報道官会見記録 (平成16年7月28日(木)17:00~ 於会見室)
米国民主党の政策綱領
(問)米国の民主党大会で政策綱領が採択されて、北朝鮮の問題について米朝二国間交渉をやっていくという姿勢を鮮明に出しているのですが、こういう点が今後の六者会合や日朝交渉などに与える影響についてどのようにお考えですか。
(報道官)民主党の政策綱領というのは、これから民主党が大統領選挙を戦っていくための基礎となる党の方針であって、米国政府の方針、もしくは米国がこれからどうやっていくのかということを直接示すものではないと理解をしております。しかしながら、民主党という米国の2大政党のひとつがこのような方針を出したということで、私たちも内容を十分読み込みながら見ております。北朝鮮の関係につきましては、米国も今のところ六者会合をずっと続けてきているわけで、日本も六者会合を念頭に置きながら、北朝鮮との関係をいろいろな形で進めているところです。米国も六者会合の枠の中で、米朝の直接の接触をこれまでも行なってきているので、この民主党の綱領そのものから大きな影響があるかというと、そういうことにはならないのではないかなと思っております。しかしながら、北朝鮮がこれから来たるべき米国大統領選挙に向けて何か考えるかどうかについては、見ていかないとわからないと思います。当面は次の六者会合、それに向けての作業部会などで北朝鮮がどのような出方をしてくるかということを、慎重に見守っていこうと考えています。
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ジェンキンズ氏と独立法務官との面会
(問)一部報道で、ジェンキンズ氏が独立法務官と30日に会うという話が出ておりますが、事実関係はどうなっているのでしょうか。
(報道官)ジェンキンズ氏が、米国の軍の弁護士に当たる独立法務官と会いたい、もしくは会う気持ちがあるということは承知しております。しかしながら、いつ実際に面会があるのかについてはまだわかりません。具体的に日にちが決まったという報告は全くありません。
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報道官会見記録 (平成16年7月22日(木)17:00~ 於会見室)
イラクのアテネ・オリンピック柔道代表選手等の来日
(報道官)私の方から一つ報告があります。イラクの国民の皆様に復興に向けての希望と、国民としてまとまっていこうという気持ちを持って頂きたいために、私達も支援活動をやっているのですが、今度、イラクの柔道のオリンピック選手を日本に招いて、オリンピック前に集中トレーニングを日本で行って頂くことになりました。7月25日から8月7日までイラクの柔道の代表、ハディール・ラーゼムさん、ワイルドカード100キロ以上クラスに出場することになっている選手です。彼とコーチのラディ・ラディさん、この2人を外務省が日本に招聘し、全日本柔道連盟の協力で集中トレーニングと調整をすることになりました。ラーゼム選手とラディコーチはこの集中トレーニングと調整が終わった後、アテネに向かい、イラクのオリンピック選手団に合流するということになっています。この集中トレーニング、調整で実力がさらに増してオリンピックで活躍されることを期待します。日本はイラクに対して、既に柔道の畳、柔道着を送ったり、イラク柔道連盟の方々を日本に招いて、講道館の協力でいろいろなトレーニングについての講習を行ったりしましたが、オリンピックに向けて、新たにこのようなことを企画致しました。是非、ラーゼム選手、ラディコーチが訪日した時には、また取材をしていただければと思います。
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アーミテージ米国務副長官発言
(問)訪米中の中川国会対策委員長に、アーミテージ副長官が憲法9条について、日米同盟の妨げの一つになっていると述べられました。更に、常任理事国入りについても、国際利益の為に軍事力を展開しないと難しいと述べたと伺っているのですけれども、安保理入りを目指す日本政府としてどのように、この件についてお考えですか。
