欧州連合日本政府代表部では、事業のパートナーはEU関係諸機関であること、またEUは本交流年を欧州側で総括する立場にあること、さらに本交流年は草の根レベルからの交流を期待していることなどから、このような多様な側面を的確に捉えた事業を積極的に展開しました。すなわち、事業の対象者をEU諸機関関係者(要人を含む)、有識者・学識経験者、日・EU友好団体、その他日・EU関係に興味のある者(日本への招聘経験者、学生など)とし、日・EU間の友好親善・交流促進の機運を醸成し、また日本を欧州の人々に印象づけるような事業を実施してきました。
具体的には、「『桜の夕べ』コンサート」(4月:日欧に縁の深いピアノ及びヴァイオリン奏者によるデュオ・コンサート)、「『ISAM』展」(9月:日本の水墨画団体による屏風絵の展覧会)、「日・EUシンクタンク円卓会議」(11月:国際交流基金、NIRA、ブリュッセルにあるEPCの三者共催により、地域統合や少子高齢化について討議)等、日本を身近に感じてもらう文化事業から日欧の知的交流に至るまで多彩なものとなりました。さらに1月及び12月にEU側との共催により、欧州委員会内にて、レセプションと和楽器演奏・日本人学校児童合唱等を組み合わせて実施した「日・EU市民交流年オープニング・イベント」及び「同クロージング・イベント」は、本交流年を最も象徴するものとなりました。なお、これらのほとんどの事業において、予想を大きく上回る入場者数となったこと、また日・EU関係の現状及び将来、日本への親近感や憧れなどについて言及していた入場者も多数いたことなどから、当代表部の本交流年に関する取組は満足のいくものであったと考えます。
欧州連合日本政府代表部としては、本交流年をきっかけとして深まった日・EU間の絆を更に強めるべく、来年以降の事業を引き続き鋭意実施していきたいと考えています。 |