イラク(サマーワを含むムサンナー県)における草の根・人間の安全保障無償資金協力について
平成16年11月18日
- わが国政府は、イラク南部のムサンナー県サマーワ市の慢性的な電力不足に対処することを目的に、ムサンナー県電力局に対して、小型発電機9台の調達に必要となる総額約136万2千ドル(約1億4,980万円)の草の根・人間の安全保障無償資金協力を行うことを決定した。
- イラク全土で電力が不足している中で、県内に発電所がなく他県から電力が供給されているムサンナー県のサマーワ市では恒常的に毎日10時間程度の停電が発生しており、住民生活は大きな打撃を受けている。特に貧困層の多いサマーワ市北部の1つの地区及び中心部の3つの地区では、停電時に稼働する発電機が設置されていないため、地区内の集合住宅に居住する1,260世帯の住民は日常生活に支障をきたしている。また、同地区内の小学校や上下水道ポンプも本来の機能を発揮できない状況にある。
今回の支援では、ムサンナー県電力局に小型発電機を合計9台(750kVA:6台、500kVA:3台)供与し、サマーワ市内北部及び中心部における4地区の電力不足を解消することで、同地区の居住環境の向上及び小学校、上下水道ポンプの機能回復に繋げるものである。
- この協力の実施により、サマーワ市内北部及び中心部における4地区の集合住宅1,260世帯、小学校及び上下水道ポンプに対して電力を安定的に供給することが可能となり、これを通じて同地区住民の民生の安定に資することが期待される。
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