(報道官)中川議員とアーミテージ国務副長官の会談があったということは承知しておりますが、その中身については、報道で伝えられている以外には、まだ詳しいご報告は入ってきておりませんので、直接のコメントは今の段階では申し上げる立場にありません。しかし、憲法9条もしくは日本の平和憲法については、米国側は既に十分理解をしていると思います。日本の平和憲法、更にいえば、憲法9条を巡る例えば集団的自衛権行使の問題、そういったことは日本が今までとってきた方針がきちんとある訳で、米国政府が日本に対しこれを変更すべきだといったようなことを今まで述べたことはありません。もしアーミテージ米国務副長官がその点に触れておられるとしたら、それは、個人的な見解であろうと思います。日本政府としては、午前中の会見で細田官房長官も述べておられるように、平和憲法があるということで、そのよってきたるところで、日本が今まで行ってきた努力、そうしたことを国際社会が十分認めてくれれば、当然、安全保障理事会常任理事国に日本がなる資格があると我々は思っております。また、そのことは国際的に認知されるであろうと思っております。
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ジェンキンズ氏の来日
(問)ジェンキンズ氏が来日報道されていますけれども、そこに至るまでの飛行機とかホテルとか、掛かった費用の内訳は、今どのようになっているのでしょうか。
(報道官)費用の内訳は、承知をしておりません。ただ、今回のチャーター便については、全日空が東京から平壌を通ってジャカルタまで、日本航空がジャカルタから羽田まで、大変破格の値段で契約頂きました。これはあくまでも入札の結果に基づくものですが、そういうことがございました。また私の聞いているところでは、ホテルについても随分便宜を図って頂きましたので、私たちが当初考えていたよりも、はるかに安い費用でこの一連のオペレーションができたのではないかなと思っております。関係の方々の御協力に大変感謝をしているところです。
(問)具体的にいくらぐらいというのはわかりますか。
(報道官)私の手元にはその数字がありません。
(問)外務省の予算は、どこまでですか。
(報道官)私が聞いているところでは、国外で掛かったものについては、外務省予算の中から支出されると聞いております。
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日韓首脳会談
(問)日韓首脳会談の次回の会談場所について、韓国の報道で11月に九州で検討しているとの報道があるのですが、九州を候補地で検討をしているということはありますでしょうか。
(報道官)具体的に日時、場所について、こういうところでいつ頃といった話にはなっていないと聞いております。今回の日韓首脳会談において、両首脳は随時必要に応じて会うということ、そして、今回は済洲島という素晴らしい場所で会ったので、小泉総理の方から、次は日本の東京以外のところで、できれば温泉がある所でと話をされたと聞いていますが、それ以上具体的は話というのはまだありません。
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ボルトン米国務次官
(問)米国のボルトン国務次官が日本に来られていますけれども、外務省幹部等、政府関係者との会談の予定というのは、どのようになっておりますでしょうか。
(報道官)主目的は天野軍備管理・科学審議官と定期協議を行うことですが、おそらく、誰か首脳と意見交換をすることになるかと思います。
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総理のメキシコ訪問
(問)一部の報道で、メキシコとのFTAの締結式に小泉総理が出席の意向という報道がありますが、これは現在どのようになっておりますか。
(報道官)今、最後の詰め、主に協定の条文についての詰めを行っていると聞いております。従って、その作業がまだ続いている最中ですので、署名式をどのようなかたちで行うのかというところまで話はいっていないというのが私の理解です。もちろん、メキシコと日本との経済連携協定は、メキシコのフォックス大統領と小泉総理との間で動き出したものではありますが、実際の署名を誰が行うかといったようなことは、具体的な話にはなっておりません。
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イラク・イスラム聖職者協会クベイシー師の訪日
(問)日本人の人質で、イラクで仲介してくれたクベイシー師が日本に来ているということですけれども、政府関係者と会うことはありますでしょうか。
(報道官)特に聞いていることはありませんが、大変協力して頂いたことは間違いなく日本政府として感謝の意を伝えたこともございます。
(問)日本人の人質となっていた関係者3人等含めて、何か会うなどの設定などはありますでしょうか。
(報道官)私自身は何も聞いておりません。
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報道官会見記録 (平成16年7月14日(金)17:00~ 於会見室)
日米援助戦略対話
