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記者会見

外務大臣会見記録(平成17年4月)


INDEX


・ 外務大臣会見記録(4月28日付)
 ・ 閣議
 ・ NPT運用検討会議、OECD閣僚理事会及びWTO非公式閣僚会合出席
 ・ 国連改革


・ 外務大臣会見記録(4月26日付)
 ・ 閣議(天皇皇后両陛下サイパン島御訪問、小泉総理大臣A・A会議出席報告、大臣の中国・インドネシア訪問報告、JR福知山線列車脱線事故、アジア海賊対策地域協力協定)
 ・ 日中関係
 ・ 拉致問題
 ・ 郵政民営化関連法案


・ 外務大臣会見記録(4月15日付)
 ・ 閣議(外交青書)、閣僚懇談会(開発援助委員会(DAC)の日本の援助状況)
 ・ 日中関係(佐々江アジア大洋州局長訪中、大臣訪中、反日デモ、東シナ海ガス田開発)
 ・ 米軍再編問題


・ 外務大臣会見記録(4月12日付)
 ・ 閣議(天皇皇后両陛下のノルウェーご訪問、大臣の出張報告)、閣僚懇談会(日中関係)


・ 外務大臣会見記録(4月1日付)
 ・ 入省式、閣議、米軍ヘリ事故に関する閣僚会議
 ・ スマトラ島沖大地震
 ・ アジア協力対話(ACD)第4回外相会合
 ・ 日韓関係
 ・ 日露関係






外務大臣会見記録 (平成17年4月28日(木)9:54~ 於:院内・大臣室前)

・閣議

(外務大臣)今日は外務省関係の閣議案件はありません。

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・NPT運用検討会議、OECD閣僚理事会及びWTO非公式閣僚会合出席

(問)今日から海外出張ですが、抱負をお聞かせください。

(外務大臣)ニューヨークでは「NPT(核兵器不拡散条約)運用検討会議」という5年に一度の重要な会議があり、これは日本の国策にも関わることであるため、出席し、発言してきたいと思います。日本からも21項目提案というものを具体的に出す予定にしています。併せてニューヨークですから、国連の関心国会合を開いて、国連改革の機運を大いに盛り上げるという活動もしてこようと思っています。併せてたまたま機会があることから、ジャパン・ソサイエティー主催の下で政策スピーチをしようかと思っています。
 パリでは、OECD閣僚理事会及びWTO非公式閣僚会合が開かれます。向こう一年間の非常に重要な開発目標や、あるいは「ドーハ・ラウンド」の仕上げという重要な方向付けをしなければならない閣僚会議だと思っており、そこで主張を述べていきたいと思っています。

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・国連改革

(問)国連改革の委員会ではコンセンサスが大事だという意見を持つグループが少し勢いを持っているように見受けられますが、こういう意見については大臣はどのように反論していますか。

(外務大臣)コンセンサスを得るべく最大限の話し合いをするということは当然のことだろうと思います。ただ、これは「アナン・レポート」にもあるようにコンセンサスを作るということを理由に決定を遅らせてはならないということですから、コンセンサスを得る努力をしつつ、最終的にはそれは投票という行動に移らざるを得ない。そうしないと物事は決まらないということだろうと思います。自民党総務会のようには、なかなか国連総会というのはいきませんので。

(問)現段階で日本の安保理常任理事国入りについての見通しですが。

(外務大臣)元よりそれは大変難しい作業であるということは最初からわかっているわけです。その困難さというのは未だに変わらないと思います。しかし逆に、事務総長レポート等が出され、いろいろな会議が積み重なることによって、かつてない程、国連改革は必要であるという意識、動きが高まっていると思います。先般の「アジア・アフリカ首脳会議」でもそのアプローチの仕方や個々の論点において違いはあるかもしれませんが、しかし、「今のままの国連ではやはりまずいんだ、改革は必要だ」ということについての意見は、私は幅広いコンセンサスはあると思っています。皆さんはよく中国のことを言われますが、中国、韓国だって今の国連のままではよくないということについてのコンセンサスはあるわけですから、そういう意味で改革は前に進めて行かなければいけないと考えます。

