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事務次官会見記録(平成13年8月)


INDEX


・ 事務次官会見記録(8月27日)
 ・ ミャンマーにおける国民民主連盟(NLD)議長等に対する行動制限措置の解除
 ・ 本日の省議(外務省不祥事との関連等)
 ・ 在豪州大使館元館員による公金流用疑惑及び外務省幹部による口止め工作の疑い
 ・ 外務省のホテル代水増し請求疑惑
 ・ 来年度予算における報償費の40%削減
 ・ 大臣による川島前次官の顧問就任拒否




・ 事務次官会見記録(8月13日)
 ・ 小泉総理の靖国神社参拝
 ・ 在パラオ大使館元職員の処分




・ 新旧次官合同記者会見記録(8月10日)
 ・ 川島前次官離任会見
 ・ 野上新次官就任会見




・ 事務次官会見記録(8月6日)
 ・ 九州・沖縄サミット準備事務局のハイヤー契約に係わる不正事件
 ・ 露朝首脳会談
 ・ 小泉総理の靖国神社参拝問題
 ・ 次官の退任




事務次官会見記録 (平成13年8月27日(月) 17:30~ 於会見室)

・ ミャンマーにおける国民民主連盟(NLD)議長等に対する行動制限措置の解除

(事務次官)最初に自分の方から、ミャンマーにおける国民民主連盟(NLD)議長等に対する行動制限措置の解除について一言申し上げる。わが国として、8月26日、ミャンマー政府が国民民主連盟アウン・シュエ議長及びティン・ウー同副議長に対する行動制限措置を解除したことは、ミャンマー政府とアウン・サン・スー・チー女史との間の信頼醸成を更に進め、両者による更なる対話の進展に向けた環境を醸成するものとして歓迎するものである。今回のミャンマーの措置は、わが国やラザリ国連事務総長特使をはじめとする国際社会による働きかけを踏まえたものであり、われわれとしては同政府の今般の措置を評価する。われわれとしては、今後更なる政治犯の釈放が行われるとともに、政府とスー・チー女史との対話が一層進捗し、ミャンマーの民主化と国民和解が進展することを期待する。

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・ 本日の省議(外務省不祥事との関連等)

(問)只今省議があったようであるが、かいつまんでご説明いただきたい。

(事務次官)省議は、基本的には来年度予算の問題について、官房長、経済協力局長、国際社会協力部長等よりの説明があった。ご承知のようにODAの10%削減、また円安により、去年の予算に比べて支出官レートが相当変わっているので、かなり厳しいという点も踏まえて、意見交換をした。もちろん、外務大臣、植竹副大臣、山口政務官、丸谷政務官からそれぞれ報告があった。外務大臣からは基本的には外交部会の話があり、植竹副大臣、丸谷政務官からはそれぞれの出張の報告があった。

(問)大臣から「厳しい中で頑張っていきましょう」というような話が最後にあったというような話を聞いているが、一般的な話のみだったのか。

(事務次官)最初に大臣から冒頭の言葉があり、最後に植竹副大臣より「明るくやっていきましょう」という話があった。

(問)大臣からは具体的にどのような話があったのか。

(事務次官)大臣からは、要するに「こういう状況であるが、みんなで意見を交わしながら、外務省のやるべきことをやっていきましょう」ということであった。

(問)不祥事が相次いでいることを受けて、今日の省議で、この問題に関して今後どうしていくかという話は特に出なかったのか。

(事務次官)それは自分から申し上げた。

(問)ご紹介いただきたい。

(事務次官)要するに、「今国民の外務省を見る目は非常に厳しい」ということ。それから、もう1つは、これは自分の就任時にも省員に言ったことであるが、「だからと言って外務省が機能していないと言われること自体、最も外務省として恥ずかしいことである。アジア情勢、そして、総理のアジア訪問等が検討されていることでもあり、更には米国経済が厳しくなってきている折に米欧関係等もきちんとしなければいけない。外務省はちゃんと仕事をしているんだということを、この前冒頭にも申し上げたが、プロとしてのプライドを持って仕事をしよう」ということである。それを受けて植竹副大臣から、「明るくやっていこう」という話があった。いろいろな不祥事があって、世間の外務省に対する評価が厳しいということは省員一人一人が自覚すべき問題ではあるが、他方、ご承知のように、ほとんどの人たちは毎日夜遅くまで仕事しており、今日外交部会でもそういった点について「ちゃんとやっている人は本当にちゃんとやっているのだから、萎縮するな」というような言葉も党の出席者よりあったようである。そういったことを踏まえて、「襟を正すべきところは正すし、外からの批判について素直に聞くべき点はもちろんそうであるが、他方、われわれは仕事をしているのであるから、その仕事についてはきちんとプライドを持ってやろう」ということである。

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・ 在豪州大使館元館員による公金流用疑惑及び外務省幹部による口止め工作の疑い

