外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 外交政策 経済
経済


世界食糧サミット
(概要と評価)



1.概要

(1) 開催日 :1996年11月13日~17日
開催場所:国連食糧農業機関(FAO)本部(ローマ)

(2) 参加者:
 世界185か国より中国の李鵬首相、インドネシア・スハルト大統領、キューバ・カストロ国家評議会議長をはじめとする80名以上の首脳レベルを含む代表が出席し、また、ガリ国連事務総長を含め80以上の国際機関の代表も出席した。日本よりは藤本農林水産大臣、小倉外務審議官他が政府代表として出席し、代表演説を行った。代表団顧問として国会議員7名が参加。

(3) 今次サミットでは、栄養不足人口を2015年までに半減させるとの目標が書き込まれた「世界食糧安全保障に関するローマ宣言」と「世界食糧サミット行動計画」が初日に採択された後、各国代表が食糧安全保障に関する基本的考え方及び取組み姿勢について意見を表明した。また、右サミットと並行して列国議会同盟(IPU)等の主催による国会議員間会合、食糧安全保障家族農業者サミット、NGOフォーラム、国際青年フォーラムが開催され、様々なレベル・団体による農業・食糧安全保障問題についての議論が行われた。


2.評価

(1) 今次サミットの主要な目的は、各国首脳レベルが一堂に会する会議を通じ、飢餓・栄養不良の撲滅を目指して食糧安全保障問題の重要性に関する世界の認識を高めることにあった。この点について、政府間のみならず、NGO等の間でも食糧安全保障問題につき積極的に議論が行われ、また、主要マスコミにも大きく取り上げられ、同問題に対する関心が大きく広がったことから、当初の目的を十分達成し成功であったと評価される。

(2) 今次サミットで採択されたローマ宣言及び行動計画の作成過程における議論では、食糧輸出国と輸入国、先進国と開発途上国等の様々な主張が交錯し、取りまとめは難航したが、日本の主張が概ね反映され、日本関係者にとっても評価し得る内容のものになったと考える。特に栄養不足人口を2015年までに半減させるとの具体的目標が書き込まれた点は、それが政治的意思の表明であって、参加国を法的に拘束するものではないとはいえ、今後の飢餓・栄養不良撲滅のための各国の援助政策の立案に際して結果重視型の目標を示した点で意義ある。


3.今後の課題

(1) 今次サミットの成果である宣言及び行動計画については、2015年までに栄養不足人口を半減させるとの具体的目標の達成を含め、行動計画の実施そのものは、先進国による途上国の自助努力支援をはじめとした各国の今後の取組み如何にかかっている。

(2) 今次サミット後のフォローアップを主に担うFAOについては、国際機関に対する先進国の拠出が伸ばせない状況下、大きな国連改革全体の中で如何にFAOの機構改革を図り、これを位置付けていくかとの点を明確にしていく必要がある。右観点からは、世界食糧計画(WFP)等の国際機関との効果的な協力を図る事も重要である。


目次


外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省