G20 Osaka Summit

サミットバッグ製作の様子

 世界中の様々な国や企業がプラスチック・スマートに取り組んでおり、G20サミット開催地である大阪でも、様々な企業が取組を行っています。

 G20サミットでは、開催国を訪問する各国代表団及びプレス関係者に対し、記念品として「サミットバッグ」が配布されます。G20大阪サミットのために製作されるサミットバッグは、脱プラスチック素材を使ったバッグで、モノづくりの街・大阪のなかでも、特に多くの企業が集中する東大阪で作られています。

(写真)サミットバッグ製作の様子1

 サミットバッグを担当した企業は、一貫した生産ラインでバラエティ豊かなデザインのカバンを製造、販売。また、生地や金具部品、生地の型抜きに使う金型などを同じ東大阪にある企業から仕入れるなど、徹底した国内生産を行っています。

(写真)サミットバッグ製作の様子2

Item 01 ジャパン・クオリティから生まれるエコへの思い

(写真)ジャパン・クオリティから生まれるエコへの思い1

 今回製作されたサミットバッグに使用された生地は、岡山・倉敷で製造された倉敷帆布。帆布を使ったカバンは、その丈夫さ、使えば使うほど風合いに味わいが生まれることから、人気を集めてきました。布地は、天然の綿100%ですが、厚みがあるため、縫製には、かなりの技術を要します。「単純に縫うだけなら誰でもできるのです。ただ職人はミシン糸に圧力をかけずに縫う技術や、布と布の合わせ方など、熟練の技術でひとつのカバンを作り上げていきます。海外企業でも、同じクオリティのカバンを作ることができるかもしれませんが、そのクオリティを維持し続けるのはかなり困難なことだと思います」と、今回取材した企業の社長は語ります。

(写真)ジャパン・クオリティから生まれるエコへの思い2

 サミットバッグは、容量が大きく、シンプルなデザインが特徴です。プラスチック・スマートを目指し、素材にも考慮を重ね、いくつもの試作を経て誕生しました。「バッグは、10年以上使用しても、劣化しないように製作しています。何度も洗濯機で洗うと、生地が柔らかくなりますが、カバンのフォルムは美しいままで維持できるよう、職人の経験と技が活かされています。長く使うことで劣化するのではなく、味がでて愛着が持てるカバンになるのです。“長く使えるエコなバッグ”をテーマにしました」と語る社長。

(写真)ジャパン・クオリティから生まれるエコへの思い3

 このように、様々な企業努力を重ねることで、世界に誇るジャパン・クオリティの商品が生まれています。そして、国や個人はもちろん、各企業が、環境について考えることでプラスチック・スマートが実現していきます。サミットバッグを通じて、世界中に大阪のモノ作りパワーが発信され、その魅力から、自然環境について考える機会が増えることが期待されます。