(問)在豪州大使館の関係で、「口止め疑惑」が報じられているが、事実関係はどうであるか。

(事務次官)この件についてはいろいろあって、調査の過程で調査に当たった者が調査されている者にどういった印象を与えたかという点は、正直なところ、われわれもその場にいなかったのでよくわからない。調査に当たった者は「口止め」というようなことは言っていないということである。ただ、もちろんわれわれとしては、仮にそういった調査に当たる時の対応ぶりが調査の対象となった者にプレッシャーをかけているというような誤解を与えているとすれば、それはやはりやり方が問題であり、その件が伝えられた時に荒木副大臣(当時)、川島事務次官(当時)等より本人に対して、「調査を一所懸命やるのはいいが、やり方、対応ぶり等について、そういったことが誤解を与えるようであってはいけない」という注意をしたと承知している。

(問)口止めがあったか、なかったかについては外務省はどう捉えているのか。

(事務次官)われわれとしては、本来調査を担当していた者が関係者にいろいろなことを聞いている際に、先程申し上げたように、正直なところ、幹部が出てきていろいろ言えば、調査を受ける側に「それなりのプレッシャーを受けている」という感じを持たれるかもしれない。したがって、「口止めということはしていない」と本人ははっきり言っているし、仮にそういった印象を与えたとすれば、それはやはりやり方についてもう少し注意が必要だったのではないかということで、注意をしたということである。これは荒木副大臣及び川島次官双方から、「もう少しヒアリング等の仕方について十分な配慮が必要だったのではないか」と注意したと聞いている。

(問)組織の背後関係のようなものを指摘する報道があったと思うが、その点についてはどうお考えか。

(事務次官)ご承知のように、荒木委員会で、荒木副大臣を中心として相当な調査をやって、結論としてはそういったような事実は認められなかったということである。かつ、今ご指摘の「口止め」とかそういったような話がその時点でも出たわけであるが、それを踏まえて荒木副大臣は改めてもう1回調査をしたが、事実関係等について新たなものは出てこなかった。だから、外務大臣も出席されていた外務委員会で杉浦副大臣からきちんと報告している。

(問)今日大臣がそれを受けて、「もう1回白黒はっきりさせなくてはいけない」と発言しているが、再調査するということになるのか。

(事務次官)われわれは今(再調査は)考えていない。これは荒木副大臣の下で、かなりきちんとやって、更にその後も、今ご指摘の「口止め」のようないろいろな議論があり、もう1回(調査を)やっている。それでも出てきていないし、かつそれは、そういった旨を外務委員会でも報告しているので、改めて白黒云々というのは、われわれとしては具体的にどういうことかなという感じである。

(問)「白黒はっきり」というのは自分が尾ひれを付けていったのであり、「もう1回はっきりさせなければいけない」というようなことを(大臣が)発言されている。

(事務次官)それはもう外務委員会で報告している話である。

(問)事実関係の確認であるが、先程「外務委員会で報告している」とおっしゃったが、荒木副大臣若しくは川島次官から調査に当たった人間に対して、「もう少し十分な配慮が必要だった」と注意した経緯があったこととか、荒木委員会でもう1回調査をし直したとか、そういうことは外務委員会では出ていない。もう1回議事録を読み直すなりして確認していただけないか。こういうことは外務委員会では出ていない。

(事務次官)6月6日に調査結果を総合して、外務委員会で杉浦副大臣から答弁しているはずである。

(問)している。

(事務次官)荒木副大臣や川島事務次官が調査のやり方について、端的に言えば、「幹部が若い人にいろいろ調査する時に、相手側がある意味で威圧感とか、口止めと取られるような誤解が仮に生じたとすれば、それは言い方、探り方等についてもう少し反省するとかあったのではないか」という形で注意しているということであって、それはもちろん外務委員会でそこをご報告したということは自分は申し上げていなかったはずである。そういったことは事実関係としてわれわれはやっているということである。

(問)再調査をしたところのくだりで「報告をしている」とおっしゃったが。

(事務次官)荒木副大臣が、そういった噂等も踏まえて、2度にわたって調査している。ところが、結論として、言われているような事実関係は把握できなかった。要するに、口止めとか、プレッシャーがかかったというふうに調査された者が受け取ったということではなくて、元にある在豪州大使館の件についていろいろ言われていたことについては、荒木副大臣は1度調査して、そういったことはないということであった。またいろいろ口止めがあったとかないとかいうことを、省内でも言った者がいるので、更にもう1回改めて調査したが、結果としてそういう事実はつかめなかった。その結果を、6月6日の衆議院外務委員会でご報告したということである。

