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杉浦副大臣演説
国連大学におけるムベキ南アフリカ共和国大統領講演事前紹介スピーチ
平成13年10月2日 大統領令夫人、 ヒンケル国連大学学長、 御列席の皆様、 本日、タボ・ムベキ・南アフリカ共和国大統領閣下を皆様に御紹介する機会を得たことは、私の大きな喜びとするところであります。 丁度三年半前、副大統領として訪日されたムベキ大統領閣下は、同じここ国連大学において「アフリカン・ルネッサンス」と題する講演を行いました。この講演で大統領閣下は、21世紀をアフリカの世紀とすべく、アフリカ自身による主体的な改革、アフリカン・ルネッサンスが必要であるとのメッセージを強く訴えられました。改めて振り返りますれば、民主化と良き統治の実現に向けたアフリカ自身の主体的改革を基本理念とし、現在アフリカ全体のイニシアティブとして認められているNew African Initiative(NAI)の中にこのメッセージが脈々と流れていると思います。私は、本年7月初め、ムベキ大統領訪日の準備のため南アフリカを訪問し、南アフリカ政府との間で諸問題について意見交換を行いましたが、その際、ムベキ大統領を私邸にお訪ねする機会を得、打ち解けた雰囲気の中で大統領よりNAIの前身であるアフリカ再生計画(MAP)について熱っぽくお話しいただいたことを良く覚えております。 我が国は1990年代初頭よりTICADと称される「アフリカ開発に関する東京会議」を開催し、アフリカ開発に関する国際世論を主導する努力を続けてきました。TICADプロセスの基本哲学は、アフリカ自身のオーナーシップの尊重ですが、NAI の基本理念もまさにアフリカ自身の手になる主体的改革であり、両者は根底において軌を一にしております。こうした観点より、我が国は両者の連携の必要性を深く認識しており、本年12月にTICADⅢの準備として開催される予定のTICAD閣僚レベル会合を、アフリカ諸国と開発パートナーがNAIに関する意見交換を本格的に行う機会としたいと考えております。 日本を含むアジア諸国は、第二次世界大戦後、国土は荒廃し食糧不足や社会資本の欠乏に苦しみましたが、年月をかけて復興を果たすことができました。私は、アフリカも必ずや繁栄への道を再び歩み始めることができると信じております。また、21世紀がアフリカの世紀となると考えます。その上で、南アフリカがアフリカ開発のエンジンとして果たす役割は極めて重要であり、ムベキ大統領がその卓越した指導力を引き続き発揮されるものと確信しております。 私は、先週パキスタンを訪問し、米国の同時多発テロ事件に関して国際社会と共に歩む同国に対する我が国の支持・支援を表明して参りました。今回の事件に象徴されるように国際社会の抱える課題はますます多様化・複雑化しており、その解決には国際社会による一致協力した対応が不可欠であります。アフリカの抱える課題についても同様の対応が不可欠であることは申し上げるまでもありませんが、とりわけ日・南ア両国が「南北の架け橋」として国際社会の先駆けとしての役割を果たしていくこととが重要であると考えております。 本日は、ムベキ大統領閣下より、21世紀にアフリカが歩むべき道と、日本・南アフリカ両国が追求すべき協力のありかたにつき、御意見を拝聴することを心より楽しみにしております。御静聴有難うございました。 |
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