1. |
「日・メキシコ・パートナーシップ・プログラム」に関する枠組み文書の署名は、10月16日(木)、東京(官邸)において、小泉純一郎総理大臣およびビセンテ・フォックス大統領の立ち会いの下、わが方川口順子外務大臣と先方ルイス・エルネスト・デルベス外務大臣(Luis Ernesto Derbez, Secretary for Foreign Relations)との間で行われた。
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2. |
この枠組み文書は、日・メキシコ両国政府が、二国間技術協力を強化し、他の途上国の経済的・社会開発を推進することを目的とした意図表明書であり、わが国は、これまで技術協力を実施してきた国々の中でも、より開発が進んだ国々と連携して、他の途上国に対する技術協力(三角協力)を実施してきている。こうした協力を通じ、パートナー国の援助実施能力強化、ひいては援助供与国化への支援も行っている。なお、わが国は、既にタイ、シンガポール、エジプト、チュニジア、チリ、ブラジル、アルゼンチン、フィリピン、モロッコと「パートナーシップ・プログラム」を開始しており、メキシコは第10番目となる。
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3. |
この枠組み文書の主な内容。
(1) |
研修事業
(イ) |
第三国研修事業(わが国がこれまでメキシコに対し移転してきた技術を活用し、第三国から研修員をメキシコに受入れるもの)の実施促進および両国での費用分担 |
(ロ) |
共同研修(わが国が過去にメキシコに対し技術移転を行っていない分野で日・メキシコ両国の経験・技術を第三国に対し活用するもの)の実施促進および両国での費用分担 |
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(2) |
第三国における両国実施の技術協力プロジェクトへの専門家派遣 |
(3) |
第三国における合同セミナーの開催 |
(4) |
両国政府が設立する計画委員会が、毎年本件枠組みの年次実施計画を策定する。 |
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4. |
この枠組み文書の署名により、わが国とメキシコが開発パートナーとしての連携・協力を一層促進させるとともに、わが国の対中南米・カリブ諸国等他の途上国に対するより効果的・効率的な技術協力が実現することが期待される。また、この枠組み文書の署名がフォックス大統領訪日の機会に実現したことは、日本とメキシコが目指す新たな時代に相応しいパートナーシップを象徴するものであり、二国間関係が更に強化されることも期待される。
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