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・ 外務省のホテル代水増し請求疑惑

(問)今日の朝刊で、外務省内の複数の課でホテル代を水増しして裏金作りをしていたという報道があったが、これについての事実関係はどうか。

(事務次官)これは結論から申し上げると、ハイヤーに関連する水増し請求の件があって、今日の新聞で報道されたような話も含めて、杉浦副大臣だったと思うが、記者会見で「こういった問題も含めて全部今調査しているところだ」と申し上げているわけで、われわれは今一所懸命調査している。もちろん、調査している以上、きちんとした事実関係等が把握できれば、ご報告する。

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・ 来年度予算における報償費の40%削減

(問)今日自民党の部会等があって、外務省の概算要求の方針が固まったと思うが、その中で報償費は40%全面的に削減で要求されるということである。これは、それだけカットすると外交活動に影響が出るのではないかという見方がある半面、うち25%は別立てで、これまで明らかにされなかったものの使途を明らかにして要求されるということで、そう影響が出ないのではないかというような見方もあるが、次官自身はこの割合についてはどうお考えか。

(事務次官)40%の中の25%というのは、これからの財政当局との折衝を踏まえて最終的にどうなるかわからないが、残りの15%分というのは相当節約、効率的使用、削減ということで、相当襟を正してやっていくので、自由度というか、いろいろな支障が出るかどうかわからないが、従来に比べれば15%分というのは相当これから厳しくなってくると思う。

(問)どういう部分を「外出し」にして、どういうものを「節約」と考えられているのか。

(事務次官)外に出るのは各種レセプション等、内閣総理大臣の外国訪問等に関する経費である。節約については、基本的な姿勢の問題であって、「どれについてどれだけ」とかそういうことはお答えできない。これは報償費の性格上申し上げられない。

(問)各種レセプションというのはどういうものか。

(事務次官)天皇誕生日とか、そういうものである。

(問)ワイン代というのは含まれるのか。

(事務次官)レセプション等にワイン等は当然使うであろうし、それから通常の公邸におけるもの等については、もちろんワイン等も入る。

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・ 大臣による川島前次官の顧問就任拒否

(問)先週大臣の記者会見で、大臣が「川島前次官の顧問就任については、在任中に不祥事が起きているということもあって、認められない」と言われたが、新旧次官の引き継ぎにおいて、顧問に就任されないと支障があるのか。

(事務次官)川島前次官はもう私人であるので、自分としては、外交上機密に当たるような事実は彼に対しては話せないし、資料も見せられない。川島前次官の方に支障があるのではなくて、自分の方に、公務員法違反で支障が出てくる。

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事務次官会見記録 (平成13年8月13日(月) 17:30~ 於会見室)

・ 小泉総理の靖国神社参拝

(問)次官はご承知だと思うが、総理が先程靖国神社を参拝された。この問題をめぐっては近隣諸国の反発が予想されるが、外務省としてどのような対応を取られるのか。

(事務次官)今日の1時間前の話であり、これから近隣諸国がどういう反応をするかについては十分慎重に見極めた上で対応を考えるということだと思う。

(問)今「見きわめて」と次官はおっしゃったが、今この時点で中韓両国から問い合わせ等というのは外務省には入っていないのか。

(事務次官)今の時点ではない。

(問)逆に、大使館等に「こういう理由である」という説明をするお考えはないのか。

(事務次官)本日の官房長官の記者会見でも発言があったように、官房長官が記者会見をする直前に、総理談話を外交ルートで在京韓国大使館及び在京中国大使館にご説明した。

(問)どなたが説明されたのか。

(事務次官)アジア大洋州局長である。

(問)韓国、中国のどなたに説明されたのか。

(事務次官)韓国は公使、中国は大使である。

(問)いつ頃説明されたのか。

(事務次官)直前である。今日の午後の遅い時間だと聞いている。

(問)参拝の直前か。

(事務次官)官房長官の会見の少し前だと思う。

(問)秋には上海でAPECがあり、その際に日中首脳会談が予想されるが、その辺りに政府としてどう対応していくのか。

(事務次官)総理談話にもあるように、総理自身は中国、韓国の要路の人たちと膝を交えてアジアの未来、アジアの平和、発展、さらには総理のいろいろな真意について話をしたいと述べているので、総理はそういったことは考えておられると思う。ただ、今どういうスケジュールがあるか等、われわれはまだ具体的な案は持っていない。

(問)APEC以外の場を、中国、韓国が受け入れるかどうかは別として、日本側から首脳会談を呼びかける可能性はあるのか。

(事務次官)そういった点について、今総理から具体的なご指示はない。

(問)先程のアジア大洋州局長の説明に対して、中国の大使等からどんな話があったのか。また、いきなり首脳会談を呼びかけるのではなくて、向こう側が受け入れるかどうかは別として、特使を出すという話が前からいろいろ言われているが、それについてはどうお考えか。

