外務省 English リンクページ よくある質問集 検索 サイトマップ
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
トップページ 各国・地域情勢 中東
中東
世界地図
アジア 北米 中南米 欧州(NIS諸国を含む) 大洋州 中東 アフリカ


治安への支援

平成15年2月24日


 治安の安定は和平プロセスと復興の進展の鍵を握る、非常に重要な課題です。あらゆる政治・経済・社会活動は、治安が確保されて初めて可能になると言えます。このような観点から、日本は、元兵士の武装解除・動員解除・社会復帰への支援を中心に、地雷対策、文民警察の再建、そして麻薬対策への支援を行っています。

元兵士の復員

 和平プロセスが進展しつつある現在も、アフガニスタンには数十万人にのぼる兵士がいるといわれています。このような地域においては、治安を維持すると共に、人々が再び武器を取る必要のない環境を整備し、紛争の再発を防止することが必要です。そのためには、単に元兵士に新しい働き口を探すだけではなく、新しく国軍を建設し、地方に展開する軍人を一方で新国軍の下に集め、もう一方で多くの軍人達が安心して武器を供出し、新しい国造りに携わるという、「銃から鍬へ」の秩序の変革が求められます。
 「Register for Peace(平和のための登録)」構想は2003年5月のアフガニスタン訪問の際、川口大臣が発表したもので、平和的な生活を送ることを決意した除隊兵士を登録し、職業訓練や雇用促進などの社会復帰支援を行う平和構築プログラムです。これを具体化すべく、日本は、国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)及び国連開発計画(UNDP)と協力し、「平和のためのパートナーシップ計画」を策定してきました。2月22日には「アフガニスタン「平和の定着」東京会議」を開催し、アフガニスタン移行政権より元兵士の武装解除・動員解除・社会復帰プロセスの実施に向けた強いコミットメントが表明されるとともに、参加各国よりDDR(元兵士の武装解除・動員解除・社会統合)支援の決意が表明され、プロセスの促進を目的として総額約5000万ドルのプレッジが表明されました。この会議で日本よりは「平和のためのパートナーシップ計画」へ3500万ドルの資金拠出を行い、今後その円滑な実施を確保しDDRプロセスを包括的に推進する等を表明しました。日本がDDRにつき構想を提示し、主体的にプログラムを策定・実施していくのは初めてのことであり、日本のリーダーシップはアフガニスタン移行政権や関係各国から支持を受けています。

地雷対策

 アフガニスタンの地雷問題は深刻で、1ヶ月に150~300人の被害者が出ているといわれています。地雷の除去は、住民生活や難民・避難民の帰還という人道的な観点から重要であるばかりでなく、アフガニスタン復興・開発の大前提といえます。日本は地雷対策を支援の大きな柱の一つにしており、アフガニスタンで行われている地雷対策分野における最大の支援国となっています。
 2002年1月には、アフガニスタン難民支援活動の一環として、国連機関等の地雷対策を支援しました。この拠出によって、破壊、強奪されていた地雷除去機材(トラック、四輪駆動車、地雷探知機など)が整備されたほか、アフガニスタン人道援助調整官事務所(UNOCHA)の地雷除去活動、赤十字国際委員会(ICRC)による地雷犠牲者への義肢の提供や地雷啓発活動の支援が行われました。
 更に、後述の「緒方イニシアティブ・フェイズ2」の一環として、地雷啓蒙活動による新たな地雷犠牲者発生の防止(将来の予防)、地雷除去活動(現在の対処)、地雷犠牲者支援のためのリハビリセンターの修復、設置(過去の回復)を、関連国連機関、NGOと実施しています。

文民警察の再建

 アフガニスタンでは、長年の戦火により都市の秩序が荒廃し、治安の維持体制が機能不全となりました。人々が安全に安心して生活できる環境づくりが、復興にはかかせません。文民警察再建のため無線通信機器や車両といった機材の供与を検討すべく、2002年8~9月同調査ミッションを現地に派遣しました。


麻薬対策

 アフガニスタンでは、農民の多くがヘロインなどの原料であるケシ栽培に生計を依存しており、世界的な麻薬問題の原因の一つとなっています。また、麻薬取引は各地に割拠する軍閥の資金源となっており、アフガニスタン復興の重大な障害となっています。移行政権は、ケシ栽培禁止を決定するなど、麻薬問題に取り組む強い姿勢を見せていますが、問題の根はきわめて深く、複雑であり、国際社会が一体となって取り組むことが重要です。 日本は、アフガニスタンの麻薬取締能力がほとんど皆無である現状を改善するため、UNDCPの要請に基づき、「アフガニスタンにおける麻薬取締の能力強化に関するプロジェクト」への50万ドルの拠出を行いました。同プロジェクトの目的は、アフガニスタンの麻薬取締担当課に対する組織づくり支援です。更なる支援につき幅広い検討を行っています。



目次
外務省案内 渡航関連情報 各国・地域情勢 外交政策 ODA
会談・訪問 報道・広報 キッズ外務省 資料・公開情報 各種手続き
外務省