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G8外相会合:インド及びパキスタンの核実験に関する
G8外相声明(骨子)
平成10年6月12日
12日午後(英国時間)G8外務大臣会合で採択された標記コミュニケの骨子は以下の通り。1.P5外相コミュニケ及び安保理決議1172を支持。インド・パキスタン核実験を非難(condemn)。これらの核実験は不拡散及び核軍縮に向けての世界的努力に逆行。
2.インド・パキスタン両国は、南アジア地域の緊張緩和と、核不拡散・核軍縮に係わる国際的努力への参加に向け、前向きな行動をとる必要がある。
3.インド・パキスタンに対し以下を要求する。
- (1)全ての核実験の停止、CTBTへの即時無条件の加入。
- (2)核兵器化、核兵器及びミサイル配備の停止。
- (3)核分裂性物質の生産停止、カットオフ条約交渉への参加。
- (4)大量破壊兵器及びミサイル製造に役立つ資機材、技術を輸出しない。
- (5)威嚇的軍事行動、挑発的言動、テロ行為等を自制。信頼醸成措置の実施・発展。
- (6)カシミール問題を含め緊張の根本的原因へ対応するため、外相級対話再開、ホットライン利用、南アジア地域協力連合(SAARC)首脳会議の際、両国首脳会談を実現。
- 4.我々は、インド・パキスタン間の信頼醸成を、双方の要請の基づき支援する用意がある。
5.インド・パキスタンはNPT上の核兵器国としての地位を有しない。両国は無条件でNPTに加入すべし。両国の核兵器、弾道ミサイル計画に資する物資、技術の両国への輸出を防止する。
6.
- (1)我々は、NPT第6条の下での核軍縮への決意を再確認し、核廃絶を究極的目標とし、組織的且つ前向きな核兵器削減努力を行うことをコミット。
- (2)米、ロシアがSTART2の発効、START3の可及的速やかな交渉開始・締結に向け強い意向を表明。
- (3)全ての国にCTBT早期署名・批准を呼びかける。G8の内の未批准国が早期批准を決意。
- 7.核実験により地域の不安定感が醸成され、経済発展が阻害されよう。インド・パキスタンが資源を核兵器計画に振り向けることにより、社会経済問題に関するSAARCでの域内協力が損なわれた。インド・パキスタンに対し、経済政策促進の目的を阻害する支出を削減し、南アジアにおける協力を拡大するよう呼びかける。
8.インド・パキスタンが今般の核実験に関する国際社会の強い考えを認識することが重要。我々の内数カ国は強い懸念を示す具体的行動をとった。全ての国々が、インド・パキスタンに対し不快感と懸念を示すため、それぞれ適切と考える行動をとるべき。我々は、これら諸国に対する基礎生活分野における国際金融機関の融資に反対しない。しかし、我々はインド・パキスタン及び核実験を行う如何なる国に対しても、世銀等による融資の検討延期に合意する。
9.我々は、インド・パキスタンに対し我々共通の見解を伝えることを誓う。我々は、今後の進展を注視し、同意した目的を追求するためのプロセスを継続する。
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