(報道官)報告が一つございます。日本と米国の援助戦略対話という経済援助に関する戦略的な対話が、今月の15日(木)米国ワシントンで行われることになりました。日本側からは藤崎外務審議官、米国側からはラーソン国務次官などが出席することになっております。この対話では、国際的な議論で取り上げられる開発部門のいろいろな課題、またイラク、アフガニスタン、南アジア諸国に対する国別の援助政策について意見交換が行われる予定です。この援助戦略対話は、去年の11月に両国間でこのような議論を行うことでスタートし、去年が東京、今年はワシントンということになりました。
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曽我さん家族の状況
(問)ジャカルタにいるジェンキンス氏ですが、診察結果が今日あたりにも判明するのではないかという話もありましたが、その後、外務省に連絡は入っておりますでしょうか。
(報道官)結果が出たという報告は、まだ受けておりません。ジェンキンス氏の年齢、また、ジャカルタに来られる前に北朝鮮で開腹手術を受けたということもあり、その後の経過を見たり、また、様々な病気の可能性もあるということでチェックをしたそうですが、報告が来るまでには至っていません。
(問)何の病気の可能性があるのですか。
(報道官)可能性のある病気としては、内蔵系の疾患も含めていくつか考えられるという話は聞いておりますが、それも併せてチェックをしていると承知しております。
(問)わかるのにはどれくらいかかりそうですか。
(報道官)もちろん結果が出次第ということだろうと思いますが、私にもわかりません。
(問)仮に病状が余り思わしくない場合について医療施設の整った日本での治療というのが考えられると思うのですが、その際、米国との関係、訴追や引き渡しというのはどのように考えられているのでしょうか。
(報道官)日本に来られるのかどうか、また、来られるとしてもいつ来られるのかということが今の段階で決まったわけではありません。もちろん、医療チェックの結果も参考にしながら判断をするということになると思います。また、米国との関係について申し上げますと、今までも、いろいろなレベルでジェンキンス氏の問題について意見交換、情報交換をしてきているところですが、これについても、今、その内容、やり取りについて詳細に申し上げる立場にありません。米国側は状況を十分承知しておられるということと、バウチャー国務省報道官や、パウエル国務長官自身もジャカルタの会見で言っておられますが、米国側としては、いろいろな法に照らして、ジェンキンス軍曹が法を犯した人物として訴追対象になると考えていると承知しています。
(問)ジェンキンス氏の来日に向けた希望について、外務省はどのように認識をされていますか。つまり、前向きなのか、あるいは、まだ不安をお持ちなのか、その点、ジェンキンス氏の考え方についてどのように思われますか。
(報道官)伝わってきているところでは、ジェンキンス氏は、これは総理と話された時もそうだと聞いておりますが、日本で住むことそれ自体を拒んでいるということはないと聞いております。もう一つは、米国側の訴追の問題もあっていろいろと考えを巡らしている状況だとは承知しておりますが、今、この段階で、何を考えておられるかについては、情報はございません。
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中国の海洋調査
(問)中国の天然ガス開発の件ですが、現在も政府は日中中間線の東側に調査船を出して地質調査を実施していますが、まだ若干時間がかかるという話です。この調査の結果、仮に中間線の東側の海底の下にガス田がある可能性が極めて高いということが、三次元調査の結果、判明した場合、外務省としてどのような対応をするお考えなのか、その点についてお伺いしたいのですが。
(報道官)私たちが聞いているところでは、今月7日から始まった海底の地質調査はだいたい3カ月位はかかるだろうということであり、まだ始まったばかりで、結果が出るまでにしばらく時間がかかるということのようです。その結果が出た後、例えば有望か、それともあまり望みがないのか、その後どうするかといったようことについては、今の段階ではまだまだ仮定の問題であり、お答えする立場にありません。これについてはもちろん資源エネルギー庁でも検討されるでしょうし、また今後有望なガス田があるというようなことになった後、どのように判断するかは、民間も含めた検討になると思います。外務省として、これに関係することは、まず考えられないと思います。ただ、もう一つの側面を申し上げますと、中国側が行っている開発については、我々としては引き続き中国側に対して、日中の中間線のすぐ近くで行われている開発なので、具体的なデータ、資料を我々の方に提供することを申し入れており、これは引き続きそのような要請をしていくつもりです。
