G20 Osaka Summit

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大阪の芸能・文化

 ノリの良さと笑いを大事にする大阪では、独自の娯楽や芸術が数多く花開いてきました。なかでも大阪を中心に発展した「文楽」と「漫才」について、ご紹介します。

Summit Venue 01 大阪発祥の伝統芸能「文楽」

(写真)大阪発祥の伝統芸能「文楽」 1

 文楽は、重要無形文化財にも指定された、大阪発祥の由緒ある伝統芸能です。今から300年以上前の1684年、大阪の道頓堀にできた劇場「竹本座」で上演された人形浄瑠璃が、現在の「文楽」の始まりとなります。

(写真)大阪発祥の伝統芸能「文楽」 2

 太夫の語り・三味線の演奏・繊細な人形の動きから成る総合芸術である「文楽」は、それぞれに技と見どころがあります。
 太夫は、情景の描写から登場人物の台詞まで、すべて一人で語り分けます。
 三味線奏者は、さまざまな技法を使い、物語の背景や人物の心情を音だけで表現します。また、ただ演奏をするだけではなく、太夫を影で支え、ときにリードしており、「三味線弾きは太夫の女房役」ともいわれています。
 人形遣いは、ときには10kgを超える重たい人形を、3人1組で呼吸を合わせ、生きているように人形を動かします。

(写真)大阪発祥の伝統芸能「文楽」 3

 「文楽」の演目は、「世話物」、「時代物」、「景事」の3つに分けられます。当時の庶民の恋愛や人情を描いた演目を「世話物」、歴史上の事件や人物を主題にした演目を「時代物」、舞踊や音楽の要素が強い演目を「景事」と呼びます。
 数ある演目のうち、「菅原伝授手習鑑」、「義経千本桜」、「仮名手本忠臣蔵」は、三大名作とされています。現代にも通じる心情が描かれている「文楽」の演目は、歌舞伎でも多く上演されています(3つの画像の演目は、『義経千本桜 道行初音旅』です。)。

Summit Venue 02 お笑いの代名詞・大阪の「漫才」

 文楽以外にも、上方落語や上方歌舞伎など、大阪では時代とともに、さまざまな芸能が愛されてきました。商人の町だった大阪では、特に「笑い」が商売のコミュニケーションとして重要視されており、娯楽としても発展を遂げていきました。「笑い」を大切にする大阪だからこそ生まれた文化、それが「漫才」です。

(写真)お笑いの代名詞・大阪の「漫才」 1

 漫才は滑稽な話を2人1組で披露し、観客を笑わせて盛り上げます。「ボケ」が、面白いことやおどけたことを言い、「ツッコミ」が、その間違いを指摘したり、とがめたりして、観客に笑いのポイントを示します。「ボケ」と「ツッコミ」の会話の掛け合いの楽しさが漫才の最大の魅力です。

(写真)お笑いの代名詞・大阪の「漫才」 2

 昭和初期にはスター漫才師が次々登場し、大阪から全国へと広まっていきます。戦後、ラジオやテレビなどのメディアの発展とともに、「漫才ブーム」が沸き起こり、形を変えながら進化してきました。時代が変わってもなお、「漫才」は人々の生活を楽しませ続けています。
 文楽をはじめとする伝統芸能や漫才の醍醐味は何といっても、観客と演者が作り上げる臨場感と緊張感です。大阪には、多くの「劇場」や「寄席」があり、笑いや伝統芸を求める人々で連日にぎわっています。

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