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7. 今回の評価結果に基づくフォローアップ

 評価結果は、援助実施面に反映させ、評価されたプロジェクトの運営に役立てると共に、今後の援助政策立案、新規案件形成等に際しての教訓とすることが重要である。具体的な改善を要する点について、日本側で取り得る措置については、そのフォローアップに留意するよう努め、例えば、新規追加案件による対応、個別専門家の派遣、スペアパーツ・修理部品の補給、プロジェクト期間の延長等々行っている。また改善すべき点が被援助国側にある場合、政府レベル、実施機関レベルでの注意喚起や改善のための協議を行い相手国の自助努力を促すようにしている。今回の報告書で指摘された案件についての主なフォローアップ状況は次のとおりである。

(1) フォローアップすべきものの規模及び内容によっては単なるフォローアップ協力ではなく、新たなプロジェクトによって対応する場合がある。例えば、エクアドルの「微生物病研究対策」では機材の使用状況は良好で研究レベルの向上、貧困層の檸益等プロジェクトの成果は大きいにも狗わらず予算不足から老朽化機材の更新が困難となり研究活動に支障をきたしっっあったが、電子顕微鏡等の機材の更新を中心に無償資金協力(97年3月14日に交換公文署名)を実施し改善策を講じた。

(2) 技術移転が十分に行われなかった場合、もしくは、事業を進めている段階で新たな技術が必要とされるようになった場合には、個別専門家の派遣や研修員受入が行われている。例えば、フィリピンの「パンタバンガン森林保全研修センター建設計画、パンタバンガン林業開発」では、より有用な樹種の活用、研修内容の充実を図ることを目的として、97年7月から2年間、更新技術及び研修計画の分野でのアフターケアを行うこととした。

 パラグアイの「厚生省中央研究所」では、一部の機材については耐用年数に達しているにも拘わらず現地に供与機材の代理店がなく維持管理に支障をきたしていたので、平成7年4月より2年間に亘るアフターケア実施に加え、研究所の更なるシステム強化を図るため臨床検査の専門家を1年間派遣することとした。

(3) プロジェクトの効果的推進のために、追加機材を供与したり、故障機材や損傷した施設の修理が行われている。例えば、フィリピンの「ビセンテ・ソット記念医療センター病院外来棟拡充計画」では、エックス線透視装置の設置レイアウトが使用面で問題があったため、補修を実施した、バングラデシュの「モデル農村整備計画」では道路、ポンプ、その他各種施設・機械類の維持管理に必要な部品を供給した。また、ウガンダの「マケレレ大学基礎科学教育施設整備計画」では、現地調達できる機材は自助努力で保守管理しているものの、自助努力では対応不可能なものもあり、これら故障機材を修理し、また施設破損部品を補修した。セイシェルの「漁港改修計画」では新マグロ岸壁の一部に腐食ひび割れが生じていたため補修した。モーリタニアの「農業土木機材整備計画」では、スペアパーツ不足で修理が困難な機材のフォローアップ協力が行われることとなっている。

(4) 改善すべき点が被援助国にある場合も少なくない。フィリピンの「台風被災地公共市場改修計画」では市場施設の天井部分の雨漏り、壁の一部損傷等が認められたが、本件は利益が上がるプロジェクトであるため(市場では使用料を徴収している)、自助努力による対応を促すこととしている。ブラジル「鉱山公害防止」では、技術移転の所期の目標は達成されているが、ブラジル側で技術移転の成果を更に広めるための体制整備を行うことが望まれる旨指摘されている。

 ペルーの「地域精神衛生センター建設計画」では同センターがペルーの精神衛生センターとして中核的存在となっているが、厚生予算不足から医師を十分に確保できず供与機材は短時間しか使用していないので、先方政府に申し入れを行い自助努力を促すこととした。

(5) また被援助国において評価結果に基づくセミナーを開催することにより、我が国援助に対する相手国側の理解を深めるとともに、経済・社会開発への自助努力の意識を高めることが期待される。96年5月にはタンザニアのダルエスサラームにおいて、また9月にはペルーのリマにおいて、各々、両国の援助関係者、経済界関係者、大学関係者等の参加の下、国別評価の結果に基づく評価セミナーを開催した。

 タンザニアのセミナーでは、評価チームより国別言乳価結果に基づきタンザニアの抱える援助受け入れ上の課題、例えば見返り資金の明確な管理等を指摘したところ、タンザニア側より「日本の援助を効果的に活用するためには我々(タンザニア側)自身の改革努力が必要である」との意見が数多く述べられるなど理解促進に有益な成果を得た。

 ペルーのセミナーでは、我が国の対ペルー経済協力がODA大綱を踏まえつつ、それぞれの時期の具体的ニーズに適切に対応して実施され、ペルーの国際社会への復帰においても重要な役割を果たしたこと、また保健医療、初等教育等基礎生活分野(BHN分野)の支援にも常に注意が払われてきたこと等が評価された。また今後の経済協力におけるペルー側の自助努力の継続の意思と、我が国支援に対する期待の高まりが看取された。

(6) なお、フォローアップヘの言及がある案件のうち、被援助国側での対応が求められるものを除き、我が国がフォローアップを実施しているものについては、その内容が各論の関係部分に括弧書きで記されている。

 

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