(問)データの提供の話ですが、今のところどのような回答が中国側からあったのでしょうか。
(報道官)今のところ、回答のような回答というのはまだ来ておりません。我々は申し入れを行っている。中国側は、中間線の中国側で、中国側から見て合法と思われる場所でやっていることにすぎないという返事をしているということです。
(問)データを提供するいわれはないというようなことですか。
(報道官)そういう具体的な返事があったかどうかは全く聞いておりませんが、あまり深いやりとりはまだないということです。
(問)中国側は、共同開発を青島の会談の時にも提案しており、それ以前から実務者レベルで話をしているわけですが、現時点で日本として共同提案に乗る考えがあるのかどうか、否定的な見解も政府内には出ていますが、もしそれに乗れないとするならばどういう理由で乗れないのか、その点についてお伺いします。
(報道官)共同開発という言葉は、青島で行われた日中外相会談の時に、李肇星外交部長から発言としてはありましたが、具体的な内容については全く説明はありませんでした。逆に私たちの方からは、共同開発という話の前に、まず我々の方に資料、データを提供してほしいということを繰り返し申し入れています。むしろデータのない段階で共同開発の話をするというのは、あまりにも早計過ぎるということです。中国との話は、資料、データの提供要請というところで止まっています。
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報道官会見記録 (平成16年7月9日(金)11:00~ 於会見室)
日米次官級経済対話の開催
(報道官)本日は大臣会見の日ですが、大臣は所用の為、どうしても時間が取れませんので、私が代わり会見をさせていただきます。一点、報告があります。日米次官級経済対話が7月16日(金)にワシントンで開かれることになりました。日本側からは藤崎外務審議官を団長とし、内閣府、金融庁、総務省、財務省、農水省、経産省、国交省の経済関係各省から次官級の関係者が参加します。米国側からは、ファーヤー・シルザッド次席大統領補佐官を団長に、関係省の担当者が出ることになっており、2国間の経済問題、地域・多国間の問題について話し合うことになっております。去年の4月以来で4回目になります。
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曽我ひとみさんと家族の再会
(問)一部のメディアでは、平壌の様子がすでに放送されているわけですけれども、平壌での様子について、テレビで見るのが全てだと思うのですが、テレビで報道されている以外に何か情報は入っているのでしょうか。
(報道官)8:55に平壌に着いたということと、まもなく出発すること以外には何も入ってきておりません。私達もテレビで見ておりました。
(問)日本側から袋のようなものを、紙袋みたいなものを渡されている様子が映っていたのですが、何が渡されたのかということはわかりますでしょうか。
(報道官)私は承知しておりません。おそらく、どのような手配になっているのかとか、ジャカルタとはどういう所とか、そのような資料を渡したのではないかと想像はしておりますけれども、承知しておりません。
(問)ジェンキンス氏一家に、北朝鮮から何人か同行されるようですが、その人数と渡航と滞在の費用負担はどのようになっているのかわかりますでしょうか。
(報道官)私が承知しておりますところでは、3人の方が同行されると聞いておりますが、費用については承知しておりません。基本的にはその3人の方が、以前よりジェンキンス氏の身の回りの面倒をみている方が、ジェンキンス氏の希望により同行することになったと聞いております。
(問)ソン・イルホ副局長と斎木審議官のやり取りがテレビ中継されるということは、斎木審議官は事前に分かっていたのでしょうか。
(報道官)(テレビに映っている)あの表情から見ても、分かっていなかったのではないかと思います。また、私達は、カメラがあのような形で平壌空港にいくつも配置され、生中継されるということは全く聞いておりませんでした。
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報道官会見記録 (平成16年7月8日(木)16:00~ 於会見室)
ニカラグアにおける集中豪雨災害に対する緊急援助
