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TICAD II プロセスの開始


1997年4月
日本国政府
国連(OSCAL、UNDP)
Global Coalition for Africa
(アフリカのためのグローバル連合)

1.はじめに:TICADプロセス

(1)日本国政府、国連及びGCA(Global Coalition for Africa) は、1993年10月にアフリカ48ヵ国、ドナー13ヵ国、国際機関10機関、オブザーバーとして45の国、機関、NGO等より約1000名の参加を得て「アフリカ開発会議(TICAD I)」を開催した。同会議の目的は、冷戦後の国際社会が取り組むべき重要課題のひとつとしてアフリカ開発を取り上げるとの国際社会のコミットメントを再確認することにあった。

(2)TICAD Iの成果として、参加国・機関がアフリカ開発を優先課題とする政治的意志を表明した「東京宣言」が採択された。TICAD Iはアフリカ諸国の開発に向けた自助努力(ownership)を慫慂するとともに、国際社会による本課題への取り組み(partnership)を強化する上で大きな成果をあげた。

(3)また、TICAD Iのフォローアップとして、94年にインドネシア(バンドン)にて「アジア・アフリカ・フォーラム」、95年にジンバブエ(ハラレ)にて「東部南部アフリカ・リージョナル・ワークショップ」、96年に象牙海岸(ヤムスクロ)にて「西部中部アフリカ・リージョナル・ワークショップ」等を開催し、アフリカ開発における課題につき参加各国及び国際社会の認識をより深めてきた。就中、アジア・アフリカ協力は具体的進展を見せつつある。

2.TICADプロセスの必要性

(1)しかしながら、アフリカ諸国の抱える問題の解決は依然として容易ではない。アフリカの貧困は深刻の度を増しており、他の途上国グループとの経済格差も拡大の傾向にある。右を放置すれば、地域不安定化の背景となり、人口・環境等グローバルな影響も大きく、21世紀において益々その解決は困難となりかねない。

(2)現実の経済情勢については前述の通り厳しいものがあるが、アフリカ諸国のオーナーシップの観点からは、幸いにも近年、アフリカ諸国の側において民主化、経済改革への取組が見られる。例えば、南アはアパルトヘイトを廃絶し民主化を実現した。また、地域機関によるより効果的な地域協力・統合がアフリカ開発の重要な要素になっている。アフリカ諸国は、現在、「開発」という共通の目標実現へ向けての努力を強化しようとしている。

(3)これらは「アフリカの新しい流れ」であり、我々はアフリカ諸国のかかるイニシアティブに期待しつつ、国際社会による適切な支援が必要であると考える。TICAD Iが契機ともなったアフリカ開発のためのモメンタムは、アフリカ諸国の側において、そして、国際社会の側において継続・強化されなくてはならない。

3.TICAD IIプロセスの開始

(1)93年のTICAD Iで採択された「東京宣言」には、今世紀の終わりまでに同規模、同レベルの会合を開催する旨述べられている。

(2)日本国政府は、96年4月南アにて開催された第9回UNCTAD総会において、98年を目途にTICAD IIを、97年にその準備会合を各々東京にて開催することを表明した。

(3)本年2月には、日本国政府と国連(OSCAL、UNDP)及びGCAの共催3者は協議を重ねた末、TICAD IIの基木的枠組に合意し、TICAD IIプロセスを正式に発足させた。

4.TICAD IIの基本的枠組

(1)TICAD IIを以下のとおり開催する。

(イ)場 所: 東京
(ロ)日 程: 98年10月中旬
(ハ)共催者: 日本国政府、国連(OSCAL、UNDP)及びGCA
 なお、開発に関わる国際機関(OAU、AfDB、ECA、IMF、世銀、EC)を協力機関とする。また、南南協力に関心を有するアジア諸国を正式に招聘する。

(2)TICAD IIの位置づけ

(イ)TICAD Iと同様、プレッジング会合とはしない。
(ロ)東京宣言での優先分野におけるこれまでの進展を促進し、TICAD Iを超えたものとすべく、action-orientedな実質的成果を目指す。
(i)TICAD I以降の進展のレビューを行い、抽出された結論を政治宣言の性格を持つ最終文書において言及する等の形で反映させる。
(ii)グローバル・パートナーシップの精神の下、21世紀に向けたアフリカ開発の行動計画 (agenda for action) を新開発戦略のコンセプトを踏まえ策定する。
○行動計画は、TICAD I以降の進展のレビューに基づきテーマを特定して、具体的な課題とアプローチを述べたものとする。
○行動計画はアフリカ諸国、ドナー、アジア諸国及び国際機関がそれぞれの役割を確認した上で実行を政治的にコミットし、アフリカ諸国の自助努力を前提に各主体で行動計画に沿って具体的施策・支援策を策定、実施することとする。

(3)準備会合

 97年11月10日から11日に東京で準備会合を開催する。TICAD IIの枠組み・形態に関するアフリカ諸国、アジア諸国、ドナー諸国、国際機関の最終合意を図ることを目標とする。
 同会合での主要議題は以下の2テーマである。

(イ)TICAD Iの東京宣言の進捗状況のレビュー
(ロ)行動計画策定対象セクターの選定

5.結び

 TICAD IIプロセスは既に開始されている。
 我々共催三者は、アフリカ諸国、域外諸国、関係する国際機関が、21世紀に向け「アフリカの新しい流れ」をより強固なものとするため、TICAD IIプロセスに積極的に参画することを訴える。

目次


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