第3章 分野別に見た外交


(3)日・EU市民交流年

 「日欧協力の10年」の中間の年に当たる2005年は、「日・EU市民交流年」として、日本及びEU加盟25か国で「人と人の交流」をコンセプトに、総計約1,900件(日本約450件、EU諸国約1,450件)の各種交流イベントが実施された。準備・実施促進に当たっては日欧12か国で総計13の推進組織 (注11) が発足した。オープニング・イベントは、EU本部のあるブリュッセルでの津軽三味線と和太鼓によるコンサート等、日欧16か国19か所で開催された。2004年のEU拡大を背景に日本が一度に交流する国の数とイベントの数は、同種の記念事業の中では過去最大となり、多彩な内容のイベントにEU新規加盟10か国を含む総計26か国の幅広い層の人々が参加し、日欧交流の 裾 すそ 野 の を広げた。また、11月にはEU各国の文化・食を紹介する総合イベント「ヨーロッパ秋まつりin日比谷」が開催され、約6万人が来場した。クロージング・イベントは、「東京ミレナリオ」等、14か国16か所で開催され、市民交流年の結果を総括するとともに、参加した人々の経験と成果を基盤に日欧交流の一層の強化を願う機会となった。

▲日・EU市民交流年の記念イベント「ヨーロッパ秋まつりin日比谷」の開会式(11月12日、東京)




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