(報道官)木曜日は、副大臣が会見をすることになっておりますが、両副大臣の日程の都合がどうしてもつかないため、私が代わりに記者会見を行ないます。報告が一点あります。ニカラグアでは、6月24日から大変な集中豪雨に見舞われ、今の時点で死者が25名、被災者が1万8000名という被害が発生しています。この状況があまりにもひどいため、各国に緊急援助をして欲しいとのニカラグア共和国政府からの要請が届きました。日本政府は、本日付けで、1150万円相当の緊急援助物資、毛布、テント、発電機等をまとめ、ニカラグア共和国政府に供与することを決定しました。なるべく早く届けるべく準備を進めています。
私からは以上です。
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日朝国交正常化交渉、日朝実務者協議
(問)日朝国交正常化の交渉についてですが、曽我さん一家の再会が実現することで、前提は整ったという意見があるわけですけれども、再開のめどについてどのようになっておりますか。
(報道官)まだ、いつということを申し上げる時点には達していません。確かに曽我さんのご家族がいよいよ明日再会されるということは大変喜ばしいことです。しかし、まだいくつかしなければならないことがあります。更には、5月22日の総理の平壌訪問後、実務者で日朝首脳会談で決まったことをフォローアップすることになっております。実務者協議というのがまず開かれます。その中で正常化交渉再開に向けての話し合いが行われると予想しております。従って順番としては、実務者によるフォローアップの協議を先に考えています。
(問)その実務者協議はいつ頃がめどになっておりますでしょうか。
(報道官)今はまだ、日程の確定というところまでには至っていません。今回、曽我さん、ジェンキンス氏に同行して外務省から斎木審議官、伊藤課長が行くので、一部にジャカルタで行われるのではないかという予想はありますが、全くそのような予定はございません。従って、また別に外交ルートを通じて実務者協議をいつ行なうかということを打ち合わせる、そのようなところからスタートすると聞いています。
(問)実務者協議の顔ぶれとかレベルとかは、どのようになっていますか。
(報道官)まだ、わかりません。実際に行なっている人たちは限られておりますので、その中からだと思います。
(問)実務者協議のテーマは何ですか。
(報道官)まずは、5月22日の会談でいくつかのことが取り決められております。一つは、ご家族の再開ということ。これは順調に進み、いよいよ明日、ジェンキンス氏、曽我さん、そして2人の娘さんが再会する。しかし、10人の安否不明の方々の調査も約束されたわけです。また、日本側としては、国際機関との調整をすすめておりますけれども、人道支援の話もございます。更に、平壌宣言それ自体をきちんと履行して行くということで、例えばミサイル発射停止のモラトリアムが約束されているわけですが、それがきちんとフォローアップされていくこと。そのようなことも含めて、日朝間の様々な懸案について話し合う、もちろん正常化交渉をできるだけ早く再開するということも含めて話し合いが行われるものと思います。
(問)人道支援についてですが、日朝首脳会談の1、2ヶ月後ぐらいには出来るのではないかという見方もあるのですか。
(報道官)外務省としては、関係する国際機関との話し合いを詰めております。日本から北朝鮮へ直接支援するのではなく、国際機関の求めに応じて日本側が支援をしていくということになっております。国際機関、たとえば世界食料計画(WFP)、ユニセフとか、いろいろな機関がございます。そういうところを通じての支援ということになります。その話し合いも行われている最中であり、ペースが遅いということはないと聞いています。
(問)いつぐらいになるのでしょうか。
(報道官)実際の時期は聞いていませんが、しかし、そんなに遠くない将来に動くのではないかという感触です。
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総理の韓国訪問計画
(問)一部の報道で総理が月末にも韓国を訪問される予定だと伝えられていますけれども、検討状況はどのようになっておりますでしょうか。
(報道官)今のところ、総理の外国訪問については、伝えられている報道を含めて決まったものはございません。従って今、申し上げることはありません。
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報道官会見記録 (平成16年7月7日(水)17:00~ 於会見室)
日・イラン次官級定期協議の開催
平成16年度外務大臣表彰
