イラク(サマーワを含むムサンナー県)における草の根・人間の安全保障無償資金協力について
平成16年9月17日
- わが国政府は、イラク南部のムサンナー県における草の根・人間の安全保障無償資金協力として、ムサンナー県の医療輸送体制を強化することを目的に、ムサンナー県保健局に対して、救急車32台の調達に必要となる総額約135万ドル(約1億4,890万円)の草の根・人間の安全保障無償資金協力を行うことを決定した。
- ムサンナー県の医療体制は、サマーワ総合病院、サマーワ母子病院、ルメイサ総合病院、ヒドゥル総合病院の4病院と県内に所在する30のPHC(プライマリー・ヘルス・ケア)施設により支えられているが、医療施設間での患者の搬送に必要な救急車が不足しており、患者を他の医療施設へ搬送し、適切な医療サービスを受診させることが出来ない等の支障が生じている。
今回の支援では、ムサンナー県保健局に救急車を合計32台供与し、医療機関間の患者輸送体制を整備することで、ムサンナー県内の医療輸送体制を回復させ、医療サービスを受診する際の負担を軽減することで、ムサンナー県全体の医療サービスの向上に繋げるものである。
- この協力の実施により、サマーワに派遣されている陸上自衛隊医療チームの活動や緊急無償資金協力や草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じて、これまでに実施しているサマーワ総合病院を始めとするムサンナー県内の医療機関の機能回復等の支援との相乗効果が期待される。
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