【
海洋】
日本は四方を海に囲まれており、世界第3位の漁業大国であるだけでなく、石油や鉱物等のエネルギー資源の輸入を海上輸送に依存した海洋国家である。
近年、東南アジアにおいて急増する海賊事件は(2002年の全世界総事件数383件のうち、175件が発生
(注17))、このような日本の海上輸送の脅威となっているだけでなく、この地域全体の安定と経済の発展にも大きな影響を与えている。そのため、小泉総理大臣は、2001年11月のASEAN+3首脳会議において海賊対策の法的枠組みを提唱し、日本主導の下、ASEAN諸国、中国、韓国、インド、スリランカ、バングラデシュと協力し「アジア海賊対策地域協力協定」の案文を2003年11月に確定した。さらに、海底資源の安定的確保を通じた経済的権益の確保のため、国連海洋法条約に基づき日本大陸棚の限界を最大350海里まで延長すべく、周辺海域の海底地形・地質調査を進めている。