(事務次官)先程「ご説明」という言葉を使ったが、官房長官が総理談話を発表するのを中国、韓国の方々がテレビで知るというようなことがあるのは、通常の外交儀礼からいっていかがなものかということで、談話を事前にお渡ししたというのが正確なところである。私どもとしては談話に尽きているわけで、それに加えてバックグラウンドを説明するといったような状況にはないので、渡したというのが正確なところである。反応については特に聞いていない。特使については、そういった報道があることは承知しているが、私どもとしては具体的に承知していない。

(問)今日午後小泉総理が参拝されるということを、官邸側から次官自身が連絡を受けたのはどの時点か。

(事務次官)午後2時半から3時の間だったと思う。

(問)どなたから連絡があったのか。

(事務次官)秘書官経由で連絡があった。

(問)今日大臣が来ていらっしゃらないが、総理の参拝を受けての対応について大臣から指示はあったのか。

(事務次官)大臣は1度自宅に戻って、それから来られるということなので、まだ大臣と話をしていない。

(問)今回靖国問題について中国と韓国が反発したのは、いわゆるA級戦犯の合祀の問題が中心だったと思うが、サンフランシスコ講和条約、東京裁判についての政府の立場はどうであるか。

(事務次官)ご承知のように、サンフランシスコ講和条約第11条で、「極東軍事裁判を受諾している」ということである。

(問)局長が記者会見の直前に韓国公使と中国大使にお会いになったときに、そこで談話を渡したのか。

(事務次官)そうである。外交儀礼として、官房長官の発表をもって知るということはいかがなものかということで、直前に、本当に直前であるが、アジア大洋州局長の方からお渡しした。それだけである。

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・ 在パラオ大使館元職員の処分

(問)先程小町官房長から、在パラオ大使館元職員の処分が発表されたが、これに関する次官のコメントを伺いたい。また、8月1日に処分されながら発表が今日になり、その間に新次官の指示があったということであるが、その経緯を教えていただきたい。

(事務次官)この不正経理については、われわれの内部で「こういった問題がある」という判断をして、それから専門家を送って詳細に調査し、結論として不正経理があったということで、ああいった処分になった。「8月1日に処分されていながら発表が本日になったというのはいかがなものか」ということであるが、ご承知のように、8月1日から本日までの間に相当いろいろなことがあった。そもそも10日に体制が変わったので、措置が取られながら発表が遅れたことについては申し訳ないが、その間いろいろなことがあった。ある時点においては本人が不正に使用した金額全部を返済し、また非常に若い者でもあり、発表すること自体いかがなものかというような判断もあり、その間ずっと議論してきた。やはり、現下の状況を踏まえ、われわれ自身の調査でわかってことであっても国民の税金に関わる話なので、アカウンタビリティー(説明責任)を踏まえて、公表に踏み切った。

(問)前次官の下で調査されていた経緯についても、野上次官はご存じだったのか。

(事務次官)知ったのは最近である。そもそも自分は前任のポストにいたときには、こういった問題については説明を受ける立場にはなかった。聞いていなかった。しかし、発令前の引き継ぎ、発令後の引き継ぎ等で詳細を聞き、いろいろ協議し、考えた結果、公表することにした。

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新旧次官合同記者会見記録 (平成13年8月10日(金) 16:00~ 於会見室)

