セネガルの「初等教育教材整備計画」に対する無償資金協力について
平成14年10月7日
- わが国政府は、セネガル共和国政府に対し、「初等教育教材整備計画」(Projet de fourniture des manuels et des equipements scolaires pour les apprentissages)の実施に資することを目的として、3億100万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、10月7日(月)ダカールにおいて、わが方古屋昭彦在セネガル大使と先方アブドゥライ・ディオップ経済・財政大臣(Monsieur Abdoulaye DIOP, Ministre de l'Economie et des Finances)との間で行われた。
- セネガル政府は、初等教育の普及を重点課題と位置づけ、2010年までの初等教育における完全就学率の達成を目標に設定し、1998年に「国家開発政策」、2000年に「教育・訓練10カ年計画」を策定し、各援助国の支援を受けながら、初等教育環境の改善に努力している。わが国も1991年度から4次に亘り、小学校教室の建設に対し無償資金協力を行ってきている。
しかしながら、同国の初等教育環境の改善はなかなか捗らず、未だ教室等施設の不足のみならず、教科書や辞書あるいは地球儀等の教材ほか、黒板等の教室設備が絶対的に不足している。特に、教科書に関しては、現在1冊の教科書を生徒5、6人で共有して使用している状況にあり、セネガル政府はこうした状況を改善するため、2000年11月より、生徒1人につき1冊の教科書配布を目標として、援助国・機関の支援を得つつ、これまで小学校に約256万冊の教科書の無償配布を行っているが、依然として127万冊が不足する状況にある。
このような状況の下、セネガル政府は、教育の質の向上、初等教育の環境整備を目的とした「初等教育教材整備計画」を策定し、この計画の教材および教育用機材の調達のために必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、わが国の小学校建設の対象となったダカール、ティエス、ルーガ、カオラック、ファティク各州の小学校において、学校の管理の下、教科書と副教材が生徒1人1人に貸与されるほか、図書保管庫、黒板、地球儀等が供与され、セネガルにおける初等教育のレベルの向上に寄与することが期待される。
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