フランスでは、日・EU市民交流年事業として、各種展示、コンサート、講演会、演劇、映画上映会など、199件にも上る様々な行事が、年間を通して、大きな市から小さな村まで色々な場所で行われました。
ごく一部を紹介しますと、パリでは、パリ日本文化会館や国立ギメ東洋美術館での浮世絵の展覧会、東京シティ・フィルハーモニー管弦楽団によるコンサートなどに多くの来場者がありました。また、「エクサン・プロヴァンスにおける日本の春」及び「ボルドー日本の秋」といった日本紹介月間や、マルセイユ国際見本市に設けた日本スタンドにも沢山の方々が参加しました。
ストラスブールでは、欧州議会というEUの中枢機関を舞台に、広島とEU25カ国の高校生が世界の平和について議論する「ユーロスコラ」や、生活の中に生きる日本伝統文化展などが行われました。さらに、リヨン、グルノーブル、シャンベリーでは、日本からアニメ製作者を招いて「日本アニメ講演会」を開催しましたが、多くの若者が聴衆として集まり、大成功を収めました。
本格的な伝統芸能などの舞台芸術をはじめ、プロとして活躍されている方々の公演も市民交流年の事業として数多く実施されましたが、各地の日仏友好協会を含め、文字通り一般の市民の皆さんが盛り沢山の行事を企画し、交流年にご参加いただいたことも大きな収穫です。
フランスではもともと文化活動が盛んで、日本関係の文化事業に対する市民の関心・参加の度合いも高いのですが、今回の市民交流年というイベントがこれをさらに後押ししたのは間違いありません。これを契機に、今後更に日本とフランスの間で市民の交流が深められていくことを期待し、また、そうなることを確信しています。 |