・ 川島前次官離任会見

(川島前次官)いろいろ感慨があるが、退官して振り返ってみると、自分もいろいろな国に在勤し、無数の外国出張をした。常々感じているのは、日本というのは素晴らしい国であるということである。仕事をするにつれて、ますますこの思いが強くなっている次第である。少し心配なのは、今の時点での日本の雰囲気は、日本のそういう素晴らしさというものに若干自信を失ってきていること。もう少し自信を持ったほうがいいのではないかという気がしている。それに、どうも長引く経済の困難の中で、若干内向きの雰囲気がどうしても避けられないような気がしている。もともと島国なので。しかし、日本が持つ素晴らしさ、それから日本という国が国際社会、世界の帰趨に持ち得るインパクト、実力というのは非常に大きいし、非常に多くの国がいろいろな意味で日本に対する強い期待感を持っているし、そういうものを背景として今後とも外交をやっていかなくてはならないのではないかというのが実感である。それから、自分はもともと歴史が好きであったが、仕事をするにつれて、好きというよりも、外交をやるには歴史観というものは不可欠ではないかという気が非常に強くなっている。そういう趣味と仕事とが一体の生活を送れたということが、今考えても大変楽しかったし、意味があったという気がする。
 また、これはメディアの方ともほぼ同じであるが、外交官生活をしていると、歴史の歯車が音を立てて動くのを非常に至近距離で眺めるということが無数にあり、これは望外の面白さだったという気がしている。自分の次官生活は2年マイナス5日であったが、ちょうど世紀をまたぎ、ミレニアムをまたぐという暦の上で1つの区切りの時期だった。歴史という観点から、物事の変化のスピードがどんどん速くなってきた気がするし、そういう中で日本にとって、日本の国益、日本の安全保障、日本の繁栄という観点から、どういう手を考えるべきかというのは本当にチャレンジングだと思う。特に、今年の夏の時点で見ても、非常に注意をして対応しなくてはならない案件あるいは事態が多々山積しているし、それらについて、田中大臣の下で新しいチームが今日発足して、みんなで一丸となってやっていくのだろうと思いつつ、「グッド・ラック」という気がする。他方、非常に心残りなのは、1月の松尾元室長事件以降の一連の不祥事であり、やはりこのプロセスを通じて外務省に対する国民の信頼というものが著しく傷ついたということは残念である。国民の信頼なくしてはそもそも外交はできないので、どうやって信頼感をもう1度回復していくか、その中で省内でいろいろやらなくてはならない作業があろうかと思う。それからもう1つは、信頼感の回復には、先程申し上げたいろいろな課題というものに的確かつ機敏に、かつ洞察力をもって対応していくということ、これは平凡のようであるが、粛々とやらなければならないのだろうと思っている。いずれにしても、大変やりがいのある人生をこの外務省の職場で送ってきたし、1月以来のいろいろな不祥事はあったが、大多数の省員は一所懸命やりがいを感じてやっている職場であるし、みんなが一丸となってやっている中で、何とか信頼を回復し、国のために全力を挙げるという姿がますます必要なのだろうと思っている。どうもありがとうございました。
 それから、野上新次官は、自分は高校2年から同級ということで、歩いてきた道筋はそれぞれ異なるが、昔から気心の極めて知れた最も信頼する人物の1人である。野上新次官が座って、自分としては極めて安心して去れるという気持ちである。

(問)1月の松尾事件以降、本来外交を縁の下で支えるロジでそういった不祥事が相次いで、国民の信頼が失われたり、その対応に幹部の皆さんが追われて実際外交にも多少なりとも支障が出ている。こういった犯罪を皆さんは「組織的なものではない」とおっしゃるが、こういうことを繰り返していること自体、外務省という組織に構造的な欠陥があるのではないかという気がするが、その辺りについてどうお考えか。

(川島前次官)自分は非常にやりがいのある外交に携わって人生を送ってきたが、他方、反省を持って振り返れば、例えば自分は課長補佐の頃に、ハイヤーの単価はどうだとかそういう話というのはフォローしなかった。それは会計の専門家が扱っていた。そこは、ある種の分業というか、信頼関係に基づく分業体制を前提の仕組みにしていた。だから、そこにいろいろな不祥事が起こるということになると、正に今年の初めからやっているチェック体制の全面的な見直しということに帰結するわけである。チェック体制の全面的な見直しというのは、ある意味で信用を前提とするのではなくて、大いに疑ってかかるということである。それは、ある意味でより複雑なプロセスだと思うが、これだけいろいろなものが出てきて、さらにいろいろなことを今後とも調査しなくてはならないと思っているし、そういう体制の見直しというのが正にこれからやる急務だろうと思っている。

(問)今後はどのような道に進まれるのか。

(川島前次官)今のところ休みたい。

(問)先程次官ご自身で「田中大臣の下で新しいチームが発足し、みんなが一丸となってやっていくのだろうと思う。グッド・ラック」とおっしゃったが、この2ヶ月間、大臣との関係でいろいろご苦労されたと思うが、それを途中で新次官に引き継ぐということで、今言えることはあるか。

(川島前次官)新しい体制でやらなくてはならないことは山積しているし、それはそれで、それぞれの局課が今までも全力を挙げていたし、安易に「外交の停滞」と書かれるのは、われわれ実際にやっていて若干納得がいかないという気がすることは多々あったが、今後新チームの下で、アジアとの関係等、これから夏から秋にかけて少し見渡しただけでも一刻の懈怠も許されない案件が多々ある。それは大変なプロセスだと思うし、その意味で新チームの外務省に、去る者としては「グッド・ラック」というのが自分の気持ちである。

(問)今次官は外交官としての生活を振り返って「外交には歴史観が不可欠ではないか」と自分の思いをお話しされ、正に同感である。大使として赴任されていたイスラエルでも未だにパレスチナとのテロ等が起こっている中で、日本は極めて平和だということが言えると思う。しかし、近々総理の8月15日の靖国参拝も含めて、外交官生活の最後にアジアとの歴史観をもう1度捉え直し、今自分が外務省を去るに当たって、特に朝鮮半島及び中国等の日本の近隣諸国に対する外務官僚としてやり残したこと、あるいは「是非こうしていただきたい」という思いがあれば伺いたい。

