2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)では、近年アフリカに見られる前向きな変化を後押しするため、「元気なアフリカを目指して―希望と機会の大陸」を基本メッセージに掲げ、「成長の加速化」、人間の安全保障の確立に向けた「MDGsの達成」および「平和の定着とグッド・ガバナンス」、並びに「環境・気候変動問題への対処」を重点事項として、今後のアフリカ開発の方向性について活発な議論が行われました。
「成長の加速化」では、好調なアフリカの経済成長を持続的かつ貧困者にも幅広く裨益するものとするための支援を強化すること、「人間の安全保障の確立」では、MDGs達成支援、平和の定着、グッド・ガバナンス支援など、そして「環境・気候変動問題への対処」では、アフリカは温室効果ガスの排出量が最も少ない一方で気候変動に最もぜい弱な大陸であるとの認識に立って、特に気候変動への適応への取組を支援し、成長への障害を除去すべきであることが指摘され、こうした支援のために国際社会の知恵と資金を結集することを目指しました。同年7月のG8北海道洞爺湖サミットでは、TICAD IVの重要な貢献が歓迎されるとともに、アフリカの経済成長・MDGs達成のためにビジネス環境整備、インフラ整備、農業、ガバナンス、平和と安全などが重要であることで認識が一致しました。