「サンクトペテルブルク建都300周年祭」及び
「ロシアにおける日本文化フェスティバル2003」
関連事業等でロシアを訪問される皆様へ
~ロシア税関申告に関するご案内~
2003年3月
本2003年は、サンクトペテルブルクの「建都300周年祭」が開催されるとともに、ロシア各地において「ロシアにおける日本文化フェスティバル2003」関連の各種文化事業が予定されています。こうした事業に参加を予定されている皆様に、あらためてロシア出入国時の現金、関連機材等の税関申告についてご案内申し上げます。(なお、ロシアの通関規則や外貨の取扱いに関する規則は頻繁に変更されますので、変更の情報入手次第、本項目の内容を改訂させて頂きます。)
- 入国時の税関申告について
ロシア入国に際しては、税関申告を行うことが必要です。
税関申告は、「税関申告書」(事前に旅行代理店で入手するか、機内若しくは空港で備え付けてあります)に所要事項、申告する外貨・物品等を記載した上で、税関検査場所で係員に「税関申告書」と当該外貨・物品を提示し、係員の確認印を受けた「税関申告書」を受け取ることを忘れないようにしてください。
記載時のポイント
(1) |
外貨・・・外貨は、その種別(円・ドル・ユーロ等)や金額に関わらず、所持している全て(使用予定の有無に関わらず)を、種別毎に正確に記載してください。
*なお、外貨の持ち込み金額に制限はありません。
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(2) |
物品・・・一般的には、貴金属や宝石類、有価証券等の記載も必要ですが、文化事業に参加される皆様は、特に以下の品目につき、申告をしておく必要があります。文化事業の一環として、当地で展示、公演、演奏等に利用する予定で、事業終了後に 日本に持ち帰る予定の
- 絵画・書画・彫刻等の美術品や楽器類
- 舞台衣装・大道具・小道具(国宝・重要文化財級の価値を有するものは特に)
- 取材用のカメラ・照明等撮影機材等
*特に空路で入国される方については、入国に際し、グリーン・ゾーンを通過してしまうと、税関申告をしないとみなされてしまうため、注意が必要です(係員は何も教えてくれません)。必ずレッド・ゾーンを通過し、税関申告をするよう心がけて下さい。
また、税関申告に際し、時々税関職員や現地ガイドは税関申告が必要ないとの説明 を行っているようですが、例え税関職員やガイドが申告が必要ないと言っても、出国 時のトラブルを避ける上で必要だと認識し、正規の申告手続を行うよう求めて下さい (特に入国地と出国地が異なる場合にトラブルになり得ます)。
入国時の税関申告書は、出国時に再度、係員に提示する必要がありますので、滞在中紛失しないよう大切に保管して下さい。なお、武器・弾薬類、麻酔・向精神薬類等の持ち込みは禁止されています。
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- 出国時の税関申告について
出国時にも税関申告を行うことが必要です。
出国用の税関申告書に所要事項、申告すべき外貨や物品等を記載し、入国時に確認を受け、保管しておいた税関申告書を添え、係員に提示します。
記載内容は、基本的に入国時に記載したものは全て、また当地で購入等により増えた物も併せて記載するようにしてください。
記載にあたっての注意点は以下のとおりです。
(1) |
外貨・・・入国時に比べ、総額が減っている場合にはそれほど問題ありません。金額が増えている場合(例えば日本から送金を受けた、当地で報酬を受けた等)は、送金受領書や給与・報酬支払い証明書等の添付が必要になります。
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(2) |
物品・・・入国時と同じ物品であれば、問題ありません。ただし、ロシア国内において購入・譲渡等の理由により、記載項目が増えている場合は、その事実関係を証明するために、領収書や譲渡証明書等の添付が必要となります。
また、特に絵画等美術品や楽器類等を当地で購入した場合には、領収書に加えて、事前にロシア連邦文化省の持ち出し許可を得、許可証も添付する必要があります。
なお、キャビアの持ち出しは一人当たり250gまでとなっています。
- 麻薬、向精神薬類及び大麻やハッシシを吸引する器具
- 国家機密を含む情報媒体
- アカシカやまだら鹿などの角及び毛皮
- 現在流通していない古貨幣
- 百年以上前に製造された美術品(例:イコン画)、楽器、書籍等歴史的・文化的価値を有する物で、あらかじめ正規の手続きで持ち込まれた物を除く。
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- ロシア出入国に際しての税関手続きに関しましては、個々の税関職員により対応が異なっていたり、過去数度にわたる税関規則の改定のため、正確には理解されていないようです。しかし、知らないことを理由に不利益や処罰を免れるわけではありませんので、上述の注意事情を良くお読みになり、不測の事態が起こらないように御注意下さい。
- ユジノ・サハリンスク空港においては、税関が他の都市の空港に比べ税関審査が厳しく、注意が必要です。バックを開けられるケースが多く、また、ハンディ・カメラを所持していた場合、内容をチェックされることがあります(ガイドブックでは、空港の撮影は可と書かれていますが、空港、軍事施設等を撮影したフィルムは没収されることがあります)。
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