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演説

松宮大臣政務官演説

中央アジア・シンポジウム
「中央アジアにおける地域協力の現状と未来」


平成16年3月25日


 3月25日(木)、外務省において「中央アジアにおける地域協力の現状と未来」をテーマとして、中央アジア諸国と我が国の専門家・有識者を招聘し、「中央アジア・シンポジウム」を開催しました。シンポジウムは、一般を含め約70名が参加し、「安全保障」、「地域経済圏形成」、「日本との協力」の3つのセッションにおいて活発な議論が交わされました。同シンポジウムに主催者を代表して出席した松宮外務大臣政務官の主催者挨拶は以下のとおりです。

松宮大臣政務官演説  主催者を代表して一言ご挨拶を申し上げたいと思います。
 本日「中央アジアにおける地域協力の現状と未来」というテーマのもとで、各界から多数のご参加を賜りまして、このように盛大にシンポジウムが開催できますことを、主催者としてたいへん嬉しく思います。外務省を代表致しまして、ご列席の皆様方を心よりご歓迎申し上げたいと思います。
 今日、中央アジアは、様々な意味で内外の注目を集めている重要な地域の一つだと思っています。私自身、先週ウズベキスタンを訪問し、現地のみなぎるような建国気運、経済発展、市場経済化への着実な推進の熱意を、この肌で感じて帰国したところです。言うまでもなく、中央アジアは歴史的にシルクロードの要衝の地であり、インドの仏教の日本への伝来の地でもありました。また、紙の製法では、中国から中央アジアを通じてヨーロッパ方面へ伝播されたという意味で、中央アジアは、東西文化の交流の文字通り架け橋でした。
松宮大臣政務官演説  今日ではソ連邦解体以来、中央アジア諸国が独立して懸命に国造りを始めて、ちょうど13年を迎えようとしています。この間、2001年の9.11事件事件以降、アフガニスタンではタリバン政権が崩壊し、国際治安支援部隊が配置され、その後方基地として、ウズベキスタンやキルギスに米軍などが駐留するという、それまでには想像できなかったような現象が現実となり、国際的な安全保障体制のもとでの戦略的、地政学的な重要性が、中央アジア地域に付加されようとしています。また、エネルギー問題、イスラム過激主義との闘い、環境問題等々、中央アジアを巡り国際社会が取組むべき課題が非常に大きく浮かび上がってきています。
 中央アジアを巡る国際環境が大きく変化する中で、中央アジア各国もそれぞれの地域の歴史、伝統、現実を踏まえて、懸命に国造りに邁進していますが、同じアジアの国として、日本は中央アジアの国造りに無関心ではいられません。我が国は地政学的にはもちろんのこと、中央アジアの独立と安定を重視しており、中央アジア諸国の独立直後から、人道支援を手始めに医療支援、インフラ整備、市場経済化の支援などに努めてきました。
松宮大臣政務官演説  現在、日本政府としても、新たな国際環境の変化を踏まえ、これまでのアプローチの上に立って、今後さらにどのように中央アジアとの関係を構築し、健全に発展させていけるか検討しているところです。日本には、ご承知かと思いますが、「三本の矢」という有名な逸話があります。中央アジアにおいても、まさに各国がそれぞれの歴史と伝統を踏まえて国造りに邁進されると同時に、新たに一つの大きな塊としての、一層の協力関係の構築というような動きも出始めようとしているところであり、そうした健全な動きについても、日本としては大きな関心を向けているところです。
 こうした思いを込めまして、今回「地域協力」をメインテーマして、シンポジウムを開催することとしました。本日は中央アジアから4名のパネリストをお招きし、それぞれのテーマにつきご報告いただくことになっています。また、日本側からは、各分野の専門家のご参加を頂戴しまして、実りある活発な意見交換を期待しています。そして、本日のこのシンポジウムが一つの契機となり、日本の対中央アジア政策レビューの大きな一助となることを期待すると同時に、そうした期待に適うような成果が上がることをも期待しています。
 以上、簡単ではありますが、主催者を代表しましてご挨拶に代えさせていただきます。ありがとうございました。


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