(川島前次官)これはほとんど「アジア外交白書」になりそうな話で、重いものである。話はずれるが、私事ばかりで恐縮であるが、振り返って、自分は朝鮮戦争、中東戦争、ベトナム戦争の現場に全部在勤した。その意味で、安全保障の重さというのをある意味で肌で感じることができたのは、非常にラッキーな経歴だったと思う。そういう中で、アジアとの関係であるが、8月15日を経てどういうふうに関係を構築していくか等、これから細心の注意を持っていろいろなことを考えていかなくてはならないと思う。平凡な話であるが、自分は日中関係、日韓関係、あるいは今後の日朝関係等、東南アジアにしてもそうであるが、近隣諸国とどうやって相互依存関係の網目を深め、相互理解を深め、友好関係を深めるか、これはみなクリーシェに聞こえるが、実はひとつひとつ重いアジェンダだと思っているし、それを一層やっていくということだろうと思っている。

(問)こういう全体の場でお話になるもの最後だと思うので伺いたいが、この一連の不祥事で、国民の税金を自分の利益にする人が出ている一方で、外交官の中には、少ない給料の中から自腹を割ってでも日本の国益のために外交をやっている方もいらっしゃる。ある時は生命をかけて外交活動をやっておられる方もいらっしゃる。この際、去られるに当たって、キャリア、ノンキャリア問わずそうした後輩に何か伝えたい言葉はあるか。

(川島前次官)自分は、いろいろな職業があるし、いろいろな仕事があると思うが、最初にも申した通り、この素晴らしい国である日本を外において代表する仕事というのは本当にやりがいのある仕事だし、しばしば命にかかわる仕事になるわけである。しかし、本当にやりがいのある仕事だし、かつそれを誇りを持って今までもやってきた。信頼が傷ついたことは誠に残念であるが、それはそれとして、仕事に誇りを持って全力を挙げてやっていくしかないのではないかというのが私どもの実感である。

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・ 野上新次官就任会見

(事務次官)本日事務次官に就任した野上である。6月の総理訪米、訪欧、それからジェノバ・サミットが終わって、ようやく少し夏休みでも取れるかと思っていたらこんなことになってしまった。正直なところ、「何故この私が」という感じはあったが、なってしまった以上仕方がないということで、腹をくくってやるしかないというのが正直なところである。全く正直な感想である。
 今日、本省の幹部職員に対する新旧次官の交代の際に、自分は2つ申し上げた。1つは、やはり外務省の一連の不祥事、それから国民の外務省に対するいろいろな批判、外務省の何が問題であったのか、それはいろいろな調達手続きであるとか会計規則であるとか、そういうのはいろいろあると思うが、われわれ外務省職員に甘えがなかったのかどうか、甘さがなかったのかどうか、そこはわれわれで考え、やれることがあるならば何でもやろう、手続きの変更然り、いろいろな国際会議への出方だとか、そういったことも含めて、われわれとして何かやらなくてはいけない、実はわれわれは何をやるべきかというのは知っていたのではないか、その知っていたことを全部やろうということである。それからもう1つは、先程川島前次官も言われたが、一連の不祥事、その他のごたごたで外交が停滞していると言われて、プロ集団として恥ずかしくないか、どんな状況にあっても外交が停滞しているという批判を受けるというのはわれわれとしては恥ずかしいことである、したがってそこは頑張ろう、こういったいろいろな問題があったからやる気がなくなったとか、志気が低下したとか、そういう甘ったれたことは言うな、恥ずかしいではないかということを言った。自分は、かねてから言っているが、正直なところ35年間交渉、交渉ということで調教を受けてきた馬みたいなもので、切った張ったばかりやってきたので少し荒っぽく、乱暴かもしれないが、外務省省員の意識改革、外務省の制度の近代化、外交機能のさらなる強化、そういった点については少し乱暴にやらせてもらう。そういうことでやるしかない。われわれはかなりのところまで来てしまっているので、今の国民の外務省に向けられている目というのを本当にわれわれ外務省員自身が感じて、プロとしての誇りをもう1回取り戻そう、もちろんこういった事態の中でもずっとプロとしての誇りを持って続けていた人が大多数であるとは思うが、ただもう1回そういった誇りと、良い意味でのプライドを確認して、もう1回やろうではないかということである。偉そうな口を利いたが、どこまでできるかわからないが、本当によろしくお願いしたいと思う。型通りのご挨拶はするつもりはない。どこまでできるかわからないが、よろしくお願いする。

(問)田中大臣の下での次官ということだが、大臣も次官もどちらかと言うとかなり個性派という感じかと思うが、今後、大臣と事務方の関係というものをどのように歯車を回していくとお考えか。

(事務次官)政治家としての大臣のキャラクターというものがあるかと思うが、私は個人的には色々なキャラクターがあるかも知れないが、あくまでも組織の事務方の長である官僚なので、自分の好みとか、キャラクターで事務方の仕事をやるつもりはない。従って、外務省全体で大臣の大きなガイドラインの下でやるべきことはやるということだと思う。事務次官としての職務と自分の個人のキャラクターは分けて考える。