(問)やはりどこかで期限を切って決めるべきであると。

(外務大臣)最初から期限を切って進めるのだと言うと、「なんだ、もう切り捨てるのか」という話になりますから、どのように言えばよいのでしょうか、自民党のの意思決定というものを大いに参考にしながら、議論を積み重ねていくということは大切なことだと私は思います。それは国内であれ国際社会であれ同じだと思っています。

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外務大臣会見記録 (平成17年4月26日(火)9:15~ 於:院内・大臣室前)

・閣議(天皇皇后両陛下サイパン島御訪問、小泉総理大臣A・A会議出席、大臣の中国・インドネシア訪問、JR福知山線列車脱線事故、「アジア海賊対策地域協力協定」)

(外務大臣)今朝の閣議では、天皇皇后両陛下がサイパン島に慰霊の目的で行かれるという話があり、それに対して内閣総理大臣の談話が出されました。
 私からは、総理のインドネシア訪問とアジア・アフリカ首脳会議出席、私の中国、インドネシア訪問の報告を行いました。
 今回の列車事故の話は国土交通大臣等からありました。
 インドネシア、シンガポール、マレーシア、あるいは中国、韓国、日本等々で「アジア海賊対策地域協力協定」というものを準備してきました。これは日本がかなりイニシアチブを取って始めた作業ですが、これについて今日の閣議で、この協定に署名し、締結するための国内手続きを完了した旨の通告書を作成し、寄託者であるシンガポール政府に寄託することを決定したところです。29日になると思いますが、シンガポールで逢沢外務副大臣が本協定の署名及び通告書の寄託を行う予定です。マラッカ海峡での先般のような海賊対策ということで、かねてから取り組みをしていましたが、ようやく国内手続きがこれで完了したということになります。この「海賊対策地域協力協定」ですが、情報共有センターというものを作り、このセンターを通じて情報の共有、容疑者、被害者・船舶の発見、容疑者の逮捕、容疑船舶の拿捕といったような協力体制を地域で作り上げていくということに加えて、このセンターを経由しませんが、締約国同士の二国間協力、犯罪人の引き渡し等々の促進を内容としています。先般の海賊事件への一つの非常に有力な地域的な取り組みということであろうと思います。これは10カ国が署名をしないと発効しないということになっており、まだそこまでには至っていません。参加国は16カ国あるわけで、これが10カ国署名して合意を取ると動き出すということになっています。今すぐ動き出すということにはならないかもしれませんが、各国それぞれが今国内手続きをしていると聞いています。

(問)閣議の中でありました皇室のサイパンへの慰霊訪問ですが、これについて大臣はどのような意味があると思いますか。

(外務大臣)天皇皇后両陛下は、国内においても先の大戦で亡くなられた方々の慰霊ということで、いろいろな所を訪問され、慰霊の誠を尽くしておられるわけですが、今回、海外でということを政府からお願いをしたわけですが、その役割を果たして頂けるということは大変に有り難いことだと思っています。海外にもたくさんの場所があるわけですが、まずサイパンということで、米国政府も歓迎するということです。自治領政府からも歓迎するというメッセージを既に受け取っているわけであり、是非そういう趣旨に則った慰霊の旅になることを心から期待いたしております。

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・日中関係

(問)中国との関係ですが、謝罪と賠償の問題について今後どのような形で取り上げていこうとお考えでしょうか。

(外務大臣)引き続き外交ルートを通じてやっていきます。

(問)京都で日中外相会談も予定されているように聞いていますが。

(外務大臣)どういうタイミングで、どういうレベルでということはありますが、日本政府の姿勢としてはそういうことです。

(問)今週末からゴールデンウィークに入りますが、中国の反日デモ等の治安状況について、現在何か情報、感触等お持ちの部分はありますか。

(外務大臣)特に新しい情報には接していません。先週末は極めて平穏な状態であったということであり、これに向けて相当な警備体制も敷かれていました。まだ確認はしていませんが、報道によれば逮捕される人達も出てきたということは、かなり高揚したある種のムードというものに対して一定の抑制効果があるのだろうと思っています。

