1992
平成4年版(第36号)
外 交 青 書
転換期の世界と日本
外 務 省
本青書は再生紙を使用しております。 |
1992年版外交青書の刊行に当たって
国際社会は、長い世界史の流れの中で時々巡って来るような大きな歴史の転換期を迎えています。世界は、今日不透明で流動的な時代を迎えており、平和を享受するにはまだまだ遠い状態であります。私たちは、改めて手綱を引き締め、国際社会の諸問題に取り組み、平和と繁栄のための枠組みを築いていかなければなりません。
このために日本が果たすべき役割は極めて重要であります。今日、日本の行動は国際社会の様々な分野において大きな影響を与えるようになっており、その存在と責任は日本で考えられている以上に大きいものであります。世界の諸問題を解決し、より良き世界を構築するために、私たちとしても知恵をしぼり、汗を流していかなければなりません。
外交政策は国民の皆様とも密接なかかわり合いを持っており、また、地域レベル、草の根レベルでの国際交流も進んでいます。日本が国際社会の中で一層の役割を果たしていくためには、国民の皆様のご理解とご協力がますます必要となっております。この外交青書は、過去1年余りの日本の外交活動の記録ですが、国際情勢と国の外交活動に対する国民の皆様のご理解を深めるための一助となれば、幸いに存じます。
1993年4月
外務大臣 渡辺美智雄
本 書 の 構 成
本書は、国際情勢の推移及び日本が行ってきた外交活動の概要について、91年8月1日から92年12月31日までを中心にとりまとめたものである(一部の重要事項についてはその後の動きを含む)。本書は全4章から成り、さらに、資料、付表、年表等を収録している。
第1章では、転換期にある国際情勢を分析し、日本外交の課題について説明している。第2章では、国際社会が直面している様々な課題とこれらに対する日本の取組について、事項別に記述している。第3章では、世界の各地域ごとに、その地域における情勢の推移と日本の外交活動について説明している。第4章では、政府の外交活動を支える体制及び危機管理体制について記述している。
目 次
第1章 歴史の転換期を迎えた世界と日本
第2章 国際社会における日本の役割
第3章 各地域の情勢と日本との関係
第4章 外交体制