(問)大臣にも言うべきことは言うということになるか。

(事務次官)それは我々の立場である。大臣を補佐し、補弼するのは我々の責任であるから、我々の責任として申し上げるべきことは申し上げるということである。

(問)靖国問題に関し、就任早々大きなテーマがくるわけだが、15日が迫っているが、外務省の事務当局として今後総理が最終的に判断されるまでにできることがあるのか、またその後周辺諸国との関係改善をどのように図っていきたいと考えているか。

(事務次官)川島前次官も少し触れたが、総理が今考えておられる話であり、それについて我々がとやかく言う立場にはない。近隣諸国に対して、従来から総理のお考えは、我々としてできる限りのことは伝えている。どういう決定が出るか分からないし、その後の反響も分からないので、今どうするこうするというのは、私の口から申し上げる筋の話ではない。

(問)機能改革会議の提言の具体化だが、どういうスケジュールで進めていくのか、青写真を教えてほしい。

(事務次官)機能改革会議の報告が出てから、すでに色々な問題が出ており、調査・再発防止と言うことで、相当のエネルギー、人数も投入してきている。これまでのところ出てきた問題の難しさとか、色々な状況を踏まえて対応してきたわけだが、もちろん、非常に抽象的な表現だができるだけ早く、要するに「世の中待っててくれないよ」というのが正直な感じである。だから、例えば監察査察官の導入、監察査察官に来てもらうということを早急にやろうと思っている。それから、色々な手続きの見直しも早急にやろうと思っている。ただ、これから予算があるし、全省員をこれに投入するわけにも行かないし、その中で限られた人数で最大限の人数を投入しながら再発防止のための調査をしている。それを踏まえて、その上に新しい制度の導入とか、例えば、在外公館に於ける色々な問題、デンバーのような問題でも、査察使の報告を踏まえて、どういうふうにやっていけばこうしたことが防げるのかということから見直していかなければならないから、そう簡単に、今日やってあさって出るとか、今週中にできるとか言う話ではない。色々な外部の方とも協議しなければならない必要もある。ただ、できる限り早く、世の中は待ってくれないという意識でやる。

(問)次官自身はこの半年以上の混乱を見て、省の体制のどのへんに一番の問題があるとお考えか。

(事務次官)ご承知の通り、私は沖縄サミットでシェルパだった。そのシェルパの仕事に忙殺されていて、正直なところサミット準備事務局の部屋に行くのも、月に1回とかそんな感じで、要するにいわゆる本当のロジ業務をやっている人たちの大変な苦労ー実はそこでも色々と問題があったわけだがーと離れた世界で、我々はサブをやり、サミット準備事務局はロジをやるという感じであったことは、自分としては反省している。他方、我々がロジまで全部やるべきなのかということもあって、そこは効率的な仕事の分担は何かということも考えないと行けない。本当に難しい問題である。自分が課長の頃は「ロジもきちんとできないやつにサブができるわけがない」とよく言っていたが、だんだん上になっていくとそこのところがおろそかになり、反省している。皆の意見を聞きながら何が一番いいのか、できるだけ早く改善策を見いだしたい。

(問)就任に当たり、大臣からメッセージとか、個別のこれをやってくれとか、何かあったか。

(事務次官)「しっかりやりましょう」ということ。実は発令を受ける前、今週のはじめに、大臣から大臣室に呼ばれて「こういうことになったからしっかりやっていきましょう」と言われた。

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事務次官会見記録 (平成13年8月6日(月) 17:30~ 於会見室)

・ 九州・沖縄サミット準備事務局のハイヤー契約に係わる不正事件

(事務次官)先程官房長の方から、九州・沖縄サミット準備事務局ハイヤー契約詐欺事件の外務省の処分について申し上げた。事実関係、処分内容等はそれに尽きているが、やはりこういう不正が行われたことがチェックできなかったこと、それからその後外務省において沖縄サミットに関連していろいろな調査をしたが、そこでも本件が出てこなかったこと等々、反省すべき点が多々ある。本当に遺憾なことである。これも恐らく官房長の方から申したと思うが、本件自体は捜査当局に全面的に協力するということであるが、今般の事件を受けて調査・再発防止のためのタスク・フォースというのを設置し、再発防止のために会計事務のチェック体制、調達システム等について問題点を洗い出す。それから、同種の事案がないかどうかについても調査を行っている。また、杉浦副大臣を長として、綱紀引き締めのためのプロジェクト・チームを立ち上げ、いろいろな観点からの作業を始めた次第である。ちょうど1年前に沖縄サミットが終わったときには本当に満足だったと思っていただけに、1年後にこういう形であの時の不正が出て、その意味でも本当に残念、遺憾である。

