第3章 分野別に見た外交


(2)薬  物

 3月に開催された国連麻薬委員会で、日本は、国内における薬物対策の成功例について説明するとともに、日本においても問題が深刻化しているいわゆる脱法ドラッグに対処するために国際的な協力を促す決議案を提出し、無投票で採択された。4月に実施された同委員会選挙では、日本はアジア・グループにおいてトップ当選を果たし、2009年末まで同委員会構成国として任期を務めることとなった。

 また、東南アジア諸国における薬物対策支援のため、ミニ・ダブリン・グループ(注17)の東南アジア・中国地域グループにおいて、積極的な議論を促した。

 さらに日本は、国連による薬物対策のプロジェクトを継続的に支援しており、2005年度には国連薬物犯罪防止オフィス(UNODC)に対して約250万ドルを拠出した。UNODCは、その拠出金からタイ、ミャンマー、ラオス、ベトナム、カンボジア、中国での取締り強化プロジェクト(注18)(約21万ドル)や、東南アジア地域ATSデータ及び情報システム改善プロジェクト(注19)(約20万ドル)等を支援した。




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