第3章 分野別に見た外交 |
(3)海 洋
国土面積が小さく天然資源の乏しい島国日本にとって、海洋の生物資源や周辺海域の大陸棚 (注26) ・深海底に埋蔵される海底資源は、経済的な観点から重要である。 日本は、海底資源の安定的確保を通じた経済的な権益を確保するため、国連海洋法条約に基づき日本の大陸棚の限界を最大350海里まで延長すべく、周辺海域の海底地形・地質調査を進めている。また、大陸棚限界延長に関する情報共有は各国の大陸棚延長準備に資するとの考えの下、第60回国連総会決議「海洋及び海洋法」の検討に際し、国連事務総長に各国の情報共有を促すよう取り組むことを求める提案を行い、決議の内容に反映させた。また、同決議において、国連事務総長に各国の情報共有を促す取組が求められたことを受け、3月に国連大学と共同で、国際シンポジウム「200海里を超える大陸棚の外側の限界の設定に関する科学的及び技術的側面」を開催した。このシンポジウムには、大陸棚限界委員会委員のほか、日本内外の有識者、専門家が参加し、大陸棚延長に関する知見の共有に貢献した。 |
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