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河井外務大臣政務官演説 ウィリアム・ポッター博士講演会における河井政務官御挨拶
平成17年2月6日
本日、軍縮・不拡散分野における著名な研究家であるウィリアム・ポッター博士の講演会を被爆都市広島において開催するにあたり、外務省を代表して御挨拶の機会を頂きましたことを光栄に思います。また、講演会開催のために尽力された広島市の方々に心より感謝いたします。 世界で唯一、核兵器の惨禍を経験した我が国は、核兵器が再び使われてはならないという強い決意を有しており、歴代の内閣は、核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずという非核三原則を堅持しております。小泉総理も広島、長崎での原爆式典で、この非核三原則を確認しています。我が国としては、核兵器の無い平和で安全な世界の実現を目指し、1994年より毎年核軍縮決議案を国連総会に提出する等、軍縮・不拡散に関する様々な外交努力を行っております。また、我が国の安全保障にも直結しうる北朝鮮の核をめぐる問題につきましても、六者会合を通じて平和的・外向的解決を図るべく全力を注いでいく考えです。 また、実際に毎年多くの犠牲者を出している小型武器や地雷をいかに規制していくかも国際社会における緊急の課題です。我が国も様々な取り組みを行っています。私自身、昨年12月、ケニアのナイロビで開催された対人地雷禁止条約の第一回検討会議に出席し、対人地雷廃絶に向けた我が国の考えを伝えて参りました。対人地雷は、戦闘後も子供や女性の命を脅かす人道上極めて重大な問題を持った武器です。対人地雷問題解決のために日本のNGOの方々が多数努力されています。このような対人地雷のための市民活動は、広島における核兵器廃絶のための市民運動にもつながっているものと私は考えております。 軍縮・不拡散の問題は、各国の安全保障と密接に関係するため、主要な軍縮交渉は時には何十年も時間のかかる息の長い取り組みとなります。そのため、我々の軍縮に関する知識や志を次世代に受け継いでいくことが大切です。このような観点から、国連の場でも軍縮・不拡散教育の重要性が訴えられてきました。そのために我が国は、軍縮・不拡散教育を促進するべく様々な取り組みを行っており、その一環として軍縮・不拡散教育家の招聘を継続して行っております。一昨年は、軍縮教育の分野で活躍しているキャサリン・サリバン博士を招き、広島の高校で核兵器の恐ろしさを伝える授業を行いました。また、昨年もゴールドリング博士を招き、広島においては被爆者との意見交換を行いました。これは、被爆体験の世界への発信という意味合いも持つでしょう。今回お招きしましたポッター博士は、国連軍縮諮問員会の委員等を歴任した、軍縮・不拡散分野における第一人者であります。博士より軍縮・不拡散を巡る国際社会の現状をわかりやすく説明して頂き、皆様と活発に意見交換をして頂くことによって、軍縮・不拡散に関する理解が一層深まることを大いに期待しています。 なお、ポッター博士は、明日より東京で開催されるNPTセミナーに参加される予定です。NPT東京セミナーは、各国政府関係者、有識者が自由な議論を行うことにより、本年五月より開催されるNPT運用検討会議に向けて、核軍縮・不拡散への国際的な気運を高めることを目的とするものです。NPTセミナーにおいてもポッター博士に軍縮・不拡散に向けた積極的な役割を果たして頂くことを期待しております。 |
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