(問)本村国連代表部大使は国家公務員法上の懲戒処分の対象となり得ないということで減給訓戒処分にしたということであるが、人事上の措置については検討する余地があるのか。

(事務次官)特別職なので国家公務員法上の懲戒処分はあり得ないということで、これは松尾事件のときにも特別職の人たちは皆ああいう形を取った。処分としては、行ったことに尽きている。人事上の処分ということを今の段階で考えているわけではない。

(問)本村氏の下でのサミット準備事務局で起こった事件であり、懲戒処分にあたる処分を受けると栄転できないというのが人事院規則であると思う。時期が若干ずれていて、本村氏は5月に国連大使に出られており、たまたまこの事件が明らかになったのが7月だったということであるが、そうであれば当然この処分以外に人事上の何らかの措置があって然るべきだと考えるが、その点については如何か。

(事務次官)人事上というのは、どこか別のところに動かすとかいう話であるか。

(問)栄転してはいけない人が栄転したのではないか、ということである。

(事務次官)それに遡って、栄転する前に戻せということを言っておられるのか。

(問)そうである。

(事務次官)特別職になったときにもう1度別のところにやるということは従来もやっていない。

(問)あれだけ重い処分だと、本来外務大臣が記者会見をするのが本筋なのではないかと思うが、次官のお考えは如何か。

(事務次官)事件自体については逮捕時に記者会見があったが、これは基本的には省内の規律維持に関する話であるので、これについての最高責任者は官房長なので、官房長から申し上げたということである。従来も、この種の事件での処分に関する話というのは、官房長がやっていたと思う。

(問)タクシー以外については調べているということでよろしいか。

(事務次官)いろいろ調べている。

(問)大臣は、プラハでも「ファイナルではない」とか、何度もほかにも不祥事があるかのごとく発言しているが、それは外務省の調査で何らかの不祥事や不正が出てきていて、それは明らかにする程ははっきりしていないという趣旨であるか。

(事務次官)きちんと出てきたものはご報告することにしているが、出てきていないものはご報告していない。当然のことながら。

(問)報告はできないが不正と思しきものはかなりある、という趣旨なのか。

(事務次官)そういう当てずっぽうのようなことは言うべき立場にないと思うし、そういうことを恐れての(大臣の)発言ということではないかと思う。

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・ 露朝首脳会談

(事務次官)ロシアと北朝鮮の首脳によるモスクワ宣言については、内容はご承知の通りである。ただ、具体的に首脳会談でどういうやりとりが行われたのかよくわからないので、確たることは申し上げられない。弾道ミサイル発射の2003年までの凍結の方針については、すでに今年の5月にEUに対して同じことを表明しているが、そういうミサイルの問題の取り扱い等、いろいろ関心をもって眺めている次第であるし、ミサイル防衛との関連で両国がどういう立場を取っていくのかというのは引き続き眺めていきたいと思っている。言うまでもなく、従来から、昔で言えばソ連、それから今のロシアといのは、朝鮮半島の安定のための1つの大きなプレーヤーであり、大きな役割を果たし得る国なので、その意味で露朝首脳会談が、朝鮮半島の緊張緩和や安定に向けて前向きに動かす方向になるといいと思っている。今後もいろいろ見守っていかなければならないと思っている。

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・ 小泉総理の靖国神社参拝問題

(問)小泉総理大臣が靖国神社への参拝について「熟慮している。もう少し時間をかけたい」と発言しているが、最近の中国や韓国の反応を見てみると、8月15日に総理が参拝した場合の影響というのを次官はどう測っていらっしゃるか。

(事務次官)総理が熟慮しているという状況の中で、私どもとしてはどういう状況になった場合でも、とにかく日韓関係、日中関係の悪化を避けるためにどういう手だてがあるかということをいろいろな角度から考えて動かしていく。まだ熟慮している段階なので、それ以上「こうなると、こういうふうになる」と確たることを申し得る立場にない。ただ、日韓にしても非常に難しい状況になってきており、日中もこの問題について危機感や強い問題意識を持っていることはご承知の通りであり、そういうものを総合的に踏まえて、これからどういうふうにそれぞれの関係を何とか前に動かしていくかについていろいろ考えている。

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・ 次官の退任

(問)もうすぐご退任ということになるかと思うが、外交案件がさまざまあった一方で、このように度重なる省内の不祥事で国民の信頼を失うという展開もあり、省内の混乱自体が外交案件の処理に影響を与えたのではないかと思われる面もあるが、次官ご自身の期間を、簡単で恐縮であるが、総括されるとどうなるか。

(事務次官)交代のときに記者会見があると思うので、あまり頭も整理していない。いろいろ考えはあるし、今言われたこともあるが、常々申している通り役人というのは発令してなんぼなので、その前にあたかも発令してしまったかのように言うのはご容赦いただきたいと思う。

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