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COLUMN

「日本ブラジル交流年・日本人ブラジル移住100周年」

~宮沢和史さんからのメッセージ~

2008年は日本人ブラジル移住100周年、日本ブラジル交流年ということで、個人的にも例年より更に深くブラジルとかかわれたように思います。1994年に初めてブラジルを訪れて以来、現地の日系人の方々と交流する機会を持ってきましたが、2008年は雑誌の取材やコンサート活動を通して、より多くの日系人の方々と出会うチャンスに恵まれ、貴重なお話を伺うことができました。そして、あらゆる分野で成長し続けるブラジルという国の勢いを肌で感じることができた年でもありました。

そもそも移民とは、貧しかった日本が生み出した歴史であり、彼らは過酷な条件の中で汗を流し、大地と戦い、100年間、世代をつなげてきました。遠い地で日本の敗戦を体験し、様々な困難を乗り越え、現在では150万人とも言われる日系社会をつくり上げてきました。

日本に生まれ住む者として、今この国は目標を失い、迷走しているように思います。今こそ海外の日系人たちの生き方をもう一度検証することで、我々が未来へと進むべき術が見えてくるように思います。そして、100年もの長く深い友情で結ばれた成長著しいブラジルと、これまで以上に親ぼくを深め合い、お互い支え合っていくことが今後大事になることは間違いないと思います。

地球の反対側に位置するブラジルと日本を結ぶ橋を架けてくれるのはだれか? 言うまでもなく、それはブラジルの日系社会であり、在日日系ブラジル人、在日ブラジル人の皆さんなのです。彼らの声を聞きましょう。彼らと語り合いましょう。そして、豊かな未来を共に思い描き合いましょう。

ミュージシャン宮沢 和史(THE BOOM/GANGA ZUMBA)


ワンマン公演を行った、リオデジャネイロの音楽の殿堂=カネカゥン劇場にて

ワンマン公演を行った、リオデジャネイロの音楽の殿堂=カネカゥン劇場にて


サンパウロで毎年開催されている大規模なイベント「日本祭」のステージにて

サンパウロで毎年開催されている大規模なイベント「日本祭」のステージにて

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