第2章 地域別に見た外交 |
3 東南アジア
【総論】
東南アジアでは、東南アジア諸国連合(ASEAN)が地域共同体としての結束を強めてきている。その一方で、テロや人身取引等の国境を越える犯罪といった不安定な要因、加盟国間の経済格差の顕著化や、重症急性呼吸器症候群(SARS)・高病原性鳥インフルエンザ等の新たなタイプの感染症により低迷した各国経済の回復、さらには2004年12月26日に起こったスマトラ島沖大規模地震及びインド洋津波の被害地域の復旧・復興問題など、地域統合に向けて克服すべき課題が山積している。
日本は、ASEANが政治的・経済的に安定し、東アジア全体の平和・安定と繁栄の実現に貢献できるよう、積極的な協力を引き続き行っていく考えである。このような観点から、日本は2003年の日・ASEAN特別首脳会議において採択された日本・ASEAN行動計画(注39)を着実に実施し、2005年4月からの日・ASEAN経済連携交渉開始に合意する等、日・ASEAN関係の深化と拡大に向け着実に取り組んでいる。
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