第2節北米 |
日米両国は基本的価値及び戦略的利益を共有する同盟国であり、日米同盟は日本外交の基軸である。日米安全保障体制を中核とする日米同盟は、戦後60年以上にわたり、日本及び極東に平和と繁栄をもたらすとともに、アジア太平洋地域における安定と発展のための基本的な枠組みとしても有効に機能してきた。冷戦終結後も依然として不安定な要素が存在しているアジア太平洋地域において、日米同盟は日本及び同地域の平和と繁栄の礎として不可欠な役割を担っている。
日米両国は二国間の課題に適切に対処し、幅広い分野で日米関係を一層深化させるとともに、アジア太平洋地域の平和と繁栄の確保や国際社会が直面するグローバルな課題について、様々な機会をとらえて緊密に協力してきた。2008年11月の大統領選挙で「変革」を掲げた民主党のオバマ候補が当選し、2009年1月に新政権が発足したが、日本はオバマ新政権との間でも種々の機会をとらえ緊密な連携を開始している。
日本とカナダは、基本的価値を共有するアジア太平洋諸国のパートナー及びG8参加国として、政治、経済、安全保障、文化等、様々な分野で緊密に協力している。日加修好80周年に当たる2008年は、種々の周年記念行事を通じて日加交流が促進されるとともに、7月にはハーパー首相が初めて訪日し、日加首脳会談が行われるなど、日加関係が一層強化された。同首脳会談においては、両首脳の間で、2009年夏の天皇皇后両陛下のカナダ御訪問に向けて調整を行っていくことで一致した。