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「家きん疾病の現状に関する閣僚級会議」:とりあえずの概要


平成16年1月29日


 28日午後、タイ主催で本件会合が行われ(於:タイ外務省。午後2:10-6:00)、我が国からは時野谷駐タイ大使を代表とし、外務省、農林水産省及び厚生労働省の関係者(課長級)が参加したところ、本件会合の概要以下の通り。我が国及びタイの他には、米国、韓国、中国、インドネシア、カンボジア、ラオス、ベトナム、マレーシア、シンガポール、EU(オブザーバー参加)、世界保健機構(WHO)、動物獣疫事務局(OIE)、国連食糧農業機関(FAO)の代表が参加。
  1. 全体の流れ

     本件会議においては、参加国・国際機関の代表が、今般の鳥インフルエンザの発生に関し、それぞれが主にこれまでにとった措置に関するプレゼンテーションを行ったほか、本件会合の「共同声明」に関する議論を行い、これを採択した。会議後、スラキアット・タイ外務大臣が共同記者会見を行った。

  2. 概要

    (1) 本件会議において、参加国・国際機関は、概ね以下の共通認識を確認した。
      (イ)鳥インフルエンザは極めて深刻な問題となりうるものであり、国際社会の一致した対応が必要。(ロ)迅速かつ正確な情報提供が、本件問題の対策について極めて重要な鍵。(ハ)本件問題に対応する能力の低い国に対する国際社会による協力が必要(この関連で、カンボジア代表のプレゼンテーションにおいて、WHO等国際機関による協力とともに我が国からの協力を多とする旨述べるところがあった)。

    (2) 我が方からは、日本国内で発生した鳥インフルエンザに関してとられた国内対策及び輸入一時停止措置に関する内容・態様について紹介するとともに、(イ)正確な関連情報の迅速な提供を通じた透明性の確保、(ロ)感染症対応能力の低い国における能力強化のための継続的な努力、(ハ)関係各国及び国際機関等の間の一層緊密な情報交換等を呼びかけた。また、我が国より関係各国及び国際機関に対して既に行っている関係する感染症対策に係る国際協力の事例(注)を紹介した。また、我が国のとっている輸入停止措置の妥当性について適宜説明した。

    (注)わが国による国際協力の事例

    1. ベトナムにおける鳥インフルエンザ対策の人への感染の予防と治療を支援するため、1月24日、国際協力機構(JICA)を通じ、総額約2,000万円相当(輸送料等込)の医薬品(タミフル10万錠)の供与を決定済み(2月上旬に現地到着予定)。

    2. WHOからの要請に基づき、感染症研究所の専門家がベトナムへのWHO調査団に参加している。

    3. WHO西太平洋地域の感染症対策の強化のため、同地域事務局が行う活動に対する拠出金を増額した。

    4. 我が国の感染症研究所において、今回ベトナムで発症した患者検体の検査を行った。

    5. ベトナムにおける技術協力プロジェクトである「獣医学研究所強化計画(2000-2005年)」において、専門家が家畜伝染病関連協力を実施中。

    6. 技術協力プロジェクトである「タイ及び周辺国における家畜疾病防除計画(2001年12月~2006年12月)」において、家きんを含む家畜伝染病の診断技術の改善のための協力を実施中。

    7. ベトナムにおいて現在実施中の技術協力プロジェクトである「バックマイ病院プロジェクト(2000年1月~2005年1月)」において、専門家がハノイ最大の同病院内での院内感染防止に関する助言を行っている。


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