![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() | ||||||||||
|
トップページ > 報道・広報 > 記者会見 |
![]() |
|
外務大臣会見記録 (平成11年10月29日(金)9:25~)(外務大臣)今朝は、8時半からコンピューター西暦2000年問題の全閣僚出席しての会議が行われた。年末にかけて総理から色々御指示があった問題について、各省庁が答を出して万全の準備をしようということで、その準備状況について報告があった。外務省としては、御存知の通り、2000年の夜明けはニュージーランドから明けてくるわけで、わが国は、先進主要国としては一番早く2000年になるわけだが、各国出先或いは在京大使館その他等と連絡を充分取れるような体制を作り、この問題に対処したいと思っている。これまでの準備状況は各省庁共に充分進んでおり、外務省としても御存知の通り、Y2Kの対策室を作って準備を進めているところである。年末年始の旅行者、あるいは在外邦人の皆様方に対しても、Y2K室がホームページを開き、情報を流すことにしている。是非ご利用頂きたい、というふうに思っている、ということをご報告申し上げた次第である。
2000円札
(外務大臣)閣議は予定通りの案件が了承された。大蔵大臣から2000円札のデザインの説明があった。この準備も着々と進んでいるというふうに承った。
山本政務次官のインド・パキスタン訪問
(外務大臣)山本政務次官がインド・パキスタンを訪問して、帰ってきた。インド・パキスタンでそれぞれ、先方の主要閣僚と会談をしている。インドにおいては、シン外相、新しく政権が発足し、新体制になっているが、外相との会談においては、引き続きCTBTへの早期加盟等について強く要請したところであるが、インド外相からは、真剣・前向きに国民のコンセンサスを作って前向きに対応する旨の発言があったと聞いている。また、核実験のモラトリアムとか、厳格な輸出管理体制の維持、カットオフ条約交渉への参加等についても、これらに取り組むというインド側からの説明があったという報告を受けているところである。インドの核実験以後、わが国としてはインドに対して一定の措置をしているわけだが、CTBTへの姿勢その他、充分慎重に聞いて、またこれを考えなくてはならないと思っているところである。パキスタンにおいては、ターラル大統領や今般新たに指名された国家安全保障評議会のメンバー、或いは外務大臣などと、山本政務次官は会談している。わが方からは、政権交代の手法について、これは民主的手法とは言えないというわが方の憂慮を伝えたところである。パキスタン側からは、しかし真の民主主義を達成するために今後全力を尽くす、との旨の発言があったようである。真の民主主義を達成する手順というか、その時期ともについて明らかにして欲しい旨、伝えると同時に、パキスタンに対しても包括的核実験禁止条約への参加を要請したところである。こうした会談を踏まえて、尚一層わが国がインド・パキスタンに対してどのような対応をしていくか、ということを考えていきたいと思っている。
(問)先程、インドに対する制裁措置について考えていかなければならない、と大臣は仰ったけれども、これはCTBTへの対応等を踏まえ、インドについては何らかの制裁措置解除をして、パキスタンはそのまま、ということなのか。
(外務大臣)いえ、それは、それぞれがどういう対応をするか、ということをみなければならない、という意味である。
(問)具体的には…。
(外務大臣)具体的にまだ決めているわけではない。そこは誤解のないようにお願いする。
介護保険制度
(問)外務大臣の仕事とは関わりないことだが、閣僚の一人としてお聞きしたい。介護保険制度が与党間の調整でただ今大詰めを迎えている。これに関しては大臣はどうお考えか。
(外務大臣)これは内閣としては、厚生大臣が賢明に調整にあたっているわけであり、厚生大臣、あるいは官房長官のご努力を待ちたいと思う。
企業団体献金禁止の存続
(問)元総裁としてお伺いしたい。先日自民党の方で、政治家個人の企業団体献金禁止の存続を認めると決めたが、禁止するということを決めた当時の総裁として、こういう自民党の姿勢についてどのようにお考えか。
(外務大臣)私の総裁時代に、政治改革について当時の総理との間に相当長時間の議論があった。御承知の通りである。当時、選挙制度の改革とそれにともなっていくつかの政治改革、その中には、今御指摘の政治資金についてもはいっていたわけであるが、改革の問題があった。それらを、全て網羅して議論して結論を出してきたのが5年前だったと思うが、その後その選挙制度を含めていずれも見直しというか、部分的な改正についての議論が各党からでているわけで、各政党内での議論というものを、私としても関心を持ってみてはいるが、これらの結論は党のそれぞれの担当部署で相当な議論が行われて、結論が出つつあるところであり、その結論をまたなければならないというふうに思っている。
東ティモール
(問)先週もお伺いした東ティモールの件だが、国連の暫定統治機構ができて、一方、人的貢献なんだかんだとやりとりが表明されたわけだが、それ以降、具体的な時期とかどういう形態でするとかはマークされているのか。
(外務大臣)割合と早い時期に、速いテンポで進むだろうと思っている。機構はだいたいこういう機構にしようというのは見えてきたわけで、それぞれの「椅子」にどのような人をあてるか、これは国際的に議論、ご相談があって決まって行くわけであり、私どもとしても、強い関心をもってその議論に参加したいと思っている。
