アンティグア・バーブーダの「水産センター建設計画(第2期)」に対する無償資金協力について
平成16年7月12日
- わが国政府は、アンティグア・バーブーダ政府に対し、水産センター建設計画(the Project for Construction of Fisheries Center)(第2期)」の実施に資することを目的として、7億5,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、現地時間7月12日(月)、セントジョーンズ市において、わが方加藤重信駐アンティグア・バーブーダ国大使(トリニダード・トバゴにて兼轄)と先方ハロルド・ラベル外務大臣(Hon. Harold Lovell, Minister of Foreign Affairs)との間で行われた。
- アンティグア・バーブーダの経済は主として観光業による収入に依存しているが、米国でのテロ事件以降、観光客が減少したことにより厳しい状況にある。一方で、水産業は今後産業振興の可能性の高い分野として位置づけられており、同国政府は水産物の国内安定供給による輸入代替、観光業等他分野への貢献および高級魚介類の輸出による外貨獲得を図り、経済水域内の漁業資源の適切な開発と管理による持続的な利用を促進することを基本目標に掲げている。
このような状況の下、アンティグア・バーブーダ政府は、国内最大の漁港であり、バーブーダ島で漁獲された水産物の集散地でもあるアンティグア島のポイントワーフに水揚げ施設や国際的な衛生基準に準拠した加工場・検査場を建設し、衛生的で安全な加工水産物(切り身等)を市場に供給することを目的に、「水産センター建設計画」を策定し、水揚施設や加工場の建設、および製氷機等の機材の調達に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、漁獲物の輸送の効率化、および観光客向けのレストランや近隣諸国への安全性の高い水産物の出荷が可能となり、零細漁民の収入改善が期待される。
(参考)
アンティグア・バーブーダは、小アンティル諸島に位置し、面積は約442km2(種子島程度)、人口は約6.8万人、一人あたりのGNI(国内総所得)は約9,070米ドルである。
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