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事務次官会見記録 (平成11年10月25日(月)18:10~ 於会見室)(事務次官)キルギスの人質事件はご存知のような形で無事終わった。これについては、先ほどの官房長官の記者会見で申し上げるべきことはほぼ尽きているだろうと思う。若干私の個人的な感情を言えば、実のところ今日も非常に怖かったのは、この種の話は最後の大詰めのところで、よく「下駄を履くまで」という言葉があるが、本当に人質の方が出て来て、それを物理的にわが方の側の保護下というか、受け取るというか、それまでは何が起きるか分からないことばかりあって、特に最後のそういうところの引き渡しが一番リスクがあるわけで、その意味で本当に「ヘリコプターに乗るところで確認しました」ということを私どもの松田参事官から一報が入るまでは、全く心境としては「五分五分」ぐらいのところで見ていた。というのは、もう一つこの種の話は、糠喜びに終わると後がものすごく疲れるものだから、そこのところが非常に最後まで「一種身構えた」という感じで眺めていた次第である。
この間、報道については報道管制させていただいているのでフラストを感じられた方がおありになると思うが、基本的にはわれわれによるコメントが何がしかの形でいろいろ伝わって、その結果として物事の解決がより複雑化するというようなことが少しでもあってはならないと思ったので、あえて通常の外交案件とは全く違う扱いにさせていただいたわけである。他の案件だと「こういう考え方に立ってこう対応している」という話はいろいろさせていただくわけだが、これは「人の命をどう救うか」という全く違う案件だと思ったものだから、そういう扱いにさせていただいた。そこはご理解いただきたいと思う。今後同種のようなことでまた同じようなことをやらなければならないような事態が生じないよう願う次第である。地球温暖化防止ボン会議(冒頭発言)
(事務次官)「気候変動枠組条約第5回締約国会議」(COP5)が本日25日から11月5日の日程で、ドイツのボンで開催される。ちょうど今ごろ始まったようである。わが国からは小池地球環境問題担当大使が政府代表として参加している。この会議は、京都議定書に規定された排出量取引等の詳細事項について可能な限りの詰めを行い、次回COP6(2001年春頃まで)でいろいろな事項について合意を見るためのひとつの重要なステップである。ご記憶の通り、わが国としては地球温暖化防止京都会議を開催した。京都議定書を発効させるための条件整備を重視しており、そのような観点からこの会議に一生懸命取り組んでいるという状況である。
キルギス関連
(問)「最後まで怖かった」という話だが、先週同じような動きがあったときは解放にはならなかった。今回ずいぶん早い段階で「解放されるのではないか」という話になってきたが、いままでと今回との大きな違い、解放の確実性が非常に高いと思われた理由、分析にはどんなものがあるか。
(事務次官)どうもキルギス側の方が人質の方たちと物理的なコンタクトをし、それに基づいていろいろ話をしているとの感触を得たので、その意味で「もしかすると動くかもしれない」と思った。「もしかすると動くかもしれない」と思う程度において、若干今度の方がその度合いが大きかったかもしれない。前回もいろいろな動きがあったわけだし、いろんな動きや情報が飛び交うわけだが、その話を聞いているだけでは全然駄目なわけで、ここはこの前の時も証明された次第だが、言ってみれば「物理的に物事が動かない限り、いくら言葉が出ても全く意味がない」という前提で、常に作業をしていたわけである。
(問)今回のキルギス政府の対応を次官として非常に満足なさっているか、それとも何か今後に反省点を残すようなことはあるか。
(事務次官)キルギス政府について日本で反省しろという話は、私はよく分からない。本件は事件発生以来、キルギス政府の責任で対応してもらっていて、それは時間はかかったけれど非常によくやってもらったと思う。大変難しい状況での話だったわけである。
(問)キルギスの議員からなどいろいろな情報が乱れ飛んで、それが情報を錯綜させることにもなったと思うが、その辺は次官はどのようにご覧になっているか。
(事務次官)「まあいろんな情報があるなあ」ということで、ものすごいいろんなチャンネルがあるなということがあったが、そういう表に飛び交う話とは別に、恐らくキルギス政府は非常にきちんと緊密なやり取りを進めていた。実感としては「いろんな話が飛び交ったなあ。みなさんもご苦労さまでしたなあ」という気がする。ただ、本当のところを言って、あまりああいうのが飛び交って、われわれは「いやこれはガセだな」と判断できるわけであるが、犯人側がそれに振り回されたりして彼らの対応を変えるということになると、それはそれで結果として解決に動き得たかもしれないのが噸座していたのかもしれないし、今となっては検証できないが、ゲリラのリーダーたち一人一人にインタビューを10時間ぐらいやるという話は所詮オプションとしてないわけで、従って分からない。分からないけれども、あまりに情報が飛び交う中での決を図るというのは、われわれから言えば、少なくとも物事が単純にはならなかったという気がする。
(問)身代金の話だが、官房長官は会見で否定していたが、これは政府として払っていないという意味か。それとも人質解放の過程の中で政府であるなしを問わず、そういう身代金が支払われていないという意味か。
(事務次官)(身代金が払われたという事実は)全くない。
(問)武装勢力側が身代金を要求してきた事実はあるのか。
(事務次官)一切知らない。
(問)否定ではなく知らないということか。
(事務次官)キルギス側が基本的には武装勢力とやり取りした話である。われわれとしてはそんなものがあったとは承知していない。
(問)今回日本人4人と通訳1人計5人が解放されたことによって、武装勢力は安全を確保されたということになるのか。
(事務次官)その辺は、武装勢力とキルギス当局との間でどういう形の話になっているかは、われわれは関知していない。
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