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・拉致問題

(問)新たに拉致被害者認定に向けての作業に入られたようですが、御感想と今後の日朝交渉に与える影響についてはどうお考えですか。

(外務大臣)警察が中心になって相当綿密な調査をした結果、今回一人追加になったということであり、明日、関係局長会議というのでしょうか、正式名称はあると思いますが、そこで正式に認定と言いますか、拉致されたということを正式に決めるということのようです。外務省としては、それを受けて北京ルートで北朝鮮にこういう人がいるということを改めて連絡することにまずなると思います。拉致問題全体についての対応ですが、国民的な大変強い憤りというものがあり、日曜日に大きな集会もあったという報告も受けています。そうした被害者の御家族の方々のお気持ち、そしてそれを支える国民の意識というものをしっかり外務省としても受けとめた上で、政府全体として今後どのように取り組んでいくのか。今、表立った日朝間のやり取りは、事実上、中断したような形になっているわけですが、別途、六者協議再開に向けてのいろいろな動きもあるわけであり、そういう動きの中で然るべきタイミングで、しっかりと北朝鮮とは拉致問題の解決に向けての交渉を行っていきたいと考えています。

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・郵政民営化関連法案

(問)郵政民営化関連法案の調整が大詰めを迎えていますが、改めて大臣の民営化に対するお考えをお聞かせください。

(外務大臣)これは私もつぶさに中身を検討する暇(いとま)もないものですから、どういうことで合意が得られつつあるのかという中身を承知していませんので、詳しいことは申し上げかねますが、内閣の方針は方針として尊重していくつもりです。

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外務大臣会見記録 (平成17年4月15日(金)9:20~ 於:院内・大臣室前)

・閣議(外交青書)、閣僚懇談会(開発援助委員会(DAC)の日本の援助状況)

・日中関係(佐々江アジア大洋州局長訪中、大臣訪中、反日デモ、東シナ海ガス田開発)

(外務大臣)閣議では「外交青書」の発表を行いました。
 閣僚懇談会では、もう既に報道されていますが、開発援助委員会(DAC)の日本の援助の状況について報告しました。このところ、日本のみが減少傾向にあるということで何とかこれを増加に転じさせたいものだと話をしたところです。
 外務省関係は以上です。

(問)週末の中国訪問を前に、昨日まで佐々江局長が北京に行っていましたが。

(外務大臣)今日の午後に報告を受けます。

(問)今のところ、日本政府が求めているデモに対する中国政府の責任ですが。

(外務大臣)まだ聞いていませんのでわかりません。今日の午前中はずっと国会があるため、今日の午後に報告を受けます。

(問)今回の訪問の意義はどのようにお考えでしょうか。

(外務大臣)今回のデモ、あるいは破壊行動に至る前にも日中間にはいろいろな課題があり、また改めて日中間のよりよい関係を作るためのいろいろな前向きな共同行動計画といったものを作ろうという作業も進めてきました。そういう中で今回のいろいろな事件が起きているわけですから、こういう様々な課題がある時こそ、話し合いを行うということに意味があるのだろうと思っています。先般の日韓外相会談も様々な課題がある中で行い、正常化への第一歩というものを記すことができたかなと思います。これから先の展開を見なければわかりませんが、中国との関係においてもそういう第一歩と言いますか、よりよい関係を作るための一つのステップになればいいなと思って期待しているところです。

(問)東シナ海のガス田の問題ですが、中国側は日本政府の対応について「重大な挑発だ」と強く反発しているわけですが、今回の協議では折り合える点は多少見つけられるのでしょうか。

