第2章 地域別に見た外交 |
第2節 北米
1 米国
【総論】
ブッシュ政権は、2004年も引き続きテロとの闘いを強力に推し進めつつ、関係国とともに累次の国連決議に基づき戦争終結後のイラクの治安維持及び復興にあたった。現在米国は、アフガニスタンの復興、北朝鮮の核問題をはじめとする国際社会が直面する諸課題に関係国と協調しつつ取り組んでいる。内政面では、11月に大統領選挙・連邦議会選挙・州知事選挙が行われ、ブッシュ大統領が再選され、2005年1月に第二期政権が発足した。また、減税等を通じた経済の拡大基調の維持に努めてきたほか、同時多発テロをめぐる状況について調査し、再発防止策に関する提言を行った「米国へのテロ攻撃に関する調査委員会」(いわゆる「9・11委員会」)の最終報告書を踏まえ、同時多発テロの反省を活かした情報機関の再編を進めつつある。
2004年は日米和親条約調印150周年となる節目の年であった。日米両国間の関係は、今や、世界における最も強固な同盟関係の一つとなっている。多くの価値観と利益を共有する同盟国である米国との連携は日本外交の要である。この同盟関係は、日本及びアジア太平洋地域の平和と繁栄の礎であり、同時に両国は、「世界の中の日米同盟」という考え方の下で国際社会が直面する諸課題に日米両国が協力してリーダーシップを発揮している。
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