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日米関係


平成17年1月


1.日米関係全般

  • 現在の日米関係=極めて良好

    (参考)

    読売新聞・米ギャラップ社共同世論調査(平成15年11月実施)
     現在の日米関係「良い」:日本40% 米国54%
     相手国を「信頼」している:日本41% 米国71%

    内閣府 外交に関する世論調査(平成15年10月実施)
     アメリカに親しみを「感じる」:75.8%
     現在の日本とアメリカとの関係「良好だと思う」:79.1%

    米国対日世論調査、ギャラップ社委託(平成16年2~4月実施)
     日本は信頼できる同盟国又は友好国:68%
     日米協力関係は「良好」:60%
     日本は米国と価値観を共有している:80%(英国に次いで2番目)

  • 2001年9月にサンフランシスコ平和条約署名50周年を迎えた日米両国は、自由、民主主義、人権の尊重といった価値を共有している。日米同盟は、アジア太平洋地域の平和と繁栄の基盤であり、両国関係は我が国外交の基軸である。アジア太平洋地域は依然として不安定性・不確実性を有し、この地域への米国の関与は引き続き重要である。

  • 2001年6月30日、キャンプ・デービッドにおける首脳会談で、小泉総理とブッシュ大統領は、共同声明を発表した。戦略対話の強化、新たな経済協議の立ち上げ、地球的規模の協力の拡充等で一致した。その後も、2002年2月のブッシュ大統領訪日及び2002年9月の小泉総理のニューヨーク訪問の機会に日米首脳会談が行われ、テロとの闘い、イラク、北朝鮮をはじめとする国際社会が直面する諸課題について緊密な協議が行われた。

  • 2002年12月には日米安全保障協議委員会(いわゆる「2+2」会合(川口大臣、石破防衛庁長官、パウエル国務長官、ウルフォウィッツ国防副長官))をワシントンで開催した。

  • 2003年5月22~23日に小泉総理はテキサス州クロフォードにあるブッシュ大統領の私邸を訪問。23日に行われた日米首脳会談において、両首脳は、日米交流150年の歴史を振り返りつつ、今日の日米同盟が真にグローバルな「世界の中の日米同盟」であることを確認し、この同盟関係を強化することで一致した。会談では、日米安保(ミサイル防衛を含む)、経済に加え、テロとの闘い、大量破壊兵器、北朝鮮、イラク及び中東といった喫緊の課題について忌憚無い意見交換が行われた。また、これらに加え、国連改革、米軍の駐留に伴う沖縄県民の負担の軽減の重要性、横田飛行場の軍民共用化についても議論された。

  • 2003年10月17~18日にブッシュ大統領が訪日。17日に行われた日米首脳会談では、「世界の中の日米同盟」という考え方の下に、日米同盟は非常に強固であり、また世界の平和のために役立っているとの観点から、イラク復興や北朝鮮の核問題等の諸課題に、世界の国々と協調し、日米で緊密に連携して取り組んでいくことを確認した。また、イラク復興、北朝鮮、国連改革、日米安保、日米経済、ITER、愛・地球博について意見交換がなされた。

  • 2004年6月のシーアイランドサミットの際に行われた日米首脳会談では、イラク、北朝鮮、BSE、イラン、国連改革、日米安保、サミット、ITER、日本経済について意見交換がなされた。

  • 2004年9月のニューヨークにおける日米首脳会談では、イラク、米軍再編、BSE、北朝鮮、国連改革、郵政民営化について意見交換がなされた。

  • 外相間においても、幅広い分野につき緊密に協議してきている。川口前外相とパウエル国務長官との間では、2002年には、1月に東京におけるアフガニスタン復興支援会議の際、2月に東京、6月ウィスラーにおけるG8外相会合の際、8月ブルネイにおけるARFの際、9月にニューヨーク、12月ワシントンにおける日米安全保障協議委員会(「2+2」)の際。2003年2月に東京。5月パリにおけるG8外相会合の際。6月プノンペンにおけるARFの際。9月にニューヨーク。10月バンコクにおけるAPEC外相会談の際にそれぞれ会談した。2004年には、5月にワシントンでのG8外相会合の際に日米外相会談を行い、北朝鮮、イラク、中東、日米安保について協議し、また、7月にはジャカルタでのARFの際に日米外相会談を行い、日米関係、北朝鮮、イラク、アフガニスタン、スーダンについて協議した。10月には町村外相が最初の外遊先として訪米し、パウエル国務長官との間で日米関係、米軍再編、イラク及びアフガニスタン、国連改革、北朝鮮、BSE、気候変動について協議した。また、同月パウエル国務長官が訪日するなど、日米間で国際社会の直面する幅広い問題につき緊密に連携している。

2.テロとの闘い

  • 我が国は、2001年9月11日の同時多発テロ発生直後より同盟国として断固としてテロと闘う米国を強く支持してきた。国際社会と協力し、主体的に取り組むべく、7項目からなる我が国の措置を発表した。日米間で緊密に連絡している。