(外務大臣)話し合ってみたいと思います。争点の一つ、議論すべき対象の一つだと私も思っています。

(問)ガス田で、日中中間線の中国側も含めた共同開発でなければ応じないという・・・。

(外務大臣)そういう具体的な話はまだよくわかりません。よく先方と議論したいと思っています。

(問)ゴールデンウィークを前に中国への旅行を取りやめるツアー客などが随分出てきているようですが、その点についてはどう思われますか。

(外務大臣)実態を詳しく承知していません。しかし、あのようなテレビのニュースなどを見て、日本の観光客の方々がとりあえず避けて、もし行くにしても別の所に行くかという反応が出ることを止めるわけにはいかないと思います。皆様が安全な所に行きたいと思う気持ちはわからないでもないわけですから。
 やはりそのような形で、日中間に悪影響が出るということを中国側の皆さんもよく認識、理解をしてもらいたいし、その為にも事態の改善を図る努力を彼らに強く求めたいと思っています。

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・米軍再編問題

(問)一部報道で、米国政府が来月沖縄に調査団を派遣するそうですが。

(外務大臣)承知しておりません。

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外務大臣会見記録 (平成17年4月12日(火)9:30~於:院内・参議院議員食堂)

・閣議(天皇皇后両陛下のノルウェーご訪問、大臣の出張報告)、閣僚懇談会(日中関係)

(外務大臣)今日の閣議では、天皇皇后両陛下のノルウェーご訪問の日程について、昨年12月10日の閣議で既に決定しているわけですが、改めて具体的な日程が固まり、5月7日東京発、5月14日ご帰国ということで決定しました。なお、首席随員には衆議院議員・森喜朗、他17人に随員等を命ずるということになっています。
 私の方からは、先般のアフガニスタン訪問、アジア協力対話(ACD)第4回外相会合の報告、及び日韓外相会談の報告をしました。
 閣僚懇談会では、私から最近の中国に関するいろいろな抗議活動等の様子、日中間のやり取りについて報告しました。
 閣議関係は以上です。

(問)閣僚懇談会で大臣が日中のやり取りを報告したことなどに対して、閣僚側から何か話はありましたか。

(外務大臣)ありません。

(問)平日に入って、多少現地は穏やかになっているようではありますが、現地の状況について具体的な話は聞いていますか。

(外務大臣)土日が終わり、昨日、取り立てて大きな動きがあったとは聞いてはいません。

(問)日中外相会談ですが、今の時点で17、18日のどちらに設定されているのでしょうかということと、この度の会談を具体的にはどのようなものにされようとしているのでしょうか。

(外務大臣)17、18日の日程の詳細について、時間の調整等もあり、まだ双方で合意したものになっていません。必ずしもまだ決まっているわけではありません。今回の会談の意味ですが、私が外務大臣に就任してから、たまたま中国を訪問するチャンスがなかったわけです。早く行きたいとは思っていましたので、今回のこのような事件があるなしにかかわらず行くつもりではありました。と言いますのも、日中間の海洋に関わるいろいろな問題等々があったわけですが、それと同時に前向きに日中で取り組める共同行動計画といったようなものを作り、それに基づいて様々な交流を活発化させていくということを、年初以来、事務的に詰めてきたわけです。これについて外相同士で話し合いをする、そして、より具体化を図っていくということは意味があることだと思っていました。先方の外務大臣とは既に2回程会っているわけですが、先方の国に行くのは初めてです。また5月のASEM外相会合にも中国から外交部長も出席される予定と聞いていますので、外相レベルで大いにより理解を深め合い、日中友好の増進に資するようないろいろな活動をしていくという点は大切なことだと思っているところです。そのための一つのステップかなと思っています。

(問)一方で、先日のデモについて日本側から謝罪や補償などの回答を求めているわけで、これについては外相会談の前に回答が来ることを求めていきたいということでしょうか。

(外務大臣)それは先方がどう考えるかということですが、私共としては早い時点の回答があるものと期待はしています。

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外務大臣会見記録 (平成17年4月1日(金)9:57~於:本省会見室)