外務大臣会見記録 (平成11年10月26日(火)10:45~11:00)(外務大臣)閣議では予定された案件をすべて了承した。自分(外務大臣)は閣議の中で一二発言をした。一つは日韓閣僚懇談会についてであるが、皆さんがお書きになっているようなことで特段変わったことは言わなかった。
コソボ帰還民、トルコ地震災害及びグァテマラ大統領等選挙に対する支援
(外務大臣)もう一つはコソボ帰還民及びトルコの地震災害並びにグァテマラの大統領等の選挙に対する支援の問題である。ユーゴスラビアのコソボ地方に対する支援は我が国NGO5団体に対して2億1000万円、トルコは越冬対策としてNGO1団体に対して2100万円、グァテマラの選挙は米州機構に対して6万ドルの無償援助を行うということを閣議の中で発言した。
キルギス邦人拉致事件(人質解放)
(外務大臣)閣僚懇談会では自分(外務大臣)よりキルギスの問題について発言した。キルギスについてはもうご承知の通り、日本時間の25日午後4時15分日本人人質4名及び拘束されていた通訳1名の計5名が無事に解放されたということについて、ご本人のご苦労またご家族の大変な御心配を考えると本当に良かったということである。昨夜申し上げたが、昨夜中島団長と直接電話で話も出来、(中島団長は)非常に元気な声でしっかりした話しぶりであり、安堵した次第である。念のため病院でチェックをされているが、そのチェックが無事に終われば、本日帰国の途につかれる予定である。現在の段階では4名の方々は今晩帰国される予定になっている。こうした4人の方々が無事に解放されるまでの過程に於いて、アカーエフ・キルギス大統領をはじめ、キルギス及び関係各国の関係者のご尽力に心から感謝を申し上げると同時に、小渕総理から書簡あるいは電話等によるアカーエフ大統領に対する要請に応えて下さったことに特に感謝したい。これについては昨夜小渕総理よりロシア訪問中のアカーエフ大統領に直接感謝の意を伝えている。今回の事件は誠に遺憾であり、こうした教訓を踏まえ、これから先中央アジアを含め世界各国で活躍しておられる邦人あるいは援助関係者の方々の安全対策によりいっそう注意を払っていかなければならないと考えている旨申し上げた。
総理からも続いて御発言があり、皆さんに御心配をおかけしたが、無事に解放され、本当に喜んでいる、このこと(事件)があったが、これによって我が国の国際社会に対する様々な援助をたじろいではいけないと思っている、十分な情報収集をしながら引き続きこうした国々への援助は続けていくことが大事だという旨の御発言があった。(問)世界で活躍する邦人の安全確保のためによりいっそう注意を払わなければならないと閣僚懇でおっしゃった由が、具体的にはどのようなことか。
(外務大臣)一番大事なのは情報収集であると思う。情報収集能力をもっと高めるということがまずあると思う。
(問)情報収集能力を高める具体的な方策如何。
(外務大臣)具体的な方策についても今後検討しなければならないが、今回のことを振り返ってみても、中央アジアにおける情報収集能力が十分であっただろうかということもあると思う。故に直ちにこうやれば増えるという簡単なものではないかもしれないが、技術援助のために出ていかれる方はそうでなくとも、なかなか厳しい場所に行かれるのでそのような人たちへのバックアップというものは相当考えなければいけない。これは外務省としても勿論考えなければならない、JICAとしても考えていく必要があるかもしれないし、そのようなことを含めてよく相談をしたい。
(問)人質が帰国後、官邸やJICAに立ち寄られるというようなことはあるのか。
(外務大臣)4人の方々の健康状態が重要であると思う。自分が常識的に考えることは飛行場に着いて、まずはまっすぐ病院に行っていただくことであろうと思う。JICAについては、総裁がおそらく飛行場で迎えられると思う。
東チモール暫定行政機構(UNTAET)設立
(外務大臣)東チモールについて御報告する。NY時間の25日午前、独立に向けた東チモールの暫定統治を担う国連東チモール暫定行政機構(UNTAET)を設立する安保理決議1272が採択された。これを我が国としても歓迎する。UNTAETの設立が決定されたことを受けて、東チモールは国造りに向け重要な段階に入る。東チモールの人々が自らのビジョンに基づき、自らの手で行っていく国造りに向けた努力を、国連を初めとする国際社会が支援することが極めて重要である。UNTAETが早期に立ち上がり、このような国造りに向けた努力を支援していくにあたり、我が国としても積極的な貢献を行って参りたい。
(問)積極的な貢献とは具体的にどのようなものか。
(外務大臣)これは人的な支援も含め、日本の国がやりうる分野あるいは得意な分野で支援を積極的に行っていきたい。
(問)その支援は文民警察官派遣もあり得るのか。
(外務大臣)具体的には決めているわけではないが、これはいつも申し上げるが、我が国の憲法や法律を見なければならないし、さらには現地の状況も見なければならないと考えるのでいくつかの要件を満たし、なおかつ我が国が支援できることを考えている。
(問)先般政府は西チモールに調査団を送り、西チモールで自衛隊に輸送業務に当たらせることが出来るかどうかの調査を行っていると思うが、本件はそれとは別のことか。
(外務大臣)今自分が申し上げたのはUNTAETに関することであり、御質問のあったのはUNHCRその他からの要請に応えるという問題であり、別の問題である。
FORWORD / 目次 |
| ||||||||||
![]() |