インド・パキスタン情勢に関する
G8外相声明の発出について
平成14年5月31日
- インドとパキスタンとの間で緊張が急速に高まっていることを受けて、31日、インド・パキスタン情勢に関するG8外相声明が発出された。(仮訳)
- 日本は、両国間の緊張の高まりを深く憂慮しており、この緊張が軍事的衝突に発展することがないよう働きかけを行ってきている。具体的には、小泉総理大臣より、ムシャラフ・パキスタン大統領及びバジパイ・インド首相に対し、また、川口外務大臣より、サッタール・パキスタン外相及びシン・インド外相に対し電話により両国間の緊張緩和を働きかけたほか、現在、現地を訪問中の杉浦外務副大臣より両国要人に対し直接働きかけを行っている。
- 両国間の緊張の高まりは、地域の安定に悪影響を与えるのみならず、国際社会にとって深刻な懸念の対象である。このような観点から、G8を含む各国はこれまで個別に真剣な働きかけを行ってきているが、国際社会の懸念を一層明確に伝え、G8としての働きかけを両国に対して行うため、G8間で緊急に協議の上、本件G8外相声明を発出することになった。
- なお、2001年12月、インド国会議事堂襲撃事件を機に、インドとパキスタンの間の緊張が高まった際、両国に対し事態の悪化を避け、対話の再開を呼びかけるG8外相声明を、12月28日に発出した経緯がある。
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