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報道発表


バングラデシュの「第五次多目的サイクロンシェルター建設計画」に対する無償資金協力について


平成16年6月17日


  1. わが国政府は、バングラデシュ人民共和国政府に対し、「第五次多目的サイクロンシェルター建設計画」(the Project for Construction of Multipurpose Cyclone Shelters(Phase V))に資することを目的として、6億4,500万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月17日(木)、ダッカにおいて、わが方堀口松城駐バングラデシュ国大使と先方ミルジャ・タサドゥック・フセイン・ベッグ大蔵省経済関係局次官(Mr. Mirza Tasadduq Hussain Beg, Secretary, Economic Relations Deivision, Ministry of Finance)との間で行われた。

  2. バングラデシュの国土は海抜9m以下の沖積平野が国土の約8割を占めているが、これらの地域においては、雨期の冠水や洪水による被害のため、社会的・経済的にも多大な影響を受けており、洪水対策は国家の最重要課題となっている。特にベンガル湾沿岸地帯では、度重なるサイクロンの襲来による高潮災害に見舞われ、多くの人命、家畜及び財産が被害を受けており、1991年に発生したサイクロンでは14万人もの人命が失われている。
     この災害を契機に、サイクロンによる高潮被害からの避難施設として、各国・国際機関等によるサイクロンシェルターの建設が始められ、1993年7月にはUNDP(国連開発計画)と世銀の協力の下、多目的サイクロンシェルターに関するマスタープランが作成された。この中で、平常時は教育施設として活用できるシェルターの建設が提案されており、2002年までに2,500棟のシェルターの建設を目標とする計画が策定されている。
     この計画に基づき、わが国を含む各国および国際機関等の支援を受けつつシェルターの建設が進められてきたが、これまでのところマスタープランにおいて必要とされた目標の52%に当たる約1,300棟の完成にとどまっており、バングラデシュ政府は、マスタープランの目標年次を2013年まで延長し、残る約1,200棟のシェルターを建設することとしている。
     このような状況の下、バングラデシュ政府は「第五次多目的サイクロンシェルター建設計画」を策定し、高度危険地域における20棟の多目的サイクロンシェルターの建設のために必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきており、これはバングラデシュに対するわが国の援助重点分野(災害対策)に合致するため実施することとしたものである。

  3. この計画の実施により、ベンガル湾沿岸部の高度危険地域に居住する約3万7,000人の避難場所が確保されるとともに、平常時は小学校として活用されることにより、既存の初等学校における教室不足を解消し、学習環境が改善されることが期待される。

    (参考)
     バングラデシュ人民共和国は、約14万4,000平方kmの国土と約1億3,000万人の人口を有し、ガンジズ、ブラマプトラ、メグナの三大河川によって形成された世界最大のデルタ(三角州)上に位置している。一人当たりのGNI(国民総所得)は約360ドルと発展段階の低い後発開発途上国であり、貧困削減が重要課題となっている。

・ 経済協力局 無償資金協力課


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