・入省式、閣議、米軍ヘリ事故に関する閣僚会議

・スマトラ島沖大地震

(外務大臣)今、入省式に行ってきましたが、いいですね、あのように真っ直ぐな顔、真っ直ぐな目を、自分も何十年か前はしていたのかなと思いました。皆様方はまだ目が真っ直ぐですが、私共のようになるとなかなかあのような素晴らしい顔は似合わないものですから、感激しました。
 今日の閣議では特に当省の案件はありませんでした。
 閣議の前に先立って、米軍のヘリコプター事故関係の閣僚会議というのがあり、官房長官、小池大臣、大野長官及び私の4大臣で会合を行いました。折に触れて行ってきたわけですが、今日、この後、事故現場における現場統制に関するガイドラインを作るということで、事故現場における協力に関する特別分科委員会の報告を受けて、日米合同委員会でそれを承認するというタイミングですので、今日それを開いたわけです。2月17日に日米合同委員会が開催され、事故原因の徹底究明を決めました。要するに整備不良であったということが確認され、事故再発防止策として整備指導マニュアルの変更、あるいはルートの再検討を決めています。更に機動展開隊が今日イラクから沖縄基地に戻ってくるということで、ヘリの運用に当たっては地元の懸念を踏まえて整備の着実な実施等を含め、安全に万全を期すように、また飛行ルートについて配慮するよう引き続き米側に求めていくことになっています。事故現場の統制については、2段構え、2重というのでしょうか、より事故現場に近い所は日米で一緒に行い、もう少し遠い外周の方は日本が行うということで、日米の意見が一致したということでした。被害者への補償も大体全て完了したということです。沖縄国際大学の壁に傷がついたわけですが、3月17日に大学側から1号館を全て建て替えるという賠償要請がきましたが、これに対しては誠意を持って応えるということにしました。そのような内容の議論を行いました。
 スマトラ島沖地震については逐次情報があるわけですが、日本から行きました国際緊急援助隊医療チーム12名が昨日の午後ヘリで現地に到着して、早速活動を開始しました。更に、本日中にJICA職員、在インドネシア大使館員、在メダン総領事館員、通訳、計10名の方々が現地入りをするということです。20名を超える方々が日本の援助隊ということで活動を始めるということです。現地に入った大使館員からの連絡によりますと、建物・道路は多数が崩壊しており、港は使用可能と思われるもひびが入っている、病院も一部倒壊しているということで、大変厳しい状況だということです。今日から医療チームの活動をしっかりやっていくということです。また、援助物資も1500万円相当のテント、毛布、発電機、スリーピングマット等を内容として、アジアの場合はシンガポールに倉庫があるのですが、そこから持っていくということです。こうした活動状況については先般、インドネシアのハッサン外務大臣と電話で話をした折りに、こういうことで行っていますと伝え、ハッサン大臣から大変感謝するという返事をいただいています。もちろん私の方からはお見舞いの言葉、他の案件についても話をしました。
 私の方からは以上です。

(問)今日のヘリ事故の合意ですが、内容を見ますと日本側の現場検証を担保するという内容にはなっていないように見えますが、大臣としての評価、満足してらっしゃるのかどうかお聞かせ願いますか。

(外務大臣)そこまで詳しい中身を私はよく承知していませんが、さっき述べたように、より現場に近い所では日米が共同で、外周の方は日本だけでということですから、今、言及されたようなことであるとは必ずしも思っていません。ただ原則論ですが、軍事機密に関わるような問題というのがある場合には、米側の一義的な捜査と言いますか、そういったものが優先されるということは、事柄の性格上やむを得ない面もあるだろうと思います。そこのところはケース・バイ・ケースで対応していくということなのだろうと思います。

