ではないし、ましてその影響についてあれこれという状況ではない。

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