  • 米英等による軍事行動開始(2001年10月8日)直後に、我が国は、両国の行動を強く支持する旨小泉総理より発表した。

  • 2001年10月29日、テロ対策特措法成立。11月16日、基本計画を閣議決定し、米軍等の活動を後方支援。

  • 2001年12月2日よりインド洋北部にて海上自衛隊による米軍艦船等への燃料補給を開始した。また、航空自衛隊による輸送も実施。その後対象国を10カ国に拡大した。

  • 2002年11月19日の閣議決定により基本計画を変更し、自衛隊の派遣期間を再度6ヶ月延長(2003年5月19日まで)するとともに、建設用重機等の輸送のために輸送艦等の派遣を追加した。12月16日、インド洋にイージス艦を派遣した。その後も2003年に特措法を2年間延長し、基本計画の期限延長とあわせ、現在に至るまでインド洋における支援活動を継続している。

  • 上記に加え、我が国は、2001年9月の同時多発テロ発生から現在に至るまで、テロ防止関連条約の締結、テロ資金対策、テロ対処に関するキャパシティ・ビルディング支援、大量破壊兵器等のテロリストへの拡散防止等、マルチ及びバイ双方の枠組みにおける国際テロ対策協力を行ってきている。

  • テロとの闘いにおける我が国の支持・支援に対し、米側より2002年2月18日の日米首脳会談を含め、累次謝意表明あり。また、2003年5月の日米首脳会談において、ブッシュ大統領より、日米両国はテロとの闘いにおけるパートナーである旨述べた。2003年10月のブッシュ大統領訪日の際にも、ブッシュ大統領より、テロとの闘いにおける小泉総理の指導力に感謝する旨の発言があった。

3.日米安保関係

(1)総論

  • 2003年10月17日の日米首脳会談において、小泉総理より日米関係を一層強化するとの観点からも沖縄の施設・区域の整理・縮小を進めなければならない、沖縄の問題を含め、安全保障の問題については事務レベルでよく話し合っていく必要がある旨述べたのに対し、ブッシュ大統領より、沖縄に関わる種々の問題については日米間で協議を進める必要がある、また、ミサイル防衛についても日米間で協議を進める必要があると述べた。

  • 2004年9月22日の日米首脳会談において、ブッシュ大統領は米軍の再編の目的は能力ある力強い効率的な軍隊を作ることにある旨述べたのに対し、小泉総理より米軍の再編問題に関しては、抑止力を維持しつつ、沖縄をはじめとする地元の負担の軽減を考慮すべきであり、引き続き米国と緊密に協力していきたいと述べた。これに対し、ブッシュ大統領はこの再編を巡る協議を通じて、より効率的な抑止力を達成し、地元の負担の軽減にもつながるよう努力していきたいと述べた。

(2)在日米軍の駐留に関する諸問題

  • 日米安保体制の円滑かつ効果的な運用のためには、在日米軍の活動が施設・区域周辺の住民に与える負担を軽減し、米軍の駐留に関する住民の理解と支持を得ていくことが重要である。米国もこの点を十分に認識しており、在日米軍の駐留に関する諸課題の解決のために真剣な努力を継続する必要があるとの日米両国の認識が明らかにされている。

  • 特に、在日米軍施設・区域の約75%が存在する沖縄県の県民の負担軽減の重要性について日本政府は、1996年12月にとりまとめた沖縄に関する特別行動委員会(SACO)最終報告の着実な実施に取り組んでいる。特に、普天間飛行場の移設・返還問題については、日本政府は、1999年末の閣議決定「普天間飛行場の移設にかかわる政府方針」等に基づき着実に取り組んできている。

  • 日米地位協定の運用の改善に関しては、例えば、2004年4月2日の日米合同委員会において、日米間の捜査協力の強化等に関する合同委員会合意を作成した。また、この機会に1995年合同委員会合意にいう「その他の特定の場合」について、日米間で認識の一致を確認した。今回の合同委員会合意により、1995年合同委員会合意に基づく起訴前の身柄の引渡しの対象となる事件について、米軍当局が速やかに捜査を行うことができるようにするため、米側からの要請に基づき、その事件について捜査権限を有する米軍司令部の代表者が日本側当局による被疑者の取調べに同席することが認められることとなった。

  • 2004年8月13日、沖縄県宜野湾市で発生した米海兵隊CH-53Dヘリ墜落事故については、①日米合同委員会「事故分科委員会」等を通じた、日本側も関与した形での原因究明への取組、②ヘリの運用再開に際して、米側への慎重な対応の働きかけ、③事故現場における日米当局間の協力の改善について、日米合同委員会「事故現場における協力に関する特別分科委員会」を通じた検証・検討等、政府一体となって取り組んでいる。

4.日米経済関係

(1)総論

  • 日米両国は、世界経済の成長と安定に責任を共有(03年の日米GDP合計は世界全体の経済規模の約47%、うち米国は33%、日本は14%となっている)。

  • 建設的対話を通じ、日米両国及び世界経済の持続可能な成長、日米経済関係の一層の強化を図ることが重要。

(2)日本経済の再生

  • 累次の日米首脳会談において、米側からは小泉総理が取り組む日本経済再生に向けた構造改革(不良債権処理をはじめとする金融改革、規制改革など)や、最近では郵政民営化に対する支持・期待が示されている。