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・アジア協力対話(ACD)第4回外相会合

(問)来週パキスタンで開かれる国際会議に出席する予定であるとお聞きしていますが、この国際会議の中で日本としてどんな立場で話をされる予定なのでしょうか。

(外務大臣)まだ国会の了承は得られていませんので、本日中に了承がでるかどうかですが、そういう前提付きの話にさせていただきます。月曜日の夜出発して、金曜日頃帰ってくるという日程だと思います。パキスタンでのアジア協力対話(ACD)という会議です。確か川口前大臣も3回ほどお出になっていたと思います。東アジアの方の国々と西アジアの方の国々との対話を促進するということで、タイあたりが中心になって、音頭を取って、こういう会議が始まってということであり、今回は4回目だと思います。会議の目的はその都度決まるということで、いつも同じテーマということではないようです。しかも閣僚同士が自由に討論するということで、声明を採択するとかそういうようなものではなく、お互い自由に対話をするというのがまさに「対話の場」であるということのようです。従って、どういうことが議題というか、自由に討論するのだから議題ということもないのかもしれませんが、会議に行って、たぶん議長からこういうことを今日は議論しようという話があるのだろうと思っています。会議の前後の時間を使って、会議に来られている他の国の外務大臣ともアレンジができれば、2国間の外相会談もやってみたいと思っております。また、日時等はまだはっきりしていないところがありますが、せっかくパキスタンに行くのですから、お隣のアフガニスタンにも行って、首相、外務大臣等、また日本のNGOの皆様が大変現地で活躍しておられるということなので、そうした現場などを時間の許す限り訪問したり会ったりしてきたいと思っているところです。

(問)この会議には、韓国、中国などの担当大臣が、中国は首相が来られるという話もあるのですが、今、日中、日韓はそれぞれ懸案を抱えていると思うのですが、この辺についての会談の見通し並びに会談した場合、どのような話をされるのですか。

(外務大臣)中国は温家宝首相が出席して基調講演をされると聞いています。当然、李肇星外交部長も出席するようです。韓国も潘基文外交通商部長官が出席されると聞いています。最終的にはどうなるかはまだはっきりいたしません。チャンスがあれば話をしたいと思っています。中国はまたいずれゆっくり会うチャンスがあるかもしれないので、どれだけ時間が取れるのか必ずしもはっきりしません。どのような話をと言っても、当面する諸問題について率直な話し合いができればいいと思っています。

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・日韓関係

(問)昨日、韓国の外交通商部が大臣の国会答弁について極めて遺憾であるという論評を出しているのですが、大臣ご覧になりましたか。

(外務大臣)そのコメントは見ておりませんが、どこが遺憾なのですか。

(問)日韓首脳会談の時に、首脳同士が膝をつきあわせたときに、靖国参拝問題を提起しなかったとか・・・。

(外務大臣)「神社」という言葉は確かにあったのは私も覚えていますが、その一つ一つのことを私は言ったわけではなくて、正に両国首脳が膝をつき合わせて話をする場なのだから、もっと思っておられることをざっくばらんに述べてくださいと、そういう場だったのではないのかなということです。「竹島の日」というきっかけはあったにせよ、それだけのいろいろな思いがあるのならば、そういう思いをもっと率直に語っていただきたかったという趣旨を述べたまでで、このことに触れたか触れないかということを争うつもりはありません。私も議事録全部を覚えているつもりはありませんが、例えば靖国問題にそれだけ強い思いが当然おありになるからあのような声明が出たのでしょうが、ならばもっとそういうことを折角お二人で会って話しているのですから、もっと率直な思いを語っていただきたかったなという印象を私は今回の一連の経緯を見ながら、しかも、つい12月末という3カ月前の時点で直接二人が会っておられるのだから、もっとざっくばらんな話を、しかも初対面でもないわけですから、年に2回会おうという話までしているわけですから、もうちょっと率直ないろいろなお話をしていただければよかったのになということです。だから靖国ということに触れたか触れないかとかそういうことをいちいち言うつもりはありません。

(問)その論評は、大統領は公開の場での言及は自制しました、しかし首脳同士で膝をつき合わせた時に密かに問題を指摘して解決を求めたという論評の内容ですが。

(外務大臣)小泉総理の靖国参拝を止めてくれとか、よろしくないとかそういう発言はありませんでしたから。確かに「神社の問題」というようなさらっとした触れ方はありましたが。

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・日露関係

(問)ロシアのラヴロフ外相との電話会談はそろそろ実現できそうなのでしょうか。ラヴロフ外相の来日日程関係の見通しはいかがでしょうか。

(外務大臣)今週は、先方とはどうも電話は繋がらないという感じです。私も海外出張に出ますので、大使館あるいは大使を通じて、コミュニケーションを取ってもいいのではないかなと思ってもいます。まだどうするか決めていません。

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