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世界食糧サミット
世界食糧安全保障に関するローマ宣言(骨子)
世界食糧サミットに集まった各国首脳及び代表は、全ての人は、十分な食糧に対する権利及び飢餓から解放される基本的権利とともに、安全で栄養のある食糧を入手する権利を有することを再確認する。
全ての人にとっての食糧安全保障(food security for all)の達成、全ての国において飢餓を撲滅するための継続的努力、まず2015年までに栄養不足人口を半減することを目指すとの政治的意思を宣誓する。
世界には8億人以上の飢餓・栄養不足人口が存在している。飢餓と食糧安全保障は地球的規模の問題であり、世界人口の増加等に鑑み、緊急に一致した行動をとることが必要である。
平和で安定した政治的・社会的・経済的環境、民主主義、人権と基本的自由の保護、男女の平等は、食糧安全保障の達成のために必須である。
貧困は食糧安全保障を妨げる一つの主要原因であり、また、紛争、テロリズム、腐敗及び環境劣化も食糧安全保障を大きく脅かしている。
現在及び未来の世代の食糧安全保障の達成のため、各国政府は平和、社会的・政治的・経済的な安定と男女平等を確保する政策を実施しなければならない。また、全ての人にとっての食糧安全保障の達成に向け、各国政府及び国連諸機関等との協力が必要である。
食糧は政治的、経済的圧力の手段として利用されてはならない。
食糧安全保障の達成に向けて、次のことが必要である。
(1)
人材の開発、研究及びインフラに対する投資を導くような政策を採用する。
(2)
雇用と所得の創出、生産資源及び財源への公平なアクセスを促進する。
(3)
生産者と消費者が利用可能な資源を経済的に健全でかつ持続可能な形で利用することを奨励するような貿易政策を追求する。
(4)
持続可能な農林水産業及び農村開発が食糧安全保障にとって重要であることを認識する。
(5)
病虫害、干魃及び天然資源の劣化と戦う緊急行動の必要性を自覚する。
持続的な食糧安全保障政策の実施のために債務の救済を含むあらゆる資金の動員を図る。
次の7つのコミットメントを約束する。
コミットメント1
貧困の根絶と永続的平和のための最も良い条件を創るような、男女平等に基づいた政治的・社会的・経済的環境を確保する。
コミットメント2
貧困及び不平等の根絶と食糧へのアクセスの改善を目指す政策を実施する。
コミットメント3
農業の多面的機能を考慮しつつ、持続可能な農林水産業及び農村開発政策を追求する。
コミットメント4
農業貿易政策及び全般的な貿易政策が、公正で市場指向の世界貿易システムを通じて、全ての人のための食糧安全保障の向上に資するよう確保することに努める。
コミットメント5
自然災害と人災の防止と対応準備及び緊急的食糧需要への対応に努める。
コミットメント6
人的資源、持続可能な農林水産システム及び農村開発を助長するため、公的及び民間投資を促進する。
コミットメント7
国際協力を行いつつ、全てのレベルで行動計画を実行し、フォローアップする。
行動計画の実施を支持する。
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