エジプトの「第二次地域環境監視網機材整備計画」に対する無償資金協力について
平成14年12月23日
- わが国政府は、エジプト・アラブ共和国政府に対し、「第二次地域環境監視網機材整備計画(Project for Supply of Equipment for the Regional Environmental Monitoring Network(Phase II))」に資することを目的として、5億4,800万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、12月23日(月)、カイロにおいて、わが方浦部和好在エジプト大使と先方ファイザ・アブルナガ外務担当国務大臣(H.E. Mrs. Fayza Aboulnaga, Minister of State for Foreign Affairs)との間で行われた。
- エジプトでは、近年、都市化・工業化の進展により、大気汚染や水質汚染等の環境問題が深刻化しつつあり、農林水産業や自然環境への悪影響が懸念されると同時に都市住民の健康に対する脅威となっている。この問題に対処するため、同国政府は1994年に環境法を制定すると同時に、環境庁を設置して環境保全に取り組んでいる。
このような中、エジプト環境庁は、首都カイロと8つの地方都市に環境監視局を設けて全国レベルの環境監視網を整備する計画を進めているが、同国の財政事情の悪化のため、環境監視網整備に不可欠な環境監視用の機材の調達が困難な状況となっている。
このような状況の下、エジプト政府は大気汚染や水質汚染の監視用の機材整備を目的とする「第二次地域環境監視網機材整備計画」を策定し、この計画の実施のための大気・水質モニタリング機材、分析機器等の購入に必要な資金につき、わが国に対して無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、大気汚染や水質汚染に関する全国レベルでの監視網が整備され、公害発生源に対して、法的に取り締まりを進めるための十分な能力を環境庁が有することとなり、エジプトにおける環境保全対策が実効的に進展することが期待される。
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