(報道官)いくつか報告があります。既に、連絡を受けておられると思いますが、曽我ひとみさんが、17:45から外務省で川口大臣に会われることになりました。明日の出発前に挨拶を行なうと伺っています。第12回日・イラン次官級定期協議が明日、東京で行われることになりました。イラン側からはアミンザーデ外務次官、日本側からは田中外務審議官が参加致します。イランの核問題、イラク情勢などの、地域・国際問題についての話合いが行われます。前回は11月にテヘランで開かれています。イランと日本との関係はきわめて重要であり、また、地域情勢についてのイランの考え方を知ること、更に、国際的な関心が集まっておりますイランの核問題について、つっこんだ話し合いを行い、日本側の考え方を十分伝える、意味のある対話だと考えています。この協議は、夕刻4時から始まることになっていますが、アミンザーデ次官は、その前に外務省で川口大臣を表敬されると聞いています。もう一点、報告があります。外務省が出来たのが、明治2年の当時の暦で7月8日でした。そこで外務省は7月8日を外務省記念日としています。明日も、これにちなみ外務大臣表彰を行うことになっています。個人20名、13団体に川口大臣から賞状と記念品を差し上げることになっています。更に、お気づきと思いますが、外務省の正面玄関を入って参りますと、金色の男児と女児が鳩を捧げている像があります。これは、外務省の職員として外交に従事して亡くなられた方を讃える顕彰の像であり、外務省職員がお金を出し合って、かなり前に建立されたものですが、明日、この顕彰の像の前で大臣はじめ職員が集まり、過去に外交に従事して亡くなられた方々、また、ご家族に対し黙祷を捧げることになっています。私からは以上でございます。
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ライス米大統領補佐官の来日
(問)米国のライス大統領補佐官と今日、川口大臣が会談されるということですが、どのようなことが中心になるのでしょうか。
(報道官)一番中心になるのは、イラクと北朝鮮のことになると聞いております。イラクへの主権移譲が行なわれた後、これから来年早々に予定されている選挙に向けて、どのような道筋を米国が考えているのか、そして日本の取り組み。そうした点についての意見交換です。また、北朝鮮については、先般の6者会合を受けてのこれからの進め方が中心になるかと思います。当然、明後日に予定されている、曽我さんご一家の再会も話題には出るだろうと聞いてはおりますが、基本的には、この二つが中心になるかと思います。なお、ライス補佐官は中国に行かれるので、やはり中国問題も当然話題に出るかと思います。いずれにせよ、川口大臣とライス補佐官、2人だけの会談はかつても無かった訳ではなく、ライス補佐官が大統領に同行されて日本に来られた時には会ってはおられますが、今回はじっくり話をすると聞いております。
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曽我さん一家の再会
(問)曽我さんの話もでる可能性があるということですけれども、米国と日本で、ジェンキンス氏が日本に来られた場合の身柄の問題についての検討状況というのは、どのようになっていますか。
(報道官)これについては、まだ実際にお会いになっていないわけであり、お会いになるということ、つまり再会がインドネシアでということは、しかるべきルートを通じて米国側には伝わっている訳です。その後の話は、今のところ行われていないと承知しています。事実を米国側が承知しているということです。また、先日、ジャカルタで開かれましたASEANの会議の時の記者会見でも、パウエル国務長官から、人道上の問題であること、その点を米国は理解しているという趣旨の発言がありましたので、全体状況は米国側も把握している思っております。
(問)曽我さんと大臣の面会ですけれども、曽我さんの方から要望があったということでしょうか。
(報道官)どちらかからということは、聞いておりませんが、挨拶に来られると聞いております。
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よど号メンバーの帰国
(問)よど号の犯人ですけれども、朝鮮中央通信が5日に報道しましたけれども、その後、正式に政府の方には北朝鮮側からの連絡はあるのでしょうか。
(報道官)報道及び朝鮮中央通信が流した内容については把握をしておりますが、北朝鮮側から何らかの形で本件について公式に入ってきたということは聞いておりません。従って、どういう形になるのか、これからの推移を見守る必要があるかと思います。ただ、官房長官も述べておられるように、重大な犯罪を犯した人達ではあるわけですから、当然、もし日本に帰って来れば、しかるべく警察が逮捕し、取り調べをするということになるであろうと聞いております。
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