「アフガン支援グループ」第4回会合
1998年12月7日及び8日、「アフガン支援グループ」(ASG)の第4回会合が、日本が開催国及び議長国となって、外務省内の会議場において開催されました。また、会合初日の7日(日)夜には、町村信孝外務政務次官主催によるレセプションが、外務省飯倉公館に会合の全出席者を集めて催されました。
ASG第4回会合への参加は、日本の他、オーストリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ノールウェー、ロシア、スウェーデン、スイス、英国、米国、欧州委員会、国際機関、NGO等から、総勢で94名に上りました。スイス及び国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)が参加したのは、今回が初めてのことです。参加国等の増加は、国際社会が引き続き対アフガニスタン支援に高い関心を示していることを示しています。
会合は7日午前、全体議長を務める町村信孝外務政務次官の基調演説によって始まりました。今回の会合では、アフガニスタンの政治・治安情勢、人道援助、人権(ジェンダー問題を含む。)等はもちろんのこと、対人地雷、薬物統制(麻薬)等の重要な議題が、1日半のプログラムを通じ、従来のASG会合以上に多くの時間を費やして議論されました。全体的に、昨今の政治情勢の変化に鑑みて、過去の会合に比べると政治的な側面からの議論が増し、更には、国際社会での懸念事項となっているテロ問題についても言及がなされました。
第4回会合は、最後に議長サマリー(邦文仮訳)(英文)を発表し、8日午後1時に議事をすべて終了しました。次回のASG会合は、スウェーデンが議長国となり、本年夏に開催される予定です。
●国際機関
会合に参加した国際機関は、
国連本部、
国連食糧農業機関(FAO)、世界銀行(IBRD)、国連薬物統制計画(UNDCP)、国連開発計画(UNDP)、国連教育科学文化機関(UNESCO)、国連人口基金(UNFPA)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連児童基金(UNICEF)、国連アフガニスタン人道援助調整事務所(UNOCHA)、世界食糧計画(WFP)、世界保健機関(WHO)、国際移住機関(IOM)等でした。
●NGO
対アフガニスタン人道援助活動を行っている
赤十字国際委員会(ICRC)、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)、ACBAR(アフガニスタンで活動を行っている諸NGOの調整を行うNGO)が参加しました(ACBARについては4名(うち2名はアフガニスタン人)からなる参加団を日本国政府の費用負担で招聘しました。)。日本のNGOからは、日本赤十字社、ペシャワール会、AMDA、燈台、日本ガールスカウト連盟が、オブザーバーとして参加しました。また、特別オブザーバーとして、(社)日本・アフガニスタン協会から松浪健四郎理事長(衆議院議員)の出席を得ました。
●町村信孝政務次官の基調演説
●プログラム
12月7日(月) |
09:30 |
開会式及び町村全体議長による基調演説
議長 町村外務政務次官 |
10:00 |
議題1「アフガニスタンの政治・治安情勢及び今後の見通し」
議長役 天江喜七郎 中近東アフリカ局長 |
11:45 |
議題2「人道援助の現状及び国連国際職員のアフガニスタン復帰のための条件」
議長役 天江喜七郎 中近東アフリカ局長 |
14:30 |
議題3「援助の全面的な再開後の具体的取進めの可能性」
議長役 Sergio Vieira de Mello 国連人道問題担当事務次長 |
16:15 |
議題4「自然災害及び地雷」
議長役 Erick de Mul 国連アフガニスタン人道援助調整官 |
19:00 |
町村全体議長主催レセプション(於飯倉公館) |
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12月8日(火) |
09:15 |
議題5「人権及びジェンダー問題」
議長役 赤阪清隆 国際社会協力部審議官 |
10:45 |
議題6「麻薬問題」
議長役 Christian Kornevall 国連薬物統制計画地域センター代表
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12:30 |
閉会式及び議長サマリーの発表
議長 町村外務政務次官 |
●議長サマリー(邦文仮訳)
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