(3)成長のための日米経済パートナーシップ

  • 01年6月30日の首脳会談の際の共同声明において、「成長のための日米経済パートナーシップ」を立ち上げることを発表。同「パートナーシップ」の下には、次官級経済対話、官民会議に加え、規制改革・競争政策、財務金融、投資及び貿易の各々の分野について対話の場が設けられており、これまで各フォーラムにおいて前向きかつ建設的な対話が行われてきている。

  • 特に、「規制改革及び競争政策イニシアティブ」は、双方の規制改革・競争政策に関する改善要望に基づいて議論し、成果を報告書の形で日米両首脳に提出しており、日米双方向で「目に見える」成果を挙げてきている。これまで3年間の対話が成功裡に終了しており、3年目の報告書は6月8日の日米首脳会談(G8サミットの機会に米国シーアイランドで開催)の際に両首脳に提出・公表された。10月14日に4年目の対話に向けた要望書を交換し、今後、随時作業部会を開催予定。

(4)WTO勧告案件

  • WTO協定違反が確定しながら是正処理がとられていない米国の貿易措置(1916年ダンピング防止法、バード修正条項及び日本製熱延鋼板に対するダンピング防止措置)について、上記「パートナーシップ」をはじめとする種々の二国間対話の機会を活用し、早期にかつ建設的な形で措置の撤廃・改善を目指す。

5.地球的規模の課題

(1)地球温暖化対策

  • 米国は、環境問題(地球温暖化を含む)の重要性は認識しているが、京都議定書は不支持との立場である。地球温暖化対策については、2002年2月14日、2012年までに米国のGDP単位当たりの温室効果ガス排出量を18%削減することを目標とする気候変動政策を発表した。

(2)水

  • ブッシュ大統領が右政策を発表したことは、米国が地球温暖化問題に対して真剣に取り組む姿勢を示すものであり、我が国としてはこれを評価する一方、京都議定書の重要性を訴え、米国が国内対策を一層強化するよう求めるとともに、米国や開発途上国を含む全ての国が参加する共通のルールの構築を目指して米国の建設的対応を求めている。米国との間の閣僚級のハイレベル協議に加え(第3回ハイレベル協議を8月7日に実施)、科学技術、途上国問題及び市場メカニズムの3分野に関する事務レベル協議を継続している。

  • 2002年9月、「持続可能な開発に関する世界首脳会議」の機会に川口大臣とパウエル国務長官が共同発表した「日米水協力イニシアティブ:きれいな水を人々へ」について、2003年3月の第3回世界水フォーラム閣僚級国際会議の際に、土屋大臣政務官とドブリアンスキー国務次官が日米水協力の進展と成果について合意し発表した。協力内容の更なる具体化に向け現地レベルを中心に協議を行いつつ、国別のプロジェクトを実施中である。

(3)保健

  • 2002年6月、日米間で「保健分野における日米パートナーシップ」に合意し、保健分野における取組で連携していくこととした。右に基づき、USAIDとJICAの間の人事交流、本部レベル及び現地レベルでの連携が推進されている。2003年5月には、このパートナーシップを促進するための具体策を定めた「行動計画の枠組み」を、また、6月にはこのパートナーシップへの取組を再確認する文書を策定した。

(4)軍縮・不拡散

  • ブッシュ政権は、大量破壊兵器及びその運搬手段であるミサイル等の拡散を重大な脅威と位置付けており、我が国も脅威認識を共有し協力して取り組んでいる。

  • ロシアからの大量破壊兵器及び物質の拡散に対処するため、2002年6月のカナナスキス・サミットにおいて小泉総理はブッシュ大統領を始めとする他のG8首脳とともに大量破壊兵器等の拡散に対するG8グローバル・パートナーシップを立ち上げ、我が国はロシアにおける協力プロジェクト実施のために当面2億ドル余の貢献を表明した。

  • 2003年5月、ブッシュ大統領は、訪問中のポーランドにて、大量破壊兵器拡散阻止のための拡散安全保障イニシアティブ(PSI:Proliferation Security Initiative)を発表し、国際社会全体の平和と安定に対する脅威である大量破壊兵器・ミサイル関連物資等の拡散を阻止するために、関係国が共同して取りうる措置の検討を提案した。2004年10月、我が国主催で海上阻止訓練を実施した。

  • CTBT(包括的核実験禁止条約)等我が国と必ずしも立場が一致していない問題もある。我が国としては、軍縮・不拡散問題については日米の緊密な連携が極めて重要との立場から、引き続き米国との緊密な対話・協力を行っていく考えである。

6.過去の問題

  • 元米兵捕虜等による対日本企業損害賠償訴訟は、連邦最高裁で日本企業側が勝訴した(28件)。加州最高裁でも一部日本企業側が勝訴した。

  • 日米両政府とも、本件はサンフランシスコ平和条約で解決済との立場である。

  • 田中前大臣は、2001年9月のサンフランシスコ平和条約署名50周年記念式典でのスピーチの中で、1995年の村山総理談話の痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを再確認した。


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