![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() | ||||||||||
|
トップページ > 各国・地域情勢 > 中東 |
![]() |
||||||
![]() |
||||||
|
アフガニスタン支援グループ第4回会合
町村政務次官(全体議長)基調演説(骨子)
(1998年12月7日)
(冒頭)
- 本会合において新たな参加者を得たことは喜ばしい。
- アフガン情勢は、今夏以降、タリバーンが北部地域に進攻したことにより劇的に変化。その他の経緯もあり、国連機関スタッフ及び多くのNGOがアフガニスタンから撤退。
- ブラヒミ特使の尽力もあり、多少の事態の進展は見られたが、現在も状況は基本的に変わっていない。
(アフガニスタン情勢)
- アフガニスタンで紛争が継続していることは、テロ、麻薬、人権、性別、及び地雷の問題等、人道的及び社会的条件に悪影響を及ぼしている。
- 今夏以降の政治的・社会的情勢の悪化により、人道援助に関する基本的条件が損なわれ、現在、現地職員による対応のみとなっている。
- 問題は、撤退した国連機関スタッフ及び多くのNGOが、如何なる条件の下、いつアフガニスタンに帰還出来るかということ。
- 中長期的には、タリバーンと如何なる関係を構築することが適切か、という問題を避けては通れない。
- アフガニスタンには、膨大な人道援助のニーズがあり、厳冬期を迎えようとしている現在、その緊急性は増している。
- 本会合で検討すべきは、第1に、アフガニスタンにおける緊急人道援助の内容と形態、第2に、人道援助活動の完全な再開の条件、第3に、各々のグループ・機関による人道援助活動の全体的な効率及び調整の改善、である。
(我が国の対アフガニスタン政策)
- 国連の努力に対する支援が我が国の対アフガニスタン政策の中心。特にブラヒミ特使の努力を評価。
- 1988年に国連アフガニスタン・パキスタン仲介ミッション(UNGOMAP)へ政務官を派遣。最近までは、高橋氏が国連アフガニスタン特別ミッション(UNSMA)の政務官として活躍。
- この機会に、我が国は、アフガニスタンよりの適当な代表者の参加を得た形で、アフガン和平・復興のための国際会議を本邦で開催する用意がある、とのコミットメントを再確認する。
- 我が国は、カンボディアでの経験から、繰り返し、かつ忍耐をもって、紛争当事者を和平構築プロセスに参加させることの重要性を学んだ。
- 自分(町村政務次官)は、本年11月、地雷問題国際フォーラムにおいて基調演説を行う機会を得た。援助関係者とカンボディア政府職員が協力して作業を行っている姿に深い感銘を受けた。
- アフガニスタンはアジアの悲劇であり、一日も早く和平が達成され、国際社会が同国の復興のために十分な形で支援ができるような環境が整うことを願ってやまない。
- 文部大臣を務めた経験から、自分(町村政務次官)は、教育、人造り、文化、女性及び子供の問題にも特に強い関心を有している。アフガニスタンの女性及び子供達が平和かつ健康的な環境の下で教育を受ける機会を得られる日が来ることを切に希望。また、バーミヤンの文化的遺産等が適切に保護されることを切に希望。
(我が国の対アフガニスタン援助)
- 我が国は、和平に向けた努力と平行して、国連機関やNGOとともに、アフガニスタン国民の人道上のニーズに応えるべく努力してきた。
- 内戦が勃発した1979年以来、我が国は、4億米ドル以上に相当する支援を行ってきた。
- 今春より、国連機関と協力して、近隣諸国からの難民帰還を支援するアズラ・テジン計画を開始。
- 主にアフガニスタンを中心に周辺国も含め、アフガニスタン難民及び避難民に対する支援活動を行っているNGO等を対象として、草の根無償資金協力により、今後2年間で150万ドル程度の支援を行っていく所存。
- 更に、今般、各々100万ドルを、赤十字国際委員会(ICRC)及び国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のそれぞれのアフガニスタン計画に対し拠出することとした。
(「共同計画」(コモン・プログラミング)構想 (注) )
- 我が国は、この新しい構想を強く支持。
- 「共同計画」は、他の類似のケースにも適用され得るものと確信。
- 我が国は、この新たなアプローチの具体的実施に当たり、積極的役割を果たす所存。
(注) 1998年5月の第3回ASG会合にて国連側より提唱された構想。これは、非効率になりがちであった国際援助を、国連が中心となり、援助国、NGOの意見も採り入れながら、各機関の所掌分野にまたがるアプローチをとって、限りある資金をより効率的に使うことで、より良い成果を生み出そうというもの。現在、その具体化に向け関係者の間で作業が行われている。
(結語)
- 本会合が、アフガニスタンにおける人道支援活動の完全な再開に向けた筋道をつけ、援助調整の新たなアプローチの構築に関するコンセンサスに達し、アフガン和平に向けた国際社会の共通のコミットメントを新たにするものとなるよう希望。
BACK / 目